葉推詩選:2014年、夏。

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今夏はこんなのも

真夜中にふと生まれたショートストーリー

まとめ 『神様の庭』 「この世の中が正しさだけじゃないってことは3歳あたりでもう分かるようになる。自分は何も悪いことをしていないのに気が付けばぶたれていたり。声を振り絞って泣き声を上げたのは痛かったからではなく自分をいつでも温かく包み込んでくれると信じていたものに突き放されたからだった。」 最初の一段落が浮かんで、それからふと生まれたショートストーリー。 699 pv

↓ここからいつもの↓

葉月野 @hadukino_tc

薄もやに朝の光が乱反射する駅前。真夏日を背負って外回りが決まっているが出社は必須。数件を終えて立ち寄るアミューズメントセンターの休憩室。広く涼しく、静かだ。商談にいそしむ営業マンの声。修学旅行の群れが時折ブラインドになる。帰社はある程度聞き終わってからに決めた。 #twpoem

2014-06-02 14:46:53
葉月野 @hadukino_tc

濡れた傘は傘立てにさして、店内への持ち込みはご遠慮下さい。持ち込もうとされるお客様にはお引き取りいただきます。傘立てに置いてある傘の盗難に関しては当店は責任を負いかねます。胸につかえる異物を雨は流してはくれない。 #twpoem

2014-06-09 07:31:22
葉月野 @hadukino_tc

子どもの変わらない心は無垢と呼ばれ、大人の変わらない心は頑なと呼ばれる。子供の変化する興味は飽きっぽいと言われ、大人の変化する興味は柔軟とみられもする。変化と不変の間で見えるもの。境界に触れられずに理解を放棄するもの。比べなければすんなりいくんじゃないか? #twpoem

2014-06-13 22:44:12
葉月野 @hadukino_tc

あなたにあいたいひにちがいない あなたにあいがいがひにちがない #10秒で書く詩

2014-06-14 14:16:23
葉月野 @hadukino_tc

暖炉色の街灯 柔らかな光を散らす雫 調律を奏でるのが お前たちでないなら 傘が遮り 足もとを濡らす はざ間で揺れる心の襞 真昼に置いてきたものを 思いかえす 星を探すように にじむ景色へ口ずさむ 雨夜の散歩 #pw雨唄組

2014-06-15 00:01:37
葉月野 @hadukino_tc

どうして世界を二択で埋めようとするんだい?無限に繰り返す音階が0から始まる音量と手をつなぐ。間には星の雨が降りしきる。けれどカササギを待つほど河は溢れてはいない。ひと足に飛び越えるとして、対岸の待ち人は何が好みかを知らないことに気付く。(雨に唄えば) #pw雨唄組

2014-06-15 08:27:47
葉月野 @hadukino_tc

雨、雨音、雨粒、梅雨、傘、雨合羽、水たまり、水、露、雫、水滴、涙、濡れ、湿め、流、雲、音、音階、旋律、波紋、歌、唄、紫陽花、降る、虹、月、星、光、様々な言葉と、その対になるコトバが交差し、共鳴し合い、連なる。

2014-06-15 08:43:32
葉月野 @hadukino_tc

ピアノが通り雨を降らせて きみには止められない 懐かしい歌が胸の内を満たす 新たな生活を送る街のどこかで 季節を重ねる夢をずっと見ていた 水をはじくぼくの足音 上手に生きているかどうかは 気が向いたら数えればいい 例えば 頬が濡れている時にでも (雨に唄えば) #pw雨唄組

2014-06-15 09:39:27
葉月野 @hadukino_tc

声援も悲しみもとけて ぽっかり抜けた頭上の青空 異郷の雨空へと連なる 次につなげるように (雨に唄えば) #pw雨唄組

2014-06-15 12:11:01
葉月野 @hadukino_tc

見るな、見るなよ 遮ろうとして後ろを向いた悲しみ 曇り空を見上げる寂しい眼差し 胸の痛みが(多分)重なっていても ぴったり同じじゃない だからハモる感情 そこから生まれる音色が 相合傘を差す雨を呼んでいる (雨に唄えば) #pw雨唄組

2014-06-15 12:40:54
葉月野 @hadukino_tc

永遠ではないから タイムレス・ローズは ずっと咲き誇ってていられる 薔薇に降る雨の果て 二本の虹がかかる 優しい声色が庭先を流れてゆく 日曜の午後 そっとアルバムを閉じる 言い忘れたことと一緒に (雨に唄えば) #pw雨唄組

2014-06-15 13:23:05
葉月野 @hadukino_tc

好き嫌いが激しくて 白よりは黒 黒よりはオレンジ でも普段はばれないよう 猫をかぶっている 顔を洗いたいけど イヤなものが落ちてくるので 気付かせようと声をあげた 濡れて似合うのは ねずみくらいだってね だから日を改めて きみを追いかけることにする (雨に唄えば) #pw雨唄組

2014-06-15 17:29:04
葉月野 @hadukino_tc

休んでいいんだよ。 疲れている人も そうでない人も #10秒で書く詩 #10秒で書く写真詩 pic.twitter.com/O4I8AHbKSZ

2014-06-19 21:29:31
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葉月野 @hadukino_tc

それでいいんだ、という結論で納得する、という行為。そこで納得しない、ということで保つアイデンティティ。どっちつかず、と言われてまたくりかえす、きりがない反復。とっくにないまぜになっているのにまだ線引きをしようとしている。線を引いている間は生活を続けている #twpoem

2014-06-19 22:32:07
葉月野 @hadukino_tc

「顔ぶれの一致しない帰りの電車で大抵が疲れて、寝て、解放されて、どことなく同じ顔をしている。」『朝、顔を洗うと』/葉月野 poetry.hadukino.littlestar.jp/?eid=45 #poem

2014-06-20 21:14:57
葉月野 @hadukino_tc

「僕は空港で 小さな背中を見送っていた」『[北京時代]その一日』/葉月野 poetry.hadukino.littlestar.jp/?eid=46 #poem

2014-06-20 21:35:17
葉月野 @hadukino_tc

動かなくなった時計 終わりを認めた時 時間が本当に止まる #10秒で書く詩 #10秒で書く写真詩 pic.twitter.com/8n69WB0Blz

2014-06-21 18:23:02
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葉月野 @hadukino_tc

遠距離恋愛を縁距離恋愛と置き換えて安心感を得ようとしたところに絶縁距離恋愛と置き換えられて感電させてやろうかと思う。なんてね。

2014-06-22 00:36:14
葉月野 @hadukino_tc

潤いを得た紫陽花が 小さなまとまりから 大きな集まりへ 通りを越えて 向こう岸まで広がる 花たちは気づく 咲こうよと呼んでくれた 恵みの雨を #くみ蝶おたおめ詩 お誕生日おめでとうございます pic.twitter.com/mz4uJWfWxk

2014-06-26 22:58:53
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葉月野 @hadukino_tc

朝を迎えるのに毎回「生きろ!」と叫ばなきゃならない あんまり重たいので“い”を“お”に聞き間違ったふりをする だから、帰ってくる返事も“お”で始まる あたり前にころがっている一日の予定も 間違えてみようかと君に提案する おもしろいね。今日はそれで行こう #twpoem

2014-06-28 07:25:17
葉月野 @hadukino_tc

夢を膨らませる 現実を積み重ねる 夢が現実になる 堅実なやり方という 夢のない宣伝文句に 現実を見る #twpoem

2014-06-28 23:09:47