丹生谷貴志ツイートまとめ(2014年5月)

丹生谷貴志さんの2014年5月のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

私事。年表を見ないのがいけないんですが今日仕事場に行ったら連休補講休講なんだそうで、仕方なく何年も行ってない大蔵海岸の銭湯のサウナから昼間の明石海峡大橋を暇そうな裸のおっさん連中とボンヤリ。恐ろしいほどの非生産性。何年振りでしょう。大蔵海岸は嫌な記憶ばかりで嫌なんですがね。

2014-05-01 20:15:13
nibuya @cbfn

研究室に帰っても来客約束時間までやることがなく要らない本を眺める。インドで買った汚い哲学史とか。インド人の書いた英語の哲学史はダスグプタはともかく、変に西洋哲学を意識して書かれているので面白くない。そういやあ中村元先生の仕事も畢生の筈の比較世界哲学史の本が一番詰まらない。

2014-05-01 20:22:44
nibuya @cbfn

飯島耕一『暗殺百美人』を読もうとするがまるで頭に入って来ないので一時休止。これは今波長が合わないということでいつか読むでしょうが、推薦文中村真一郎の「前衛志向にある私が・・・」と始まる推薦文に、この人ほんとにバカなんじゃないかと唖然とする。

2014-05-01 23:37:24
nibuya @cbfn

飯島さんの小説は中村さん推奨で日本ドゥマゴ賞なんだ。確かフランスのドゥマゴ賞は元はクノーの『はまむぎ』がゴンクール賞を与えられなかったことに激怒したブルトンらがカフェ・ドゥマゴで「じゃあ俺たちで賞を創設!」と叫んでその場の乗りでカフェの名前付けて作った賞無論第一回はクノー・・・

2014-05-02 00:09:28
nibuya @cbfn

飯島さんの文にラカンが東洋語学校で中国語を学んだと書いてあってするとマルローと知り合い、と思ったが年代がズレているしマルローはさぼり魔。しかし「ラカン マルロー」で検索したら「ラカン産仔鳩のきのこ詰め“アンドレ マルロー風”」ってな料理があるのを発見。爆笑なのか・・・

2014-05-02 00:30:27
nibuya @cbfn

ラカンの娘のシビルは東洋語学校出。しかしあんな悪相の天才の娘ってのも大変でしょうねえ。マルローの娘は彼に反抗して一時サルトル側に付いて署名運動とかしてる。娘はマルローの名字を使っていたので、マルローは娘の名前を利用した愚劣としてサルトル派をその時ばかりは憎悪したようです。

2014-05-02 00:35:24
nibuya @cbfn

ボルヘスのバベルを読みながら何故か『大菩薩峠』を思い、と言って子供の時映画は見た筈ですがこの超長篇を読む世代?ではなかったのの読んだことはない。島尾敏雄さんが幸福の夢想としてこの全巻だけを持って籠って生きたいと、多分実現しなかった言葉を書いていて・・・この大長編には何があるのか?

2014-05-02 22:58:40
nibuya @cbfn

もっとも、『指輪物語』なんてのを読む暇があったら『大菩薩峠』を読んどきゃあよかったと思い。例えば日々、今日は机龍之介は日本のどこらへんだろうか、などと思って過ごすのは奇妙な喜びなのかも知れないと・・・

2014-05-02 23:02:29
nibuya @cbfn

真面目な話、僕にとって本を読むのは無条件の愉しみであることは殆どなく、むしろ降霊術か幽霊探索みたいなのに似ています。実際読む本を書いたものは全てに近くすでに死者ばかりですし、今も生きている人のものなら生霊呼び出しでしょう。その意味でですが、「霊」として反応しない本は読み止めます。

2014-05-03 01:17:21
nibuya @cbfn

以前も書いた気がしますし僕が言うまでもないことでしょうが、井上究一郎先生の『ガリマールの家』はそれ自体が降霊術的彷徨いの文章で、文学研究科ここまで降霊的狂気でありえる限りにおいて文学研究は幻惑的で有り得るのでしょう。実際はそんなことを感じさせる研究はほとんど存在しない・・・

2014-05-03 11:44:14
nibuya @cbfn

どうでもいいことですが、僕はあらかた「奇書」と言われるものが好きになったことがない。そうした本の大方が基本の底にひどく凡庸な「常識」の常駐を持っていてそれに気付くとウンザリしてしまう。例えば典型はラブレーとか、ですか。

2014-05-03 14:36:56
nibuya @cbfn

何となくコンピュータでコシンスキー監督の『オブリビオン』をみてしまう。映画としてどうこう以前として、バカというにも達していない脚本のド間抜け加減にあきれかえる。プロコルハルムとワイエスという並べ方の俗悪というのもアホらしいセンス・・・って、書いてるだけで不毛・・・

2014-05-04 01:31:30
nibuya @cbfn

ナタリー・ウッドの本名はナタリア・ニコラエヴナ・ザハレンコ、だから『ウエストサイド物語』のマリアの訛りはプエルトリコなまりではなくロシアなまりだという、ピンチョンからの”トリヴィア”。だから何だはともかく・・・

2014-05-05 14:32:12
nibuya @cbfn

モーム『魔術師』、20世紀イギリスの神秘家クロウリーをモデルにした小説。モームは子供の時好きで読んだが、主人公がチベットかなんかに籠る『カミソリの刃』で雑な俗っぽさが嫌になった記憶がある。もっとも、クロウリーにしろ「神秘のチベット」にしろ皮肉ながらも興味を持った辺りに時代を感じる

2014-05-06 11:13:13
nibuya @cbfn

何故唐突に『魔術師』か。ボルヘスのバベルの図書館の六角形を調べて六芒星、それが子供っぽいクロウリー六芒星につながりクロウリーからモームというつまらない連鎖。しかし五巻のクロウリー著作集の邦訳が存在し、訳者の一人が島弘之さんというのも、何だと言われても困るが不意に時代を感じる・・・

2014-05-06 11:29:03
nibuya @cbfn

吉本隆明という人は、僕は世代が熱狂世代から少しズレているせいか過剰な尊崇もないし多くは、言いたいことは何となく分かるけれど何かハズレでしょうという感じがしないでもないのですが『初期歌謡論』とか『島尾敏雄論』とかには、その愚直な奇妙さにおいて感歎してしまう。

2014-05-06 18:01:20
nibuya @cbfn

むろん例えば大著『言語にとって美とは何か』などは文学論としてどうこう以前に、付近にある木切れやら鉄材やら材木やらありったけのものを手当り次第に組み上げて何か知れない理念物質で出来た野ざらしの東照宮めいたものが組み上がってしまった・・・かのような、その異様な風体に感歎する・・・

2014-05-06 18:09:04
nibuya @cbfn

フーコー講義録『主観性と真理』が届く。冒頭「お許しいただいて私の大好きな象さんたちの生についての引用から始めましょう」と始まるのが素敵。まあ実はバロック期の学者の文章の引用から始まるんですがね。でも結構フーコーは嬉しそうに引用している。この講義録の魅力は意外にこんなところにある。

2014-05-08 01:19:24
nibuya @cbfn

ついでにロベール・パンジェの中編『マフー』。これは江中さんの好きだった?小説。発表当時ベケットやロブ=グリエが賞賛している(彼が裏表紙解説)。モロイを愛らしくしたような小説。もっとも、端的には藤枝静男、島尾敏雄といった人より柄が小さい感じがしますがね・・・。

2014-05-08 01:29:21
nibuya @cbfn

与謝野文子さんからクロード・ロワ『バルテュス』の改訂訳新刊が届く。感謝。元の画集仕立ての美しい図版が消えてしまったのは残念だけれど、ロワの画家への友情と尊崇の真面目な優雅さ・・・はそれこそ「今はむかし」の、ですが・・・

2014-05-12 09:27:12
nibuya @cbfn

唐突ですが、明治以降に捏造された翻訳造語の中で役割を終え今や邪魔にもなっている単語は「死語表」にして削除したくなる。むろん筆頭は、哲学、文学、芸術、作家・・・・等々

2014-05-12 09:39:48
nibuya @cbfn

いつもながら必要があって中島らもさんの著作を小説を中心に手当たり次第に再読飛ばし。彼の親友は鈴木創士とか、彼に連れられて亡くなったあとらもさん宅に伺ったりはしたが、僕自身はらもさんと会ったことはない。実際上、アルコールとかドラッグとかそうした「生きざま」には興味がなくて小説だけ。

2014-05-13 17:39:40
nibuya @cbfn

強度の躁鬱、アルコール、一種のドラッグ世界等々自体には興味がないというのは、感興としては僕自信食傷するほど近くにあった世界で、僕の場合近すぎてかなり早くから「そこに何も期待しない」生活をしていた。それが良かったか悪かったかは別ですがね。大学時代の友人知人が崩壊して行く傍らで・・・

2014-05-13 17:47:17
nibuya @cbfn

と言うか僕の回りはらもさんのようにそれを何はともあれ「生産性として生き抜いた」者が殆どいないのだ。死んでしまったか破滅したか、或いはもう三十年以上か、未だ隔離作業場から出られない錯乱のままか。

2014-05-13 17:51:42
nibuya @cbfn

シュペルヴィエル、堀口大学訳は『沖の小娘』これですね。少女ではなく小娘。『ひとさらい』の訳は澁澤龍彦・・・まあ、日本語の偏愛ですから仕方ない。読むだけなら原文読みますから。

2014-05-14 19:23:48