川内さんと夢

さささ(@sasasa3397)さんによる川内さんと夢のお話です。
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さささ @sasasa3397

ああっ、今急にぴんときた! 事故で気絶して中学生の頃の夢を見ている提督の前に現れた、あの町に住んでいたはずのない、でもたしかに懐かしい何かを感じる女の子っていうのは川内概念の一種と考えていいでしょうか

2014-06-23 20:25:01
さささ @sasasa3397

「ええと、君は……」「川内だよ。あんまり話したことないからね、忘れちゃったかな」そんな子、クラスメイトにいただろうか。だが、彼のそんな戸惑いなど気にもしない様子で、川内は手を伸ばしてきた。「まあいいじゃん。せっかく会ったんだからさ。ちょっと夜戦しよ?」

2014-06-23 20:29:10
さささ @sasasa3397

夜戦、と聞いて物々しい響きに眉を顰めたが(そして何かを思い出しかけたが)、何の事は無い。そこらを二人で散歩しよう、というだけのことだった。川内は軽い足取りで、堤防の上の道を歩いてゆく。……家に、帰りたくないのだろうか、と、少しだけ思ったが、聞かなかった。

2014-06-23 20:33:39
さささ @sasasa3397

「ここ、好きだなあ。星が近いよね」やがてたどり着いた小さな公園、夜気を纏ったジャングルジムによじ登った川内は、空に手を掲げた。隣で彼は首を傾げる。「何か思い出すんだよな……」「空?」「うん。黒くて、深くて……」フラッシュバック。「海、みたいな」

2014-06-23 20:38:58
さささ @sasasa3397

川内が笑った。それから、突然、どん、と衝撃。突き飛ばされたのだと気づいたのは、一瞬後だった。川内は、もう手を伸ばしてはくれなかった。地面に激突はしない。ただ、着水の衝撃があった。地面は海で、空は海で、もがきながら光を探した。探照灯に似た、月の光を。掴んだ。

2014-06-23 20:42:59
さささ @sasasa3397

「提督」「提督!」目を開けた瞬間、明るい光の中で皆が口々に呼ぶ声がした。駆逐艦の誰かが飛びついてきて、誰かに引き剥がされる。「ここは?」「医務室です。記憶の方は」目が慣れてきた。妙高だ。「何となく……」「ひどい事故でした。提督は、三日も眠っていて」艦娘も何人か巻き込まれたんです。

2014-06-23 20:47:37
さささ @sasasa3397

そういえば、妙高自身も腕に軽く包帯を巻いていた。「皆は、無事なのか」やや間を置いて。「死者は出ていません。艦娘以外で重傷者は五人。艦娘はほぼ軽傷です。ただ」粛々と報告を続ける妙高の後ろで、那珂が泣きそうな顔をしていた。「川内が、まだ目覚めません」

2014-06-23 20:50:41
さささ @sasasa3397

川内。ぼやけた夢が、一瞬だけあのひんやりとした夜気を持って形になる。「川内はどこで寝てる」「いけません、提督」妙高と、それから那智が両腕を抱えて彼を押しとどめた。それがなければ、彼女の病室に駆け込んでいただろう。「大丈夫、神通が見ててくれてるから」那珂がべそをかきながら言う。

2014-06-23 20:55:07
さささ @sasasa3397

川内。お前は、俺を起こしてくれたんだろう。そうして、自分はあの夢の底に残って。艦娘たちが去り、静かになった白い個室で、彼は目を閉じる。そのままにしておけるわけがなかった。まだ少し痛む頭を無理やり眠りに叩き込む。今度は俺がお前を連れ出す番だ。叩き起こしてやるからな。待ってろ、川内。

2014-06-23 20:58:53
さささ @sasasa3397

川内概念と自分の手癖を混ぜるとこうなりました

2014-06-23 20:59:17
さささ @sasasa3397

妙高さんに看病されたい!! #本音

2014-06-23 21:00:06

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