「福島再生～その希望と可能性」から　

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「福島再生〜その希望と可能性」から、福島大学の清水修二先生のところを抜粋引用。 pic.twitter.com/AYAfhgn4Da

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【被害者と加害者の対立ではないから】福島に子どもは住めない、と一途に思い込んでいる人から見ると、ほとんどの子どもが普通に暮らして学校に通っている福島の現状は、多分許しがたいものに見えるでしょう。→@kanna07409

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→「だまされていることに気づかない愚かな親たち」のために、子どもが犠牲になってる光景に見えるのではないかと思います。これは途方もない人権侵害だと叫んでる人たちが現にいます。→@kanna07409

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→子どもたちを集団疎開させろと要求して裁判を起こしてる人たちもいます。「いくら言っても分からないんだからしょうがない、ほっとけ」と突き放した言い方をする人もいるようです。→@kanna07409

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→いったい福島はこれからどうなっていくんだろうと考えるとき、こうした現状があるのは憂鬱です。被害者と加害者が衝突してるとか、正義の味方と悪漢が対立しているとかいったことであれば、別に悩む必要はありません。→@kanna07409

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→問題は、被害者同士の間の対立や反目が生じていることです。善意と悪意が衝突してるのでなく、善意と善意がぶつかり合っていることです。特に「子ども」が焦点になってることが、問題を悩ましいものにしています。→@kanna07409

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→子どもを避難させろ、と口で言うのは簡単です。しかし避難には犠牲が伴います。また(放射性ヨウ素)の被曝はもう既成事実ですから、放射能被曝の影響をあまり強調するのは、子どもの将来に必要以上に暗い影を投げかけることになりかねません。→@kanna07409

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→子どもを心配するのは、誰しも共通の気持ちですけれども、実際の行動の選択となると一致しないことがあるのです。ただ、福島の子どものことを一番心配しているのは福島の親だということ、この当然のことだけは理解して欲しいと思います。@kanna07409

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【次世代への健康被害をめぐって】福島県が「県民健康管理調査」というのを進めています。県立医科大学の先生方が実施しているその調査の客観性を高めるために検討委員会が置かれていて、今年度から私もそのメンバーに加わりました。→@kanna07409

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→せんだって委員会が開かれたときに提出された資料にはいろんな重要なデータが含まれていましたが、私が一番驚き、また心配になったのは「心の健康度調査」の中の一つの数字でした。→@kanna07409

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→「現在の放射性被曝で、次世代以降の人(将来生まれてくる自分の子や孫など)への健康被害がどれくらい起こると思いますか？」というアンケート項目があります。→@kanna07409

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→調査の対象になっているのは避難している双葉郡の住民を中心とした６万人ほどの成人なんですが、四択ある回答の中で一番多いのが「可能性は非常に高い」で、実に34.9%にのぼるのです。→@kanna07409

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→「少し高い」まで含めると60.2%の大人が、遺伝的な影響があると思っているわけです。これは実に深刻な事態です。→@kanna07409

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→昨年の夏、日本生態系協会の会長が「放射能雲の通った地域にいた方々は、極力結婚しないほうがいい。結婚して子どもを産むと奇形発生率がドーンと上がる」などと講演でしゃべって、ボコボコに批判されました。→@kanna07409

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→でも、さっき紹介したデータを見れば、肝心の福島の大人たちの6割が現に同じように思っているわけです。こんなことで、いわれのない福島差別と戦えるでしょうか。→@kanna07409

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→親がそんな認識でいれば子どもに影響します。子どもたちが自分の将来にそんな不安を持ちながら生きていくとしたら、これほどの悲劇はありません。→@kanna07409

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→広島や長崎の被爆者の調査では、胎内被爆の影響はありましたが、遺伝的な影響は出なかったことが確認されています。→@kanna07409

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→ベラルーシの小児がんセンターでも確かめましたが、汚染地域とその他の地域とで先天異常の出方に差はないとはっきり言っていました。→@kanna07409

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→ベラルーシと福島とでは放射性被曝のレベルが２ケタほども違いますから、ベラルーシで起こっていないことが福島で起こるはずはありません。→@kanna07409

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→もう一つ、県民健康管理調査に「妊産婦の調査」があります。妊婦や出産後のお母さんに「次回妊娠・出産をお考えですか」と訊いていますが、「いいえ」と答えた中に、放射線の影響が心配だからと理由に上げてる人が7人に1人くらいいる。→@kanna07409

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→生まれてくるはずの子どもが生まれないとしたら、これも大変深刻なことです。「子どもが一番の被害者だ」という意味は、こういうところにもあります。→@kanna07409

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→遺伝の恐怖を煽った人は、どう責任をとるつもりなのでしょうか。(引用ここまで)→@kanna07409

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参考:【寄稿】｢遺伝への懸念｣がもたらす悲劇(福島民報) 福島大教授　県民健康管理調査検討委員　清水修二 2013年8月 まとめ: m.togetter.com/li/550254 @kanna07409 (終わり)