丹生谷貴志ツイートまとめ(2014年6月)

丹生谷貴志さんの2014年6月のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

必要があって?マンディアルグの『すべては消え行く』を読みかけ、まったく読めない。この人の小説を僕はまず受け付けない。澁澤さんを或る時期に読まなくなったきっかけでもある。今回も駄目。今更再認識する気力もさしあたり無く・・・・

2014-06-02 00:04:04
nibuya @cbfn

ボルヘスの『南』という短篇・・・簡素な素晴らしい掌編。1943年に書かれて・・・翻訳はどうなのかしりません。変な地言葉で訳されてないといいですが。

2014-06-02 00:07:29
nibuya @cbfn

『フィクショーネス』、『伝奇集』の一篇ですね。邦訳は『南部』となっているようです。それが正しいのでしょう。同じ集の『結末』という掌編も素敵です。こういう短篇も書けてしまう人だという事を思い出しました。アルゼンチンの野の匂い。盟友である都会人カサーレスにはこれが出来ない?・・・

2014-06-02 00:14:03
nibuya @cbfn

六甲越えの高速からは下に宝塚が遠く見え今日のように風で空気が透明で雲はあるのに陽が強い午後は風景が美しい。二時間近くの通勤バイクは時間の無駄でしょうと電車で本を読んで来るらしい同僚がいうが風景は屑みたいな本以上に「書物」だと、ボルヘス風に本気で感じるので僕は意外に幸福でいる

2014-06-06 00:40:49
nibuya @cbfn

ジャン・ジオノの『気晴らしのない王様』とか、幸福な本・・・。ジオノはヘンリー・ミラーの友人で、と、これは有名な話なのに意外と知られていない。ジオノとミラーじゃイメージが合わないのか。ミラーの小説も要は幸福の小説だ。ちょっと能天気だけれど、こういう雑駁な天才は日本には生まれ難い・・

2014-06-06 00:48:01
nibuya @cbfn

ボルヘスの『記憶とフネス』、僕はこんな記憶の状態が理想。結構視覚記憶は良い方なので例えばある道路の角から風で向こうに移動したコンビニ袋とか死んでいた毛虫の毛が光っているとかともかく細部を忘れない。見た物の細部が例えば夢の素材になったりするのだから結構無尽蔵だ・・・無尽蔵、仏教語か

2014-06-06 00:58:38
nibuya @cbfn

中島らも連読終了。まあ、何はともあれ面白い男だったということ。『死人のような人でした』と彼の歌うライブがあるが、あの曲がと言うかその歌う姿が「最終的綜合か、ヘーゲル的な意味で(!)。これはこれで見事な完了だ・・・・

2014-06-06 01:04:50
nibuya @cbfn

愛するものを語ることに人はいつも失敗する」は確かスタンダールの言葉で、バルトも大岡さんも確か最後の原稿がこれだったような記憶がある。直訳すると「愛するものを語ることに僕らはいつも難破する」か「転んでしまう」か、夢で走るみたいなもんでしょうかね。

2014-06-06 01:12:43
nibuya @cbfn

一昨日か新井満か何かがバルテュスを「語る」番組をお風呂で見る(僕はテレビを持っていないので風呂場に備え付けの四インチくらいの粗悪なテレビ?)。こういうのがバルチュスとかを「美的教養」にする。侮辱だ・・・

2014-06-06 01:28:53
nibuya @cbfn

ヴォネガットの姉のアリスが絵描きになると言った時、周囲が、じゃあルーブルに行けと良い、アリスは「そこをローラースケート履いて走り抜けていいのならいくわ、イカした絵がありゃ指でバキュンって指すから」とか言ったはず。これが正しい美術鑑賞というもんです。美術館にスケボーを装備しましょう

2014-06-06 01:33:06
nibuya @cbfn

疲れて原書なんか読むとトンマな読み違いをするもんで、さっきは「ヒュームが謎の神学書を引き裂き燃やした」と読んで感動してたら、ヒュームじゃなくて「フン族」だったので・・・ヒュームのがよかったのにと・・・ボルヘスさんすいません、ってこってしょう。

2014-06-06 01:58:23
nibuya @cbfn

どいいうかたちであれ世界を「愛してる」のが哲学の資質。そんな資質もないのに「哲学している」連中はその風体が大体が「美しくない」。風景になれないということ、自戒。「おおなんと獣たちの美しさよ!」とかバタイユが書いていた。『ラスコー』だったか。野獣の美しさに恥じてラスコーは描かれたと

2014-06-06 02:13:52
nibuya @cbfn

今朝完徹で締め切り突破。どうも上手くない原稿。歳とってもなんら成熟も余裕もやって来ない。習熟すら。嫌になりますね。・・・話は変わり、ピュタゴラスのいい概説が、専門書はともかくない。OSHOって?と思ったらラジニーシじゃん。インドじゃこの人の本はビジネス・マンのコーナーに置いてある

2014-06-09 18:30:52
nibuya @cbfn

まあスピルチュアル系には勉強家もいるのは否定しないんで寄って来ない限り反感も何もない。しかし昔「西荻系」のそんな人たち知ってましたが、何故か変にわがままで傲慢な人が多かったのは僕の運が悪かったんでしょう。「中沢新一氏来る!」ってなポスターが張ってあったのが懐かしい。

2014-06-09 18:35:54
nibuya @cbfn

ブックオフで富岡多恵子『釈迢空ノート』、真面目そうな本。ここのところ原稿がらみの本ばかり読んでいたのでちょっと目先を変えないと頭が狂う。ミシュレ『魔女』とか・・・言ってもられないか。出来のいいSFかミステリーか・・・

2014-06-10 00:00:54
nibuya @cbfn

せっかく空白時間があっても、例えばなにか長めの小説でも読もうかと思うと、すでに知っている街に散歩に行こうと思うとその街の様子が行く前から想像出来て外出する気をしだいに失うのに似た感じ襲われて手が止まってしまう。「どうせ彼らがいて喋り動き・・・それだけのことで・・・」

2014-06-10 04:21:01
nibuya @cbfn

怪談やらは大好きなのですが最近の「怪談語り」が稲川淳二以降なのか「エセ文学風とかエセ名人語り風ばかりなのがウンザリします。それなら北野誠さん『おまえら聴くな』の態度が一番爽やかに感じます。何はともあれ、「幽霊がいるなら遠慮せずどんどん恨みをはらせ!」というのが僕の要請です。

2014-06-11 08:58:42
nibuya @cbfn

まあ、同時代はともかく、あらかたの哲学書やら小説やら音楽やらは既に鬼籍の者たちの「業の績」なわけで、とすると僕は幽霊に囲まれ幽霊と暮らしているようなもので、「幽霊なんか信じない」なんて何をまちがっても言えないことになるわけです。実際、文章などで過去形を使うに迷うことがあります。

2014-06-11 09:06:48
nibuya @cbfn

つまらないコンピュータの変換ダジャレ・・・しかし「幽霊」が「優麗」と変換されて出て来ると、なかなかのもんだと、下らない感心をしてしまう。

2014-06-11 09:08:26
nibuya @cbfn

今はどうなのか、中井久夫さんのフーコーに対する憎悪に驚いたことがあります。カンボジア虐殺の主導者と言われたポルポトが青年時代パリ留学したことをあげて「彼がフーコーの本を読んで影響を受けた可能性がないとは言えまい」とか書いているのには少し暗澹となりました。何を誤読をしたのやら。

2014-06-11 09:15:40
nibuya @cbfn

まあ世代問題でしょうが何もかも疲れると「露伴随筆全五巻に沈潜だ!」とか叫ぶのですが無論そんなことをしている悠揚たる生活など送っていないし、露伴に寄って「現代」を全部逆に呑み込ませてしまうような思考の芸当も当面出来はしないので、まあ中村光夫作家論集全三巻を斜読で停滞突破を探る、か?

2014-06-12 00:02:08
nibuya @cbfn

ぼんやり仏訳で三島由紀夫の『豊饒の海』を飛ばし読みして、驚いたことに「面白い」。三島さんの最後の文体はあまりに美文化への硬直を見せていたのが、仏訳だと小説らしい運動感が出るように感じる。これは幸福なことか・・・・?

2014-06-12 00:29:00
nibuya @cbfn

例えば『奔馬』の有名な末尾は「刃が体を切り裂いた瞬間、昇ってきていた太陽の煌めく円盤が、彼のまつげの後ろで、爆裂した」・・・みたいな感じになる訳です。「赫奕と昇つた」とかではない訳です。

2014-06-12 00:38:50
nibuya @cbfn

・・・とか余計な寄り道してる場合じゃないのね。フーコー全再読とか持ってる限りの『人類の美術』全読とか。その他いろいろ。専門のない人間ですんでどっちにしろハチャメチャですが。ゼーバルトさんとナボコフってどうなのよ、とか余計な沈思(!)もあるし。美術もそうだけどドイツ系は野暮真面目。

2014-06-12 00:53:01
nibuya @cbfn

或る著名な美術史家が笑話としてインドでの自分のとんだ勘違いで起こった事件を語った。村で老婆が描いた素朴画を買ったがその際相手の言い値を聞き違えて百倍近い値で買ってしまった。翌年行くと村人全部が絵を描いて儲けようとしていた、と。老婆に払った代金は彼女の生涯収入に近いものだったのだ。

2014-06-12 22:46:21
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