映像関係者必見! 『ホドロフスキーのDUNE』

『ホドロフスキーのDUNE』試写会を見て来た人の前情報。
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岡田 尚子 @okada_nao

『ホドロフスキーのDUNE』試写会に行きました。デヴィッド・リンチ監督、カイル・マクラクラン主演の映画『デューン/砂の惑星』は、ご存知の方、多いですよね。それより以前にアレハンドロ・ホドロフスキー監督が制作を進めていた映画『DUNE』のメイキングドキュメンタリー映画です。(続く)

2014-06-12 23:30:28
岡田 尚子 @okada_nao

この映画のなにがすごいって、フランスの漫画家メビウス(ジャン・ジロー)が描いた映画の絵コンテが見られること! メビウスの漫画を見たホドロフスキーは「これぞ『DUNE』のカメラだ!」と彼を探し出し、画面の要素、構図、アップや引き、パンなどのカメラの動きまでお任せで映画1本分(続く)

2014-06-12 23:30:59
岡田 尚子 @okada_nao

の絵コンテを描かせます。その画撮(絵コンテ撮)動画があって、見れば、映画がどんな映像になるはずだったか、どんなに画期的になものになるはずだったか、わかるんです。アニメの絵コンテを見慣れている目に、メビウスの絵コンテは、そのまま実写映像に置き換えれば、映画は完成するだろうと(続く)

2014-06-12 23:31:56
岡田 尚子 @okada_nao

思えるくらい具体的でした。ホドロフスキーはさらに、特殊効果にダン・オバノン、メカ美術にクリス・フォス、美術デザインにH・R・ギーガー、音楽にピンク・フロイドとマグマを引き込んでいきます。各分野で非凡な才能を持つ彼らは、ホドロフスキーにとって「前代未聞の傑作映画」のために団(続く)

2014-06-12 23:32:46
岡田 尚子 @okada_nao

結して戦う「ウォリアー(戦士)」でした。キャストも同じく、サルバドール・ダリ、オーソン・ウェルズ、ミック・ジャガーなどなど、このキャラクターにはこの人物と決めたら、一歩も引かない。でも、特にスタッフについては、会ってみて失礼な態度をとられたら、「仕事に魂が感じられない。(続く)

2014-06-12 23:33:02
岡田 尚子 @okada_nao

そんな人には傑作など生み出せない」と座を蹴って帰ってしまうことも。吸引力と我の重量感と影響力の大きさはブラックホール並み。しかし、『DUNE』は制作会社が付かずに頓挫します。そりゃ、「1時間半の映画にしてくれ」と要望出したら、「12時間でも足りない」と返されてはね……。(続く)

2014-06-12 23:34:11
岡田 尚子 @okada_nao

絵コンテや人物設定画・美術設定画を含む『DUNE』の百科事典ほどの厚さのある企画書は、デヴィッド・リンチに渡され、『デューン/砂の惑星』になりました。でもそれは、ホドロフスキーが創ろうとしていたモノとは全然違う、「普通の作品」に堕していたのです。『DUNE』の企画が持ち込(続く)

2014-06-12 23:34:33
岡田 尚子 @okada_nao

まれたいくつかの映画会社には企画書が残り、その要素が『スター・ウォーズ』をはじめとするSF映画に受け継がれていきました。また、オバノンとギーガーは『エイリアン』を誕生させます。『DUNE』が生み出したさまざまなアイデアはSF映画を一気に進化させたのでした、というドキュメンタリー。

2014-06-12 23:35:18
岡田 尚子 @okada_nao

『ホドロフスキーのDUNE』は、映像制作に携わっている方はもちろん、編集やライターなど、映像作品に関わる方も観たほうがいいとお薦めします。メビウスの絵コンテはすごいし、才能ある人を巻き込んでいくホドロフスキーの惹力もすごい。それ以上に、多くの人が能力と時間のかぎりを尽くし(続く)

2014-06-12 23:35:34
岡田 尚子 @okada_nao

たものは、頓挫しても、続くものに影響を与えるのだということ。そして、メビウスが絵コンテから『L'Incal(アンカル)』という漫画シリーズを描き上げたように、新たに生まれるものがあるのだということ。きっといつか『DUNE』は映像化されるという期待も含めて、前向きになれる映画です。

2014-06-12 23:35:49
岡田 尚子 @okada_nao

『ホドロフスキーのDUNE』は、6月14日〜、渋谷アップリンク、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、立川シネマシティ、横浜シネマ・ジャック&ベティ、川越スカラ座で公開。uplink.co.jp/dune/introduct…  予告編youtube.com/watch?v=q75Rae…

2014-06-12 23:38:39
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