艦隊これくしょん三次創作SS 「兵共が夢の跡」

大渡鴉(@oowatarikarasu)様のSS「帰還兵島風」の世界観ほか各種ツイ鎮及びソシャゲを基にした艦これ三次創作SS。 元ネタ http://togetter.com/li/607471?page=18
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五十鈴改 @isuzu_kankore

帰還兵島風の三次創作を垂れ流そうと思う(真顔)

2014-05-11 15:25:53
五十鈴改 @isuzu_kankore

なおこれは五十鈴の提督の勝手な創作であり作者とは何の関係もない。いいね?

2014-05-11 15:27:28
五十鈴改 @isuzu_kankore

なお勝手に色々な鎮守府の提督が出てきたりしますが本人達とは全く関係ありません 提督の病気と思ってください

2014-05-11 15:33:00
五十鈴改 @isuzu_kankore

戦争は終わった。人類は延々と終わらぬ闘いに嫌気がさし、深海棲艦と和平交渉に入った。 戦争は終わった。海の一部を彼女らの領土として認め、この地球上に人類の他に深海棲艦という新たな人種が生まれた。 戦争は終わった。……だが、「彼女達」そして「彼等」は「残って」いる。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 15:37:52
五十鈴改 @isuzu_kankore

これは、「残された」者たちの物語。 彼等が、彼女達が、生きている証。 ーーー艦これ、その後、始まります。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 15:41:20
五十鈴改 @isuzu_kankore

【帰還兵島風 三次創作 兵共が夢の跡】 #兵共が夢の跡

2014-05-11 15:42:14
五十鈴改 @isuzu_kankore

「提t…プロデューサー、電話よ!」 事務所を横切る声を聞き、俺はパソコンのキーを叩く手を止めた。 「おう、こっちに回してくれ」 内線で回ってきた電話を取り、要件を聞く。週末のライブに関しての最終確認の電話だった。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 15:46:21
五十鈴改 @isuzu_kankore

「ーーーはい、ええ、それで大丈夫です。時間も余裕を持たせて、多少の前後もできるように。それでは」 受話器を置き、先程電話を受けた事務員に苦笑する。 「お前なぁ、気を抜いたらその呼び方出てくる癖直そうぜ」 #兵共が夢の跡

2014-05-11 15:51:18
五十鈴改 @isuzu_kankore

ツインテールの特徴的な、豊満な事務員ーーー五十鈴は、ばつが悪そうに目を逸らす。 「むぅ……やっぱり事務所にいると気が緩むみたいで。外では大丈夫なんだけど」 #兵共が夢の跡

2014-05-11 15:54:07
五十鈴改 @isuzu_kankore

「ふふ、仕方ないですよ。ここ数日は皆修羅場だったんですから。ようやくひと段落、って感じですからね?」 そばに座って会計作業をしていたおさげの事務員ーーー千川ちひろが微笑む。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 15:56:27
五十鈴改 @isuzu_kankore

「スタドリ何本使わされたことか」 「いいじゃないですか、他にお金使う暇もなかったですし」 やや恨みを込めて彼女を睨むも、にこにこするばかり。いつもの事である。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 15:58:13
五十鈴改 @isuzu_kankore

「ま…その生活も今日で終わりですね。明日からはようやく休日と」ちょうどこっちの作業も終わり、伸びをする。間もなく定時。これまでの作業、今後の準備、全て片付いている。ほぼ1ヶ月ぶりの定時上がり、そして休日だ。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 16:02:29
五十鈴改 @isuzu_kankore

「2人でゆっくりしてきて下さいね?」 「なっ……」 「茶化さないで下さい。向こうには大和たちもいるんだし」 五十鈴も俺と予定を同じくし、休暇を入れてもらっている。明日からは2人で大和と武蔵のところで療養するつもりだ。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 16:05:30
五十鈴改 @isuzu_kankore

十数分後。 「「お疲れ様です」」 2人揃ってタイムカードを打ち、事務所を出る。 2つ階段を下り、ビルを出る。夕焼けがまぶしい。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 16:19:46
五十鈴改 @isuzu_kankore

五十鈴と並んで帰路につく。目的地は今や押しも押されぬ有名プロダクションとなった我らがCGプロの社宅である。 ……数年前の「終戦」を境に、激増した社員のほとんどはここに身を寄せている。かくいう俺もその一人なのだが。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 16:23:59
五十鈴改 @isuzu_kankore

「ようやくの休暇か……なんか教育隊を思い出すなぁ」 再度伸びをしながらつぶやく。 「ほとんど泊り込みだもんね。掛け持ちしてたころより忙しくなってるんじゃない、有名プロデューサーさん?」 「よせよ。アレはあいつらの実力だ」 #兵共が夢の跡

2014-05-11 16:27:55
五十鈴改 @isuzu_kankore

……実際、プロデュース業は昔よりはるかに忙しくなった。 プロデュースを手掛けていたアイドルが次々に花開き、予定の調整や裏方の管理、彼女達のケアなどで時間がいくらあっても足りない。今回の休暇も無理矢理捻じ込まれたようなものだ。 #兵共が夢の跡

2014-05-11 16:32:27
五十鈴改 @isuzu_kankore

だが俺にその現状への不満はない。むしろ充実を感じているほどだ。 #兵共が夢の跡

2014-05-25 23:28:21
五十鈴改 @isuzu_kankore

…いや、正確には、そうでもしないと意識してしまうのだ。自分の中の空虚な部分を。 原因は分かっている。あの"終戦"からだ。 #兵共が夢の跡

2014-05-25 23:29:36
五十鈴改 @isuzu_kankore

突然の深海棲艦との話し合い、そして和解。 そこから、俺達の時間は止まってしまった。 #兵共が夢の跡

2014-05-25 23:31:25
五十鈴改 @isuzu_kankore

今でもふとした時にそれを感じる。 自分の中のもう一つの時計が刻を止め、錆び付いていくのを。 以前それを五十鈴に話したら苦笑された。 「提督はまだプロデューサーとしての自分が残ってるからいいじゃない。私達の時計は一つしかない。それがずっと止まってるのよ」 #兵共が夢の跡

2014-05-25 23:34:14
五十鈴改 @isuzu_kankore

それを聞いた時は罪悪感に襲われたものだ。 俺は提督もプロデューサーのどちらが副かという認識はなかった。どちらも主で自分の生きがいだったわけだ。だが艦娘達は違う。 手に職を得て生活していても、それはただ"生命活動をしている"だけだ。 #兵共が夢の跡

2014-05-25 23:38:04
五十鈴改 @isuzu_kankore

彼女達はあの海が、戦場こそが生きている場所だった。 それが幸か不幸かはともかく。 #兵共が夢の跡

2014-05-25 23:39:03
五十鈴改 @isuzu_kankore

…五十鈴ととりとめのない話をし、社宅に到着する。 「じゃ、また明日。遅れるなよ」 「0600でしょ?プロデューサーこそ寝坊しないでよね!」 俺と五十鈴は隣の部屋だ。お互いのドアノブに手をかけながら言葉を交わす。 #兵共が夢の跡

2014-05-25 23:45:07
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