【ニンジャの二次創作】フラッシュ・ダガー、バニシング・ソウル　＃１

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

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（久々に、当アカウントはこれからニンジャの二次創作投下マシーンとなります。これはずぶずぶのやさすい漬けのマグロが水槽の中で見た夢であり、本編・公式・ほんやくチーム・ピンクの神話級ニンジャたちとは一切関係がございません）

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（ニンジャの二次創作。にんぱくにも出ない完全新作だ。TLが私のツイートで埋まる可能性は実際高いです。煩わしく感じられたならリムーブ、ミュート等をお願いいたします。専用の実況タグ #yasasui_nj が用意されております。生暖かい目で突っ込み感想何か実況用にどうぞお使い下さい）

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闇夜を不穏な煌めきが切り裂いていく。 1

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闇夜を悲痛な叫びが走り抜けていく。 2

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闇夜を一陣の風が吹き抜けていく。 3

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ネオサイタマの闇は暗く深い。 4

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【フラッシュ・ダガー、バニシング・ソウル】 ＃１

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「…これで…36」低く抑揚のない声が闇に木霊する。普段は我が物顔で走り回るバイオネズミも今夜ばかりは息を潜め、まったく姿を見せようとしない。 5

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「…まだ…足りない」地上の喧騒と反比例するように闇が深まる。ただただゴボリゴボリと汚水が流れる音が男に答えるのみ。 6

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「…救いを…渇きを…」男はふらりと立ち上がると更なる闇に消えていった。 7

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ドンツクドンツクドンツクドンツクドンツクドンツクズダダダズダダダダダッダダッダダダダダ…。焦燥感を駆り立てる太鼓とオコトベースの鳴り響くアシナガ・ストリート。きらびやかなネオンと蠱惑的な電子マイコ音声が行き交う人々を刺激し、幸福な気分へ浸らせていく。 9

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「安く安心感」「とても幸せ、私も幸せ」「いつでも夢を」人々を煽り立てるネオンと眠らぬ街。人々は訳知らず蛾の群れのように、否応なしにそこかしこの店に吸い寄せられ、違法サイバーサングラスや違法LANケーブルをこぞって買い求めていく。 10

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ヨレヨレのスーツに身を包み、ボロ布めいたネクタイを結んだカマデもそうした一人であった。ぼんやりとした表情でフラフラとストリートを漂うカマデは、一際眩しく赤青赤青赤青と繰り返し明滅する「カネコ電材」の扇情的電飾看板の店に吸い込まれていく。 11

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店内に所狭しと中古UNIXが並ぶ中を、カマデはふらりふらりとキンギョのように回遊する。やがてカマデはおもむろにUNIXの１つの前で立ち止まり、満面の笑みをこぼす。何事かをブツブツと呟き、血走った目でカマデは周囲をうかがう。 12

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周りに人がいない事を確認し、カマデは擦りきれた鞄からおもむろにLANケーブルを取り出し、UNIXとカマデの首に備わった直結端子を接続する。カマデの瞳にパルスと違法前後アイドルの姿が写り、卑猥な恍惚な表情を浮かべる。「アーイイ…。俺だけの…もの…」 13

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やがてカマデはひとしきり興奮した後にLANケーブルを鞄にしまい、ふらふらと店の外へ出、赤青赤青赤青の電飾空間からうらぶれた路地裏へ姿を消す。そして一筋の光がきらめく。(アバーッ！)カマデの口が何者かの手に押さえられ、首筋に一筋の赤い線が刻まれる。 14

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カマデの耳元から無機質な声がUNIXの動作音めいて密やかにエコーする。「お前は罪を犯した。償え。安心しろ。俺がお前の分も罪を背負ってやる」カマデはそこで意識と…命を失った。 15

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「……48…まだだ…」 低く抑揚のない声が路地裏に木霊する。普段は我が物顔で走り回るバイオトカゲも今夜ばかりは息を潜め、まったく姿を見せようとしない。 17

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「…まだ…足りない」メインストリートの喧騒と反比例するように闇が深まる。ただただダクトよりあふれる排気音が男に答えるのみ。 18

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

「…更なる救いを…渇きを…」男はふらりと立ち上がると更なる闇に消えていった。 19

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アシナガ・ストリートから数ブロック離れたアシバナ・レッドラインブロックでは、暇をもて余したオイラン・ハナブキが通りに佇みながら行き交う人々をぼんやりと夢見心地で眺めていた。先程飲んだザゼンがいささか効きすぎたか。 21