河合荘に見るキャラ描写のフェアさ

「僕らはみんな河合荘」最終話を記念して、最終回での感心した事・作中一貫して良かった点についてつらつらと
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89siki @89sikin

河合荘最終話で感心した事をつらつらと。河合荘の最終話直前回で、先輩を合コンに連れて行って終わった時、正直少し失望した。「ああ、これでこの友達が実は最低なヤツで、主人公が助けに行くって展開なのね」と。しかし予想は遥かに裏切られる。まず友人--前村さんだが、(続く

2014-06-22 02:13:32
89siki @89sikin

続き)別に嘘はついていなかった。本好きの集まりは本当で、男の子達も全員読書好き。しかも先輩と話が合いそうというセットで。ひょっとしたら先輩もかなり楽しい時を過ごしたのでは?と思わせるシーンまである。新鮮だったのは、(続く

2014-06-22 02:17:08
89siki @89sikin

続き)ヒロインである先輩が、こういう合コンに出て「……ひょっとしたら楽しいかも」と思ってしまうシーンがあるという事。同期で似たようなシチュがある「極黒のブリュンヒルデ」と比べると違いは顕著だと思う。しかしこの後先輩は怒って帰ってしまうのだが、(続く

2014-06-22 02:19:59
89siki @89sikin

続き)あのシーンで皮肉なのは「読書家が言いそうな事」で、先輩が怒ってしまうこと。携帯小説など、初心者向けの本を馬鹿にするってのは読書家では良くある事で、まるで自分が先輩に怒られてしまったように感じた。ヒロインで読書家の先輩に感情移入している人には(続く

2014-06-22 02:25:43
89siki @89sikin

続き)結構キツいシーンではなかったろうか、特に似たような読書家さん。その後の展開でもかなり「ありがちな展開」を外している。普通なら前村さんが酷い人で、ヒロインに嫌われて当たり前・ヒロインも解れて清々するって展開にしてしまうが、(続く

2014-06-22 02:29:53
89siki @89sikin

続き)今作では先輩は前村さんとの縁が無くなると泣いて傷ついてしまうし、先輩の断り方もどうかと思うような描写にしている(かなりキツい言い方だった。この作品の描写で一貫しているのは、どのキャラも悪い所良い所があり、それぞれを磨り合わせるかのようにやり取りさせている所だ(続く

2014-06-22 02:35:29
89siki @89sikin

続き)この手の残念系キャラが出てくる作品でやりがちなのは「主要キャラは残念でボッチだけど、それゆえにキチンと周囲を見ている」とか「ボッチだから人間関係に冷静」とかやってしまうのだが、本作では一切そういうのはしていない。主要キャラでも鈍感な所もきっちりあるし、(続く

2014-06-22 02:38:33
89siki @89sikin

続き)周囲にあわせようと努力するシーンもある。つか良い男ゲットしようという計算高いキャラまで居るし(全て裏目に出ているが。要するにこの作品は「キャラの描写がフェア」なのだ。こういう作品は個人的に凄く良い作品だと思っている

2014-06-22 02:43:35
89siki @89sikin

キャラがフェアの描写されている作品って良いよなぁと思うし、主要人物の俗っぽい所やヒロインが他の事に夢中になっている描写とか結構好き。ヒロインが主人公以外でちゃんと世界を持っているって、なんかほっとするし感情移入しやすい

2014-06-22 02:50:06
89siki @89sikin

ちなみに河合荘のヒロインは、主人公があんまり話しかけるのでうっとおしく思い、怒鳴り散らすシーンがある。前村さんをうっとおしく思った時も同じでキャラとしてきちんと一貫している。これが作中ヒロインの魅力としても演出されている。短所と長所が表裏一体なのだ

2014-06-22 02:53:13
89siki @89sikin

河合荘はありがちを外し、キャラの描写のフェアさや短所と長所の表裏一体感など、近年のこういう系列の作品の中では一番「上手い」と感じた作品だった。原作者さんも凄いし、それを上手くアニメに落とし込んだスタッフにも敬意を表したい。本当に楽しませてくれてありがとうございました

2014-06-22 02:57:36