映画評論家樋口尚文氏、自著で本多猪四郎監督の言としてゴジラには反戦・反核の思想はないと書き、それが産経新聞に取り上げられたら慌てて前言撤回するも本文は消せず

まとめ主が樋口尚文氏の著作『グッドモーニング、ゴジラ』国書刊行会、2011年新版、を読んでツイッター上で疑義を呈したらわざわざ飛んできてまで「ゴジラには反戦・反核思想はない、自分が本多監督に直に聞いたので間違いない」と絡んできたのに(これは昔なので発見できなかった)、産経新聞で引用されたら慌てて言を翻しました。切通理作氏による擁護も交えて御覧ください。(切通氏の発言が大量にあったのを追加したバージ続きを読むまとめ主が樋口尚文氏の著作『グッドモーニング、ゴジラ』国書刊行会、2011年新版、を読んでツイッター上で疑義を呈したらわざわざ飛んできてまで「ゴジラには反戦・反核思想はない、自分が本多監督に直に聞いたので間違いない」と絡んできたのに(これは昔なので発見できなかった)、産経新聞で引用されたら慌てて言を翻しました。切通理作氏による擁護も交えて御覧ください。(切通氏の発言が大量にあったのを追加したバージョンです)
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  • 樋口尚文 @higuchism 2014-06-04 19:50:10
    先週26日の産経新聞「産経抄」での拙著を引き合いに出した文章がツイッター上で物議を醸していました。さすがにこの引用は(きっと好意に発したものゆえ申し訳ないのですが)大雑把すぎて真意とは隔たっており、少々困ってしまいました(つづく)sankei.jp.msn.com/entertainments…
  • 樋口尚文 @higuchism 2014-06-04 19:56:15
    (つづき)「ゴジラ」は反戦・反核をテーマとしていないかどうかなんて議論自体が私はナンセンスだと思っています。だってあの戦禍と被曝を経て、作者が仮にどう思おうが、あの時代にこういった作品で「反戦・反核」の意図を遮断するなんて不可能です。私の大前提はそれです。(つづく)
  • 樋口尚文 @higuchism 2014-06-04 20:02:34
    (つづく)その大前提を云々するのはヤボだと思って私はあえてそこは飛ばして、「ゴジラ」の表現としての凄さに踏み込みたかった。三度も戦場に行かされた本多監督にとって、映画の醍醐味は生な反戦テーマではなく、それを大きく呑みこんだ表現の芸術性、娯楽性だったはずです(つづく)
  • 樋口尚文 @higuchism 2014-06-04 20:06:14
    (つづく)このたびの「ゴジラ」リマスター版を観て、本当にその主題を悠然と呑みこんだ表現の高度さに深甚な感動を覚えました。本多さんはそのことは力説しておられたし(録音テープも現存します)私は何よりそこを愚著で力説したかったのです。ただそこを強調したいが余り、(つづく)
  • 樋口尚文 @higuchism 2014-06-04 20:09:35
    (つづく)22年前の愚著では「ゴジラ」の現実から切れた表現の凄さ・・・とか、やや極端な言い方をしていて、そこは誤解を招いたやも知れません。でもそれは当時、ゴジラやウルトラマンを生っぽいテーマと関連づけて論じた著作がたくさんあり過ぎて、それへの断固たる反発ゆえのことです(つづく)
  • 樋口尚文 @higuchism 2014-06-04 20:16:33
    (つづく)というのが私が愚著に託したことで、どなたもこれには異論がないと思います。でも、愚著を読んでもいない人のくだらないヤジはさておき、文意を曲解して煽ったりタメにする人が余りに多くて、ツイッターというデリケートな思考が難しい場で何か言う意欲が減退して遅くなりました。以上!!
  • 樋口尚文 @higuchism 2014-06-04 20:21:27
    (追伸)でもそんななかで切通理作さんが書店まで出向いて愚著の真意を確かめてくださったり、ナイスガイ(笑)などと過分に気を遣ってくださったのは嬉しかったです。私の過去の書き方が極端なので誤解を生みがちですが切通さんと私の論旨は実は全く同じだと思います。はざまで煽る輩はいますが。
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:16:34
    @GenSan_Art @uranichi 樋口さんの本は初版は持っていますが、再刊の際の文章は未読です。僕は本多猪四郎監督のインタビューの大部分を読んでいますが、もし「反核反戦がテーマではない」と言い切ったと樋口さんが書いているとするなら、不思議な話です。(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:23:11
    (つづき)「本多監督が反戦反核が『ゴジラ』のテーマではないと言っていた」ということが「切通理作への反々論」として書かれていたということですが、これについては後日確認します。(つづき)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:25:39
    (つづき)僕は本多監督が生前インタビューに応えた発言の大部分を読みましたが、本多さんは、決してインタビュアーの誘導ではなく、『ゴジラ』の話題になると、自ら進んで戦争や原爆の話をしています。(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:29:35
    (つづき)東宝事業室刊行『東宝特撮映画シリーズ5 ゴジラ/ゴジラの逆襲/大怪獣バラン』で本多猪四郎監督は、聞き手の鳴海丈さんが『キンゴコング』や『ロストワールド』の延長の怪獣映画としての話題から入っているのに、「作品全体のイメージは僕の場合、戦争体験ですよ」と直言します(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:33:09
    (つづき)その発言に続いて原爆というものの恐ろしさを下敷きに『ゴジラ』を作ったと語っています。つまりインタビュアーが「ゴジラと戦争や核の話をして下さい」と言ってきたわけではなく、まず作り手として、これは言いたいという優先順位の上位にあったことは紛れもない事実と考えます。(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:38:36
    (つづき)学研刊『ゴジラ大百科【メカゴジラ編】』に収録された取材で本多猪四郎監督は科学が戦争のために使われることへの警告が自分のSF作品全ての「根底に流れる大テーマ」と語っています。聞き手が『ゴジラ』一本を話題にしている時、本多さんは進んで作り手としての姿勢を示します(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:43:11
    (つづき)これらはほんの一例にすぎません。本多さんは『ゴジラ対メカゴジラ』公開時の宣伝用特番で、ゴジラ20周年を振り返った台本を自ら書いた時も、一作目は原水爆反対を訴えたと記しています。それがゆるぎない信念であった事は、本多さん自身の発言や残したものに明確に現れています(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:47:01
    (つづき)樋口さんの前でだけ「『ゴジラ』は反戦反核がテーマではない」と断言したというのなら、それはかなり例外的な発言といえるでしょう。その発言がどういう文脈でなされたのかは僕にはわかりません。(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 01:57:53
    (つづき)その上で、僕自身は、『ゴジラ』は「反戦反核に留まる作品ではない」と思います。映画を作る際の強烈な動機や根底のテーマと、作品そのものは必ずしも一致しないことは多く、また一致しなくていいと僕は考えます。本多監督のゴジラは、破壊の禍々しさを描きながら、その快感も(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:00:30
    (つづき)描出しており、これ一本で破壊者のゴジラをスターにしてしまいました。つまり僕も批評家としては、「ゴジラ=反核、反戦」という図式には留まらないものを感じています。しかしそのことと、本多監督自身が語っていた事は別であると、客観的に思うのです。(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:14:53
    (つづく)『ゴジラ』公開当時は、第五福竜丸事件で、多くの日本人が、近年で言えば原発事故直後のような大きな不安に襲われていました。いわゆるイデオロギーや政治問題としてではなく、肌で感じる不安があったのです。ですから『ゴジラ』公開当時それは大衆的な気分でもあったと思います。(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:18:02
    (つづき)樋口さんに対してした発言の文脈はわかりませんが、ひとつ考えられるのは、本多さんは『ゴジラ』で政治的な部分に踏み込む事は避けたと複数のインタビューで語っています。人間の処し方は後半の科学者のドラマのみに集約させたと(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:20:13
    (つづき)またゴジラが核実験で生まれたということも、あくまで志村喬演じる博士の「推測」として語っているにすぎません。なのにその推測が語られただけで国会が紛糾してしまうというごく短い場面で、本多さんは、それがタブーであることそれ自体を描いてしまっています。(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:26:15
    (つづき)また本多監督は、ゴジラに原爆を直接的に重ね合わせたいという田中友幸プロデューサーの意向には反対し、第五福竜丸事件から始まるという香山滋原作を、ゴジラそのもののもたらす恐怖に変換しています。映画的イメージに変換する際の決め手は「放射能火炎」を吐くということでした(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:32:47
    (つづき)映画スターとしてゴジラという人類の敵役を「それ自体成立する」ものとして屹立させた。現実のヘンな反映を持ちこまなかった。リアリズムとウソの配分の絶妙さ、映画自体の魅力という意味では、ひょっとしたら樋口さんの見方と通じるものを僕も本多さんに感じているかもしれません(つづく)
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:36:32
    (つづき)但し僕は、樋口さんが著書で言うような「映画以外の現実と切れている」ものだと本多作品を認識していませんし、本多監督がそう考えたとも思っていません。「もしそれが現実にあったら、どういう顔をするか、どういう気持ちになるか考えて御覧」というのが、本多監督の一貫した演出姿勢でした
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:43:45
    というような連投をしたのは、夏に洋泉社さんから、20年越しの企画である『無冠の巨匠・本多猪四郎』を上梓するため、改めて色んな資料を読んでいたホットな記憶からです。この本には樋口さんとのあんまりつまらない確執は入れ込みたくないので、この機会に彼との考え方の違いを明記しておきました。
  • 切通理作 @risaku 2014-05-27 02:48:04
    樋口尚文さんと個人的な確執があるわけでありません。相互フォローも、年賀状のやりとりもしています。会った印象はナイスガイです。ただ「僕は本多さんの事好きですから。誤解しないでください」と爽やかに言われたのには、「あなたは本多さん嫌いでしょ」と言ったわけではないのになと思いましたが。

コメント

  • 山下パターン238 @Yamashita238 2014-06-05 00:38:18
    別に反戦反核の思想があってもなくてもいいけど、結局は娯楽として面白ければそれでいいと思うんですよね。「はだしのゲン」みたいに。
  • DIE @DaiNagao 2014-06-05 10:30:54
    樋口氏の著書から引用されている『今観てみれば』がどの時点を指しているかで『「反戦思想の主張」などというのも笑止な話しだし』の文脈が変わってくると思う。刊行時もしくはインタビュー時の『今』であれば、見る側としても反戦・反核を訴えてるとストレートには思えない気はする(科学技術全般に対する警鐘なら伝わるかなと)。広島・長崎・第五福竜丸って言う日本の被曝経緯を意識してないと伝わりにくい。んで、そう言うコンテキストを知らなくても映画として楽しめるからこそ素晴らしい作品だと思う。
  • 前Q(前田久) @maeQ 2014-06-05 16:36:16
    「あるライターからその後謝罪されたと書いてありますが、僕と彼の間にそのようなことはなかったのでこれは別のライターのことでしょう」樋口氏への批判をあらためた(本文に「謝罪」とは書いてない)のは「とあるベテラン評論家」で、長文の「いわれなき誹謗」を寄せた「同世代のある評論家」は特に反応がなかったようなので、切通氏が反応するまでもなく別人のことですね。
  • 齋藤俊夫【思索工房読書会10月25日】 @MOGURAmaru 2014-06-11 03:09:53
    まとめを更新しました。切通氏の発言がダブっていたのが大量にあるのを正しました。
  • 釣本直紀 @turimotonaoki 2014-06-12 19:20:54
    原子怪獣現わるを手本に、第五福竜丸が被曝すれば放射能ネタを採用し、マイホームパパがはやればミニラを出し、公害が問題に成るとヘドラと闘い、沖縄が返還されれば沖縄で暴れ、シェーもすれば吹き出しで会話もする。そんなゴジラには特定の思想は感じられない。 第一作目製作当時の世相がたまたま反核だったからそれに乗っかった、以上の理由は無いんじゃないのか。
  • 齋藤俊夫【思索工房読書会10月25日】 @MOGURAmaru 2014-07-09 00:01:00
    まとめを更新しました。NHKでゴジラを見たのでちょっと本をさらったらさらなるゴジラ反核否定論が見つかったので追加しました。

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