茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1246回「地方よ、覚醒せよ!」

脳科学者・茂木健一郎さんの5月25日の連続ツイート。 本日は、きのう思ってたこと。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート1246回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、きのう思っていたこと。

2014-05-25 06:45:40
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(1)昨日は、山梨英和学院で、とてもいい学校だった。地方の学校に来るたびに思うのは、彼ら/彼女らのかなりの部分は、卒業して都会に行き、そのまま帰ってこないだろう、ということ。日本全体から見ると、地方は、子どもの育みを担い、その果実を都会が享受している。

2014-05-25 06:47:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(2)背景には、都会へのあこがれもあるだろうし、地方に十分仕事がないということもあるのだろうけど、東京などの都会が、地方に「ただ乗り」しているかたちになっている。だから、地方交付税交付金のようなかたちで再分配したり、ふるさと納税などのシステムがあるのは良いことだ。

2014-05-25 06:48:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(3)それにしても、思うのは、雇用機会さえあれば、地方に住むことはむしろメリットが多いということ。昨日訪れた山梨英和学院のキャンパスも美しく、ひろびろとしていて、富士山の姿もきれいに見えた。都会の通勤地獄を考えると、地方に住む生活は、悪くない。

2014-05-25 06:49:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(4)肝心なことは、インターネットの発達によって、地方と都会の情報格差は消滅しているということ。学びにおいても、コミュニケーションにおいても、small businessにおいても、地方にいるからといって、特段、ハンディキャップのない時代。地方がもっと輝いていい。

2014-05-25 06:51:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(5)しばしば感じるのは、物理的状況よりも、むしろマインドセットが、地方の成長の足かせになっているということ。たとえば、良い就職先が、まずは市役所や県庁といった意識。また、日本の中央集権的官僚機構が、いちいち霞ヶ関を見るという心的傾向にもつながっている。

2014-05-25 06:52:18
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(6)メディアも、中央依存で、NHKの連ドラに取り上げられたとか、大河ドラマになったといって喜んでいると、結局長続きする成長につながらない。自分たちで質の高い情報を生み出し、発信するという意識を持たなければ、地方が本当の意味で元気になることはないだろう。

2014-05-25 06:53:34
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(7)地方が、インターネットなどの情報環境の変化で都会と遜色のない成長への可能性を得ているのに、その可能性を生かし切れていないのは、「お上意識」や、「前にならえ」の日本の教育や、メディアの東京支配など、さまざまなマインドセットとの相関があるのだと、私は考える。

2014-05-25 06:54:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(8)地方が、覚醒したらいいのにと思う。豊かな風土と、温かい人たち、そして広々とした土地。ネットで世界中につながっているんだから、どんどんコミュニケーション、発信したらいい。そもそも、ネット上では、物理的にどこにいるかということは関係がないのだから。

2014-05-25 06:56:45
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちか(9)先日訪れたときも、山梨県全体では、人口が減っているのだと聞いた。国土の均衡ある発展なしに、日本の未来はない。地方が豊かになってこそ、日本も成長することができる。地方が覚醒するためにはどうすればよいか、安倍政権の成長戦略でも、ぜひ本気で取り組んでほしい。

2014-05-25 06:57:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1246回「地方よ、覚醒せよ!」でした。

2014-05-25 06:58:16