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嘘をつくときの状況・パーソナリティ要因 【Situational and dispositional determinants of intentional deceiving】 plosone.org/article/info%3…
2014-06-08 15:10:26簡単なゲーム課題を用いて、利己的な嘘と利他的な嘘をつくか検討しています。 著者達も主張していますが、ゲーム課題が良く考えられていて面白いです。
2014-06-08 15:10:38課題は非常に簡単で、対戦相手(サクラかつ本当はプログラムで制御)が2枚のカードのうちどちらかを選択します。 ハートのエースを選んでいたら相手の勝ち、スペードのエースを選んでいたら自分が勝ちです。
2014-06-08 15:10:58参加者はカードの選択が見えており、対戦相手に選択に関して「助言」することができます。 つまり、自分が負けているときに逆のカードの方が良いよと言うことができるのです。利己的な嘘ですね。
2014-06-08 15:11:26逆に、本当は自分が勝っているのに対戦相手に逆のカードの方が良いよという事もできます。 これは利他的な嘘と定義されています。
2014-06-08 15:11:38また、実験では評判のリスク(reputation risk)に関わる操作もされていて、対戦相手に自分が嘘をついていたことを知らせる条件と、知らせない条件が設定されていました。
2014-06-08 15:12:15結果としては、評判のリスクの有無に関わらず、ゲーム全体の約7割は本当のことを相手に伝えていました。でも約3割は嘘をついていたということです。
2014-06-08 15:12:31嘘をつく状況としては自分にとって望ましくない状況、つまり相手が本当は勝利していたときでした。この状況は「利己的な嘘」をついてしまう誘因になっているようです。
2014-06-08 15:12:53興味深いことに、評判のリスクは利己的な嘘をつくことに対してのみ影響を与えており、リスクがあると利己的な嘘をつかなくなっていました。評判の操作が利他的な嘘に影響していなかったのはゲーム課題の性質が大きく影響している気がします。ゲームの内容的に焦点が利益獲得にあるからです。
2014-06-08 15:13:24パーソナリティに関しては、クロニンガー先生の気質尺度や社会的望ましさや自己欺瞞傾向の尺度(BIDR)など先行研究で嘘行動と関連があるものについて検討されています。
2014-06-08 15:13:51こちらは実験よりも明確な結果がでてませんので、内容は割愛します。おおむね先行研究と一致する結果でした。詳細は本文をご覧ください。
2014-06-08 15:16:21ついでに、社会的望ましさや自己欺瞞傾向の尺度(BIDR)の研究も紹介しておきます。こちらの尺度なかなかおもしろいです。 バランス型社会的望ましさ反応尺度日本語版(BIDR-J)の作成と信頼性・妥当性の検討 ci.nii.ac.jp/naid/110006950…
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