須田「上越新幹線の開業にあたって高崎と長岡は『あさひ』を停めろという要望が強かった。最終的に大宮、高崎、長岡の停車回数また通過回数が同じになれば沿線は納得するということになった。なので高崎通過、長岡通過、大宮通過、また全通過といういまの停車パターンが生まれてしまった」
2014-07-01 16:17:26須田「大宮駅は本来通過列車が走れるようなホーム建築限界になっていない。だからホームをグラインダーで削りましてね、新幹線上野延伸時に通過列車が走れるようにしました。そしたら埼玉県知事に呼び出されまして、その旨申し上げましたら大変お怒りになっておりましたが、なんとかご理解いただいた」
2014-07-01 16:18:50須田「国鉄は民間の悪いところと国営の悪いところをくっつけたような企業だった。予算は国会を通さなければならない、ステーションビルには出資できない、運賃も法律で決められている」
2014-07-01 16:22:17須田「国鉄は何をするにも根回しが必要だった。上越新幹線、どことは言いませんが山の上にある誰も乗らない駅、あれを造らないとアセスメントの書類にハンコを押さないとか、そういうことを言われる」
2014-07-01 16:23:38須田「これから日本に新しく鉄道を造っても儲かるということはあり得ない。リニアモーター東京大阪1時間、これは鉄道ではないし飛行機に対する競争力がある。あとは新交通システム。新規路線で採算が取れるのはこれだけだ」
2014-07-01 16:30:35須田「東海道新幹線が国鉄からJRになりますと、今度は民間会社ですから不景気でも積極経営に移りまして、のぞみの増発や運賃の割引などサービスを改善、そして利用客と運賃収入増えてきますと700系、N700系などと新型車両を開発できるだけの余力が生まれるわけです」
2014-07-01 16:43:02須田「東海道新幹線は昭和50年博多開業と高度経済成長の終焉を境に旅客量が減って行った。するとその後10年は減量経営、ダイヤはそのまま、車両も0系のまま、運賃だけが上がって行く」
2014-07-01 16:38:11須田「総合交通システム産業として鉄道が役割を果たすことには未来がある。たとえば300km未満は自動車、300km以上は鉄道、600km以上は航空機、といった具合に役割分担をすることが必要だ」
2014-07-01 16:57:52須田「国づくり街づくりの中で鉄道が果たす役割、つまり総合生活システムとしての鉄道の位置づけ得て、鉄道にかけられている期待を明らかにする、そういう時代になっている。それができない鉄道会社は衰退して行くしかないのだ」
2014-07-01 16:59:50須田「上越新幹線は雪が積もらないようコンクリート高架してございます。スプリンクラーは1時間に40mmの雨が降るのと同量の水をまいてございます。朝から晩まで豪雨が降るのとおなじことです。これを東海道新幹線のような土の路盤でやりますと昼までには路盤がすべて流れてしまいます」
2014-07-01 17:05:47須田「東海道新幹線と東北上越新幹線の直通には多額のお金がかかるということもございますが、鹿児島の大雨でのダイヤ乱れが盛岡まで影響するようなことがあってお客様に理解が得られるだろうか、という憂慮もございました」
2014-07-01 17:07:54須田「ただ新幹線東京延伸当時は宗教関連の団体輸送が大変多くございましたから、将来的に東海道新幹線と東北上越新幹線を繋げられるような余地だけは残してございましたが、今となっては宗教輸送需要も皆無ですので、直通需要は9000人/日という予測に留まってございます」
2014-07-01 17:10:32須田「東海道新幹線では日本語と英語以外の言語に対応する予定はございません。重要なことは日本の鉄道が国際標準にあわせていくということと考えております」
2014-07-01 17:18:13須田「新幹線の末端部なんて本来は造りたくないんです。九州新幹線八代鹿児島の1日あたり輸送量は東海道新幹線のぞみ5本分です。そこを短編成小定員の電車がある程度の頻度で走っている、これはコストがかかる話です」
2014-07-01 17:35:15須田「ですからこれからの末端新幹線は本庄早稲田程度の簡易な中間駅を増やして、短距離利用の特急券を割り引くとか、そういうことをして地域間の利用客を新幹線に誘導することが必要でしょうね、たとえば木古内函館の需要はかなりありますから」
2014-07-01 18:09:00