【ニンジャスレイヤー二次創作】 帰ってきた女 #4+予告
血中カラテ濃度が高まるのを感じる。おもちゃの木馬にのるこどもよろしくおれにまたがるデッガーをふり落としてやった。 「かんべんしてくれよ?男だろうが女だろうが、おれの上にひとをのせる気はないんだ」 121
2014-05-10 15:51:47「ブッダ!なめてんな、なめてんな!」 デッガーたちがにわかにさわがしくなる。さわがしくしたからどうなるってんだ。ニンジャの前のモータルなど、キツネの前のウサギにひとしい。おれは手近なデッガーをなぐりつけた。ケンドーヘルムのメンポがごっそりなくなる。 122
2014-05-10 22:41:08インターラプターはもうひとり、手近な犠牲者をえらんで、そのケンドーヘルムをひっつかんだ。そのままオレンジをしぼるみたいに力をこめる、ヘルムはくしゃくしゃにへしゃげていく。おう、この手のなかで砕けていく頭がい骨の感触ときたら! 123
2014-05-11 21:20:25カラテさえ取りもどせたなら、こんなことはかんたんなことなんだ。生まれついての才能みたいに感じる。ナチュラルボーンなんとかってやつだ。流れでる血のいろと獲ものの悲鳴で思考がそまる。こんどはどうやってやっつけてやろうか?頭のなかはそれでいっぱいだ。 124
2014-05-11 21:24:47デッガーをどう殺すか想像することに夢中になり、インターラプターの動きがとまる。デッガーたちにとってはブッダの遣わした聖なるスパイダーだ。インターラプターにとっては?インターラプターにとっては、おう、こいつは ちょこざいだ! 125
2014-05-11 21:35:53「オコテーッ!」 ケンドー型装甲服に強化された竹刀熟練者の武器持手狙コンパクト打擲の剣先速度は音速に匹敵する! 「フンハーッ!」 インターラプターのカラダチ! 「グワーッ!」 コンパクト打擲の威力を返されたデッガーの腕はネギトロとなった! 126
2014-05-12 23:37:23「オメンーッ!」 ケンドー型装甲服に強化された竹刀熟練者の頭頂部狙全力強打の威力は10mの高さから落とされた重量5kgの鉄球の衝撃に匹敵する! 「フンハーッ!」 「グワーッ!」 インターラプターのカラダチ! 127
2014-05-12 23:42:27「オドウーッ!」 ケンドー型装甲服に強化された竹刀熟練者の腹部狙速打の威力は時速80kmで走行する10tトラックの衝突威力に匹敵する! 「フンハーッ!」 「グワーッ!」 インターラプターのカラダチ! 129
2014-05-12 23:52:15「オツキーッ!」 ケンドー型装甲服に強化された竹刀熟練者の喉元狙刺突の威力はマグナム銃の密着射撃に匹敵する! 「フンハーッ!」 「グワーッ!」 インターラプターのカラダチ! 131
2014-05-12 23:56:50刺突の威力を返されたデッガーの喉元はマグナム弾を直撃されたかのごとくに破裂!当然、デッガーはソクシ! 132
2014-05-12 23:57:50インターラプターは路地うらにころがるネギトロ死体をみて笑った。さあ、こい。もっとこい。久しぶりのカラテだ、おれはこの路地うらを地獄にしてみたいのだ。ちょいとこづいただけでトマトシチューみたいになる、やわっこいのしかいないがぜい沢は言えない。 133
2014-05-13 23:33:27数だけは多いのがすくいだ。カラダチはためした、こんどはスリケンをやってみよう。シーホースに見せたのとは違い、鋭く光るスリケンがインターラプターの手の平に生成された。それは消えることなく投擲されるのを待ちわびていた。 134
2014-05-13 23:46:16「イヤーッ!」 おっと、みぎ目をねらったつもりが、ひだり目にあたってしまった。まあ、いいさ、おちこむこたぁない。スリケンを投げるのもひさしぶりだ、ならし運転ってやつさ。カラテはおれのはらの底からわきあがってくる。いっぱいにつまったビヤ樽みたいなもんさ 135
2014-05-14 00:19:22おれは気をとりなおしてこんどは三枚いちどにスリケンをなげた。スリケンはおれの想像したとおりの飛びかたでデッガーたちのひたいを割った。7がみっつ並んじゃいないがスリーブルズアイだ、払いもどしはいくらだい? 136
2014-05-15 00:21:23もちろんチップもスリケンも払いもどされるわけもなく、デッガーのナノカーボン竹刀の打撃が返されただけだった。 137
2014-05-15 00:50:16おれはナノカーボン竹刀をよけたりいなしたり、カラダチしたりした。そのあいまに、うでやあしや、ひじだったりひざだったりで小気味よくデッガーたちを胃袋や腸や、熱くてむっとする臭いのするものを腹からはみだした残がいに変えていった。 138
2014-05-15 23:57:27あぁ、じつにいい気分だ。けったりなぐったりするたびに、体のすみずみまで血中カラテがいきとどいていくみたいだ。そうだ、これこそがおれのやりたかったことなのだ。ヨタモノやペケロッパを追いまわすのでもなく、ひと探しをするのでもなくだ。 139
2014-05-16 00:09:08デッガーたちはやっつけてもやっつけても向かってきた。こいつらはまるでおれにふみつけにされるために生まれてきたみたいじゃないか。おれは勝てっこないのに向かってくるこいつらが愛しくなった。こいつらはおれがカラテするためにブッダが差し向けた供物なのだ。 140
2014-05-16 00:32:45おれはチョップやキックや、タタミ・ケンで供物をぞんぶんに味わった。ほう、おんながいるぞ!きちっとしまった筋肉を打つのもいいが、おんなのやわらかい肉を打つのもまたかくべつなのだ。 141
2014-05-16 18:41:07がまんなぞてきやしない。7日間、一滴も水をのまなかったみたいだ。目も耳も鼻も、そのおんなに一生懸命だ。おんなは何か叫んでるみたいだ。でもかまやしない、がまんできない、さいごにとっておくなんてできやしなかった。 142
2014-05-16 22:58:57やがておんなは動かなくなり、おとこ達も動かなくなった。インターラプターはうっとりとした、潤んだめであたりを見まわすばかりだった。ザンシンすらしなかった。 143
2014-05-17 07:38:24それから、急にアンコの甘さがほしくなり、こしに吊ったバイオササタッパーから非合法オハギを取りだしてたべた。いつ、オハギを手にいれたのかはおぼえていなかったが、これはじつにありがたかった。 144
2014-05-18 10:44:34アンコが血にとけるにつれて、血中カラテ濃度もうすまり、おれのきもちの高ぶりもおさまっていった。カラテモンスターからオハギ中毒の宿なしにもどるのだ。 145
2014-05-19 23:25:09