烏賀陽弘道@hirougaya氏のポエム；「若い記者たちよ」 …やりとりつき

烏賀陽　弘道 @hirougaya

ある意味信頼しているぼくの上司（だった人）。その元上司に「留学なんかやめておけ」と言われたので、行ったら人生が変わった。「法律なんて取材テーマにするな」と言われたので、やってみたら新しい世界が増えた。朝日新聞社時代の元上司です。笑

烏賀陽　弘道 @hirougaya

「記者クラブで他社を抜かないとダメだ」「官庁の発表してない内部情報なら何でも特ダネだ」と先輩に言われた。あほらしいので、そんなことはやるまいと思った。いま２５年経ったが特に仕事で困っていない。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。あまり記者クラブ内ゲームばかりに熱中していると、キャリアはあっという間に終わってしまうよ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。新聞記事は定型文であって、あなた以外の誰でも書けるように設計してある。そこで「書ける」気になっても、外ではまったく通用しないから気をつけて。

仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

なるほど。RT @hirougaya: 若い記者よ。新聞記事は定型文であって、あなた以外の誰でも書けるように設計してある。そこで「書ける」気になっても、外ではまったく通用しないから気をつけて。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

ツイートひとつは１４０文字。新聞は一行１３文字なので、約１１行だ。新聞のベタ記事は１０〜２０行。つまりツイート１〜２個だ。これで交通事故や火事を書くのはけっこう大変だ。やってみてください。

北田　浩二 @kkitada

@hirougaya 自費留学、それも国外、すごいですね！と、費用、英語という壁などを考えて、正直ビックリする。留学後、社内で嫉妬とか何かなかったのかな。 高学歴の集団の朝日新聞ではそういうことは珍しくないか。

池冨 仁／編集者・雑誌記者 @Hitoshi_Iketomi

まったく、そうだと思います。本質ですね。RT @hirougaya: 若い記者よ。新聞記事は定型文であって、あなた以外の誰でも書けるように設計してある。そこで「書ける」気になっても、外ではまったく通用しないから気をつけて。

残余尿液的感觉是不可否认的 @Halc7on

なるほどRT @hirougaya: ツイートひとつは１４０文字。新聞は一行１３文字なので、約１１行だ。新聞のベタ記事は１０～２０行。つまりツイート１～２個だ。これで交通事故や火事を書くのはけっこう大変だ。やってみてください。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

新聞記事は最長でも１００行足らず。１３００文字＝９ツイート弱。実はあまり長くないんです。新書ひとつは４００字×２５０枚くらいが標準。１０万字ですね。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

１３日午後１２時３０分ごろ、西宮市海岸区寅吉通３丁目、団体職員阪神寅雄さん（４７）方台所付近から出火、木造平屋建ての住宅６７平方メートルを全焼して２時間後に火は消えた。この火事で阪神さんの義理の父親の南海鷹男さん（７８）が頭などに全治２ヶ月の大やけどを負った。（１３０文字）架空

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。できたらサラリーをもらっているうちに本を２〜３冊書いてください。本を出さないと実績として認められません。私も愕然としました。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。本を初めて書くなら、各社が毎月４〜５冊とか定期的に出している新書がいいでしょう。サラリーがある強みは「長期的に取材ができる」ことですから、２〜３年かけて少しずつ取材してください。「Jポップとは何か」は４年かかりました。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。あなたの好きなテーマを出している新書や単行本の出版社に電話をかけ、担当編集者を聞いてください。そしてネタを提案しに会いに行ってください。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

あなたが新聞記者として求められていたネタが、ほとんど求められていないことに気づいて愕然とすると思います。それが自然なのです。そこで一度「根拠のないプライド」を粉々にされて、自由市場の厳しさを痛感してください。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

そこでめげて撤退するのも選択肢のひとつです。能力を過信して飛び出して失敗した人もいます。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

それでもリスクをとる、という選択肢ももちろんあります。最初から自信満々の人なんていません。私も怖くて死にそうでしたし、いまでも怖くて死にそうです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

@Hitoshi_Iketomi 若い記者よ。「週刊ダイヤモンド」に寄稿するのもいいですね！

烏賀陽　弘道 @hirougaya

@kkitada 上司に「留学なんかすると嫉妬されるよ。朝日は嫉妬社会なんだ。嫉妬されると会社員として成功しないよ」と親身に忠告されました。わははは。

ときさば＠シェアハウス「EngineMaker＠新宿御苑」 @tokisaba

こういう人が集まってまともな新聞作ったりできないんだろうか。 RT @hirougaya: 「記者クラブで他社を抜かないとダメだ」「官庁の発表してない内部情報なら何でも特ダネだ」と先輩に言われた。あほらしいので、そんなことはやるまいと思った。いま２５年経ったが特に仕事で困ってい…

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。新聞記者が陥る職業病は文章が書けなくなることでは、実はありません。ネタの選び方が「新聞的」あるいは「記者クラブ的」な凡庸なものになっていくことです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。あなたが新書の企画書を２〜３本つくってみて、どれも新聞にすでに載っているような話なら、それは書籍で繰り返す必要はありません。どこか出すかもしれませんが、そこで行き止まりです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。新聞記者時代につながった人脈は一生の財産です。会社をやめても応援し助けてくれる人たちは必ずいます。その人たちを大切にしてください。ぼくは２４年前に知り合った人たちといまでも夕食を共にすることがよくあります。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。あなたが本を出すことは、職場の上司や先輩の反発を招くでしょう。しかし、あなたが書き手として独り立ちしてからかぶる氷のような風雨に比べたら、そんなものはぬるい春雨程度のものです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

若い記者よ。あなたが会社を辞めたあと、かつての同僚や仲間と仕事をする機会はあるでしょう。大切にしてください。しかし、かつての勤務先から仕事をもらおうとしてはなりません。彼らは必ずあなたの足下を見ます。抱き込まれます。向こうが「仕事してくれ」とお願いしてきたらしてあげましょう。