上田早夕里氏の創作法

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@Ued_S

ところで、さきほど書いた「壊す」とか「歪める」という技法。これは、いま、プロの小説家になろうと努力している方、投稿しても投稿しても成果が出なくて苦しんでいる方がいたら、いっぺん試してみると何かが見えてくるかもしれない――方法でもあります。

2010-11-06 21:24:17
@Ued_S

私は、「初めて最終選考に残ったとき」から「本当に受賞した!」までが、8年もかかってしまった人間で、この8年間というのは、あちこち応募したけれど一次選考にも引っかからず、最後のほうの年は「もうダメだ…」と思っていました。これで落ちたら、

2010-11-06 21:25:12
@Ued_S

作家になるのは、もうあきらめようと思っていた。それが8年目に受賞できたのは、「壊す」という技法を、ちょっと頭の隅に置くようになったからで……。これについては、また、いずれ詳しく書きます。

2010-11-06 21:25:40
@Ued_S

あくまでも私自身の体験なので、他の方の役に立つかどうかは、わかりません。ただ、選考を突破して受賞するときというのは、緻密に作品を作り上げていくことに加えて、「壊す」とか「歪める」という要素や発想が、どこかにあるような気がする。

2010-11-06 21:29:20
エキレビ! @Excite_Review

ジェフリー・ディーヴァーパートワン! 〈独占公開!ジェフリー・ディーヴァー初来日記念講演録 part1 〉創作の秘密はレバー味の歯磨き粉? http://www.excite.co.jp/News/reviewbook/20101117/E1289938110846.html

2010-11-17 11:09:03
エキレビ! @Excite_Review

ディーヴァー祭り中日!〈独占公開!ジェフリー・ディーヴァー初来日記念講演録 part2〉言いたいことがあれば、必ず書ける http://www.excite.co.jp/News/reviewbook/20101118/E1290019578937.html

2010-11-18 11:12:36
エキレビ! @Excite_Review

ファイナルディーヴァ! 〈独占公開!ジェフリー・ディーヴァー初来日記念講演録 part3〉完成まで50〜60回は書き直します http://www.excite.co.jp/News/reviewbook/20101119/E1290099947239.html

2010-11-19 11:12:22
@Ued_S

ディーヴァーがトークショーでやった《創作講座》って、ネットで確認してみたら、本国で講演するときにもやっているものなんだね。作家志望者必聴の企画じゃないですか。というか、私だって聴きたかったな、ディーヴァーの《創作方法》なら。

2010-11-12 14:16:10
@Ued_S

でも、これだけ気前よく《創作方法》を喋り回っても、第二・第三のディーヴァーが出てこないところを見ると、これに、さらにプラスαが必要なんだろうね。そこは各々の書き手が自分で見つけるしかない、と。

2010-11-12 14:16:30
@Ued_S

にしても、これぐらいのことがさらっと出来れば、エンタメ系の新人賞の最終選考なら確実に残るだろうし、受賞の確率は相当高くなりますね。トークショーを聴いた人の中から、将来、プロ作家が出てくるかもしれない。

2010-11-12 14:16:48
@Ued_S

原稿はパソコンで作っていますが、長編作品のアイデアをまとめるのは、いまでも紙の上です。プロット以前のものは必ず紙に書く。A罫のルーズリーフに太字の万年筆で、だ――っと一気に書いていく。この方式でないと、頭の回転速度と記録速度が一致しないので。

2010-11-12 15:57:03
@Ued_S

これは、勤め人時代、お昼休みに喫茶店でメモ用紙に原稿を書いていた為。そういう生活を8年ぐらい続けていたら、何となく習慣化してしまって、一番、アイデアが出やすい方法になった。

2010-11-12 15:58:18
@Ued_S

万年筆を使うのは、あまり筆圧をかけなくても文字を書けるから(以前は、ペンテルのハイブリッド・ボールペンを使っていたが、三年ほど前から万年筆に変えた)

2010-11-12 15:58:57
@Ued_S

太字を使うのは、ちまちまと詳細を記すのではなく、一気にイメージを大掴みにするため。この時点では、物語の論理性は一切考慮しない。イマジネーション優先。新しい知識を調べながら入れるようなことはしない。自分がその時点で保有している知識だけをベースに考える。

2010-11-12 15:59:17
@Ued_S

「現実に有り得ないのでは?」と思えることでも、遠慮せずにどんどん書いていく。誰かに見せるものではないので、ものすごくいい加減で、アホなものでよいのです。頭で書くのではなく、体で書いていく感じ。

2010-11-12 15:59:41
@Ued_S

それがイマジネーションとして優れたものであるなら、小説としての論理性(現実世界の論理性とは全然別物)など、あとでいくらでも付与できる。とにかく、ひたすら、イマジネーションだけを追っていく。わからないことは、あとで調べればいいので空白にしておく。

2010-11-12 16:00:05
@Ued_S

論理的に切ったり貼ったりする作業は、これらを全部済ませてから。二番目の段階でやることになります。

2010-11-12 16:02:27
@Ued_S

追記。誤解があるといけないので。

2010-11-12 16:53:42
@Ued_S

いま私が書いているのは、あくまでも私のやり方なので、他の方に活用できる方法かどうかは知りません。害になる場合もあるかもしれませんw

2010-11-12 16:54:07
@Ued_S

たとえば「空白があると物語を考えられない」という人は、別に、思考方法に問題があるわけではなくて、ハードSFや、本格ミステリ向きの書き手なんじゃないかと私は思います。「こういうアイテムが作中に登場するには、こういう背景がないと《絶対に》おかしい」と考えるタイプの方は、

2010-11-12 16:55:08
@Ued_S

私がいま書いているような方法は、あまり、やらないほうがよろしいでしょう。そういう人には、そういう人に相応しい思考法があるので、そちらを参考にして下さい。

2010-11-12 16:55:51
trobita @ttvzpark

@Ued_S イマジネーションの特権的肉体論。この創作プロセスとても興味深いです。天啓が下りてくるという感じに近いのか。

2010-11-12 16:57:02
@Ued_S

.@ttvzpark 昔、論理的に積む形で書いた作品が最終選考で落ちて以来、そういうやり方は自分に向いていないと悟りました。そこで、そういうやり方を副手段に回すようにしたら、受賞してデビューできました。私には、いまの思考方法のほうが向いていたようです。

2010-11-12 17:08:36
天狐堂(天羽孔明) @amo66b

すごく良くわかる! 僕、信号待ちの時もメモに走り書きするよ。筆記具はシャーペンだけどね。RT @Ued_S (前略) プロット以前のものは必ず紙に書く。A罫のルーズリーフに太字の万年筆で、だ――っと一気に書いていく。この方式でないと、頭の回転速度と記録速度が一致しないので。

2010-11-12 17:20:34
@Ued_S

.@amo66b 結局、手書きが一番フィットするんですよねぇ、頭の回転速度に。あれは不思議なんだけれど。

2010-11-12 17:27:25
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