国境を超える反ユダヤ主義 ― ウクライナ人政治家の出自を「暴く」ロシアの御用テレビ局

直立演人 @royterek

Anti-Semitism Is on the Rise in Russia—and the Kremlin's TV Network Is in on It newrepublic.com/article/117759…

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今回のウクライナ政変に際して、プーチンはメディアを上げてウクライナの「ネオナチ」「反ユダヤ主義者」と闘うというポーズを見せてきたが、これらのレトリックが概ね失敗に終わったいま、こんどは、「ユダヤ＝ウクライナ政府」批判に着手し始めている模様…。

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ロシアの国営放送では、ティモシェンコを「邪悪なユダヤ女」に仕立て上げ、ヤツェニュクを「ウクライナ随一のシオニスト」に描き出すような番組が流されたという。ポロシェンコ＝ユダヤ人説もどうやらそのラインで出てきた筋のようだ。forward.com/articles/19686…

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ていうか、ロシアのテレビでティモシェンコやヤツェニュークを「邪悪なユダヤ人」や「札付きのシオニスト」として暴き出した番組を流したのは、3月末頃のことだったらしい。ということは、ロシアはウクライナの「反ユダヤ主義者」と闘いながら、同時にウクライナの「ユダヤ人」と闘っていたわけか…。

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Принцесса у параши Дама с косой хочет войны с Россией Профессия — репо...: youtu.be/57GOKWC2fSQ 題して「（監獄の）用便桶の王女――三つ編みの淑女、ロシアと戦争を望む」。

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ちなみに、この番組を流していたテレビ局の名は「独立テレビ」（ＮＴＶ）。ソ連時代の「プラウダ」（真実）みたいなもんやな（笑）。

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「独立テレビ」は今でこそ御用テレビ局に成り下がっているが、もともとユダヤ系オリガルヒの「メディア王」ウラディーミル・グシンスキーが創設したテレビ局で、政府批判をちゃんとやることからロシア国民を「開眼」させた番組だったのだが…。グシンスキーは2000年に逮捕され、スペインに島流し。

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番組の最後の方でリポーターがティモシェンコの正体を暴きだす：「ウクライナの目下の指導者たちに特徴的なのは、自分たちの出自についてすっかり忘れてしまっていることだが、この三つ編みの淑女の父親、ヴィクトル・アブラモヴィッチ・カピテルマンがユダヤのルーツをもつことはよく知られている。」

直立演人 @royterek

まあ、ヤツェニュクやポロシェンコの場合と比べると、ティモシェンコの父方がユダヤ系であった可能性ははるかに高いのだが、そういう出自をわざわざ問題にするということは、その出自がティモシェンコの「邪悪な」行動パターンの理由だと言っているようなもので…。これがロシアという国の現実である。

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で、ウクライナとロシアで何が違うかというと、たぶん、事実上の「国営放送」でこういうことを平気でやってしまえるのが今のロシアで、さすがにそこまではしないけど、あとは似たり寄ったりなのがウクライナということになろうか。

直立演人 @royterek

ウクライナのメディアはオリガルヒに牛耳られてはいるが、それでも御用メディアには成り下がっていないのが、ロシアとの最大の違いと言えそうである。