#2014上半期短歌大賞 65首
菓子袋の裂かれる音してカツパエビセンが後の席から降りみだれくる/辻井昌彦 「塔」2014年1月号 #2014上半期短歌大賞 1/65
2014-07-01 17:10:49ベッドより垂るる人の手をりをりに呪詛吐くごとき動きを見せぬ/岡部史「針の瞑想」 「塔」2014年1月号 #2014上半期短歌大賞 2/65
2014-07-01 17:20:09お姫様抱つこをされた母親が車椅子へと移されてゆく/田中律子 「塔」2014年1月号 #2014上半期短歌大賞 3/65
2014-07-01 17:25:28泣いたってブスになるだけ熱帯魚とあなたがいなくなった、それだけ/万仲智子 「塔」2014年1月号 #2014上半期短歌大賞 4/65
2014-07-01 17:28:24虚構、そうだとしても水の辺にゴムの小さなボールを拾う/荻原伸 「塔」2014年2月号 #2014上半期短歌大賞 5/65
2014-07-01 17:38:13小柄なる母をトイレに連れ行く時押しつぶさるるごとくに重し/藪田智子 「塔」2014年2月号 #2014上半期短歌大賞 6/65
2014-07-01 17:42:44名を知らぬゆゑにうたへぬものたちが犇めき合へりゆめのみづべに/小林幸子『水上の往還』 #2014上半期短歌大賞 7/65
2014-07-01 17:46:08さがしものの途中に遭いしハーモニカさがしもの終えしのち見失う/山下裕美 「塔」2014年3月号 #2014上半期短歌大賞 8/65
2014-07-01 17:51:33「手段でも目的でもなく結果です、歌は。」と言ひ捨てて席を立つ/佐藤陽介 「塔」2014年4月号 #2014上半期短歌大賞 9/65
2014-07-01 17:56:14死んだものは生き返らないということその当然をわれは知らざり/荒井直子 「塔」2014年4月号 #2014上半期短歌大賞 10/65
2014-07-01 18:04:46雪の夜(よる)の小学校の校門にしばらく立って家に帰り来(く)/花山周子『屋上の人屋上の鳥』 #2014上半期短歌大賞 11/65
2014-07-01 18:08:02もうすでにお先真暗でござんすよと言ひながら飲む酒不味からず/真中朋久『エフライムの岸』 #2014上半期短歌大賞 13/65
2014-07-01 18:17:38地球からシャボンの玉の遠ざかり泰然として月出(い)づる音/磯部葉子 「塔」2014年5月号 #2014上半期短歌大賞 14/65
2014-07-01 18:20:03祝卒業きのうのままの黒板を窓開けてから丁寧に消す/三谷弘子 「塔」2014年6月号 #2014上半期短歌大賞 15/65
2014-07-01 18:21:42不老なき不死はおそろし人間の頭髪のやうな舞茸届く/雨宮雅子「暗くはあらず」 短歌研究2014年1月号 #2014上半期短歌大賞 20/65
2014-07-01 19:37:43しゃくりあぐ子の背をさする手のネイル泣きそうな母、東横線に/小高賢「さまざまな風景」 「短歌研究」2014年1月号 #2014上半期短歌大賞 21/65
2014-07-01 19:46:57修正液の上に書きたる「許す」の字又ぬりつぶす修正液で/石川由枝 角川「短歌」2014年1月号「公募短歌館」 #2014上半期短歌大賞 22/65
2014-07-01 19:51:21花びらを涙と呼べば花びらはあとからあとから流れるばかり/飯田彩乃「千の花(ミルフィオリ)」 「歌壇」2014年2月号 #2014上半期短歌大賞 23/65
2014-07-01 19:57:17「歯を磨きながら死にたい」「心を洗いながら死にたい」「死にたい」/瀬戸夏子「純粋な勝負は存在しない」 短歌研究2014年2月号 #2014上半期短歌大賞 24/65
2014-07-01 20:09:18