『ゴジラ』(本多猪四郎監督)と反戦・反核についてのつぶやき(2014.05.27) #eiga

本多猪四郎監督『ゴジラ』が反戦・反核をテーマとしているか、についてのつぶやきのまとめです。
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タニグチリウイチ:2023年も引き続き週何日か三鷹通い @uranichi

1992年に筑摩書房から出た『グッドモーニング、ゴジラ ―監督本多猪四郎と撮影所の時代』に対し切通理作さんらが批判したのを受け書かれた2011年の国書刊行社版『グッドモーニング、ゴジラ』の後書きで樋口尚文さんが『ゴジラ』は反戦反核ではないと本多監督がいっていたというのが流れか。

2014-05-26 14:08:26
タニグチリウイチ:2023年も引き続き週何日か三鷹通い @uranichi

けど奥様の本多きみさんによる『ゴジラのトランク ~夫・本多猪四郎の愛情、黒澤明の友情』(宝島社)だと田中友幸プロデューサーから「水爆実験がモチーフだと言われて、中国から引き上げてきた時の広島を思い出したわけなんだ」と奥様に話して引き受ける決心を固めたと書いてある。

2014-05-26 14:11:43
タニグチリウイチ:2023年も引き続き週何日か三鷹通い @uranichi

「被爆地を通過する列車の中で、人間が地球に対して犯してしまった罪はどういう結果をもたらすのかって考えたからね」「被爆地をこの目で見た者として伝えられることがあるはずだ、と。うん、力が涌くよ。それで決心がついたよ」と本多猪四郎監督は本多きみさんに語ったという。

2014-05-26 14:13:00
タニグチリウイチ:2023年も引き続き週何日か三鷹通い @uranichi

「『恐ろしい怪獣を登場させて、ただ暴れてぶっ壊しまくって怖がらせりゃいい』ってユーコーさんから説明を受けた時は、これでは引き受けられないって感じていたんだけど」とも。『キングコング』の楽しさに興味はあってもそれだけではと逡巡していた本多猪四郎監督に『ゴジラ』と撮らせたのはだから。

2014-05-26 14:14:59
タニグチリウイチ:2023年も引き続き週何日か三鷹通い @uranichi

やっぱり反核の意識があったんじゃないのかなあと本多きみさんによる『ゴジラのトランク ~夫・本多猪四郎の愛情、黒澤明の友情』(宝島社)を読んだら思ったのだった。樋口尚文さんの持論も反戦反核ありきという批評の横溢に辟易としていたことがそう書かせたようなニュアンスがあるんだよなあ。

2014-05-26 14:17:14
タニグチリウイチ:2023年も引き続き週何日か三鷹通い @uranichi

いずれにしても諸説ある問題でありまたフィルムを見ればそこから放たれるメッセージも瞭然な映画を挙げてそんな意図はないと言い切ってしまう新聞のコラムは何かが過ぎるということだけは確かだなあと。

2014-05-26 14:19:05
タムラゲン Gen Tamura @GenSan_Art

あぁ、やっぱり。樋口尚文の著書にある本多猪四郎監督が『ゴジラ』は反戦・反核のテーマではないと語ったという記述を、産経新聞が都合良く利用してきた。監督が反核のテーマを意識していなかったにしても、映画が核に対して否定的なのは明白なのに。 sankei.jp.msn.com/entertainments…

2014-05-26 16:29:50
タムラゲン Gen Tamura @GenSan_Art

『ゴジラ』と「反核」の是非 amba.to/1b4xCyY たとえ本多監督が意図しなかったとしても、第一作『ゴジラ』に核に対する恐怖を感じない人がいるだろうか?広島・長崎から僅か9年後の『ゴジラ』には、原水爆の脅威を身近に感じていた時代の空気を確かに反映していた。

2014-05-26 16:35:08
切通理作 @risaku

@GenSan_Art @uranichi 樋口さんの本は初版は持っていますが、再刊の際の文章は未読です。僕は本多猪四郎監督のインタビューの大部分を読んでいますが、もし「反核反戦がテーマではない」と言い切ったと樋口さんが書いているとするなら、不思議な話です。(つづく)

2014-05-27 01:16:34
切通理作 @risaku

返信の形ですと、こちらから見やすい形での発言履歴が残りにくいので、@GenSan_Art さん@uranichiさんの、先程僕がRTさせて頂いた本多猪四郎監督の発言についてこれから書きます。樋口さんの本は初版は持ってますが再刊は未読です。(つづく)

2014-05-27 01:20:26
切通理作 @risaku

(つづき)「本多監督が反戦反核が『ゴジラ』のテーマではないと言っていた」ということが「切通理作への反々論」として書かれていたということですが、これについては後日確認します。(つづき)

2014-05-27 01:23:11
切通理作 @risaku

(つづき)僕は本多監督が生前インタビューに応えた発言の大部分を読みましたが、本多さんは、決してインタビュアーの誘導ではなく、『ゴジラ』の話題になると、自ら進んで戦争や原爆の話をしています。(つづく)

2014-05-27 01:25:39
切通理作 @risaku

(つづき)僕は本多監督が生前インタビューに応えた発言の大部分を読みましたが、本多さんは、決してインタビュアーの誘導ではなく、『ゴジラ』の話題になると、自ら進んで戦争や原爆の話をしています。(つづく)

2014-05-27 01:25:39
切通理作 @risaku

(つづき)東宝事業室刊行『東宝特撮映画シリーズ5 ゴジラ/ゴジラの逆襲/大怪獣バラン』で本多猪四郎監督は、聞き手の鳴海丈さんが『キンゴコング』や『ロストワールド』の延長の怪獣映画としての話題から入っているのに、「作品全体のイメージは僕の場合、戦争体験ですよ」と直言します(つづく)

2014-05-27 01:29:35
切通理作 @risaku

(つづき)東宝事業室刊行『東宝特撮映画シリーズ5 ゴジラ/ゴジラの逆襲/大怪獣バラン』で本多猪四郎監督は、聞き手の鳴海丈さんが『キンゴコング』や『ロストワールド』の延長の怪獣映画としての話題から入っているのに、「作品全体のイメージは僕の場合、戦争体験ですよ」と直言します(つづく)

2014-05-27 01:29:35
切通理作 @risaku

(つづき)その発言に続いて原爆というものの恐ろしさを下敷きに『ゴジラ』を作ったと語っています。つまりインタビュアーが「ゴジラと戦争や核の話をして下さい」と言ってきたわけではなく、まず作り手として、これは言いたいという優先順位の上位にあったことは紛れもない事実と考えます。(つづく)

2014-05-27 01:33:09
切通理作 @risaku

(つづき)その発言に続いて原爆というものの恐ろしさを下敷きに『ゴジラ』を作ったと語っています。つまりインタビュアーが「ゴジラと戦争や核の話をして下さい」と言ってきたわけではなく、まず作り手として、これは言いたいという優先順位の上位にあったことは紛れもない事実と考えます。(つづく)

2014-05-27 01:33:09
切通理作 @risaku

(つづき)学研刊『ゴジラ大百科【メカゴジラ編】』に収録された取材で本多猪四郎監督は科学が戦争のために使われることへの警告が自分のSF作品全ての「根底に流れる大テーマ」と語っています。聞き手が『ゴジラ』一本を話題にしている時、本多さんは進んで作り手としての姿勢を示します(つづく)

2014-05-27 01:38:36
切通理作 @risaku

(つづき)学研刊『ゴジラ大百科【メカゴジラ編】』に収録された取材で本多猪四郎監督は科学が戦争のために使われることへの警告が自分のSF作品全ての「根底に流れる大テーマ」と語っています。聞き手が『ゴジラ』一本を話題にしている時、本多さんは進んで作り手としての姿勢を示します(つづく)

2014-05-27 01:38:36
切通理作 @risaku

(つづき)これらはほんの一例にすぎません。本多さんは『ゴジラ対メカゴジラ』公開時の宣伝用特番で、ゴジラ20周年を振り返った台本を自ら書いた時も、一作目は原水爆反対を訴えたと記しています。それがゆるぎない信念であった事は、本多さん自身の発言や残したものに明確に現れています(つづく)

2014-05-27 01:43:11
切通理作 @risaku

(つづき)樋口さんの前でだけ「『ゴジラ』は反戦反核がテーマではない」と断言したというのなら、それはかなり例外的な発言といえるでしょう。その発言がどういう文脈でなされたのかは僕にはわかりません。(つづく)

2014-05-27 01:47:01
切通理作 @risaku

(つづき)その上で、僕自身は、『ゴジラ』は「反戦反核に留まる作品ではない」と思います。映画を作る際の強烈な動機や根底のテーマと、作品そのものは必ずしも一致しないことは多く、また一致しなくていいと僕は考えます。本多監督のゴジラは、破壊の禍々しさを描きながら、その快感も(つづく)

2014-05-27 01:57:53
尾﨑一男 @dolly_ozaki

@risaku 先々週「NHKアーカイブス」特集『ゴジラからのメッセージ』内で本多監督のインタビューVTR(平成2年収録)が流れてましたが、ご本人自ら「引揚げのときに広島に立ち寄り、そのときに感じた原子爆弾に対する怒りが、ゴジラの演出に迷いを生じさせなかった」旨を語っていました。

2014-05-27 01:59:20
切通理作 @risaku

(つづき)描出しており、これ一本で破壊者のゴジラをスターにしてしまいました。つまり僕も批評家としては、「ゴジラ=反核、反戦」という図式には留まらないものを感じています。しかしそのことと、本多監督自身が語っていた事は別であると、客観的に思うのです。(つづく)

2014-05-27 02:00:30
切通理作 @risaku

(つづき)描出しており、これ一本で破壊者のゴジラをスターにしてしまいました。つまり僕も批評家としては、「ゴジラ=反核、反戦」という図式には留まらないものを感じています。しかしそのことと、本多監督自身が語っていた事は別であると、客観的に思うのです。(つづく)

2014-05-27 02:00:30