NHK Eテレ「知の巨人たち・日本人は何をめざしてきたのか」第2回 鶴見俊輔と「思想の科学」

thouautumn @thouautumn

佐藤忠男さん「そこで引っ込んでちゃまずいと、当然何かやらなきゃいけないと」 半年後、『思想の科学』は天皇制を原理の問題として取り上げようと、天皇制特集を企画。 Eテレ戦後史 「思想の科学」

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『思想の科学』の企画、天皇制特集。英国王室と比較して基盤が弱いとする論文（画面より「二十世紀における君主制の運命」）、国民の間に動かしがたい国体意識があるため天皇制は揺るがないという論文（「国民統合の象徴」）、天皇制について分析する対談など Eテレ戦後史 「思想の科学」

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このとき、『思想の科学』の発売元は中央公論社。「中央公論社は、発売が近づいた時思わぬ対応に出ます。印刷が上がり、全国への配送が始まった天皇制特集号を回収、無断で廃棄処分にしました」 Eテレ戦後史 「思想の科学」

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画面は昭和36年12月28日付毎日新聞 の紙面： 「天皇制特集号 思想の科学を廃棄／"微妙な立場" から／発売元の中央公論社」 Eテレ戦後史 「思想の科学」

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当時の毎日紙面より、中央公論社のコメント「嶋中事件（さっきの風流夢譚の）以後、いろいろ微妙な問題があり、わが社は難しい立場に置かれている。ささいなことで一部の感情を刺激し、世間に再び迷惑をおかけしたくない一心で、今後の措置を取った。」 Eテレ戦後史 「思想の科学」

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当時の毎日紙面より、中央公論社のコメント「内容をどうこういうのではなく、時期的にまずいという一語につきる」（この部分、画面赤線） Eテレ戦後史 「思想の科学」

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当時 中央公論社で「思想の科学」を担当していた橋本進さんは、廃棄処分がわずか数時間で決まったと言います。橋本さん（87歳）「営業部長さんが手にして、天皇制特集号というその文字に反応しちゃったわけで、中身に反応したわけではない」 Eテレ戦後史 「思想の科学」

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橋本さん「とにかく天皇制特集号というので新たな刺激を右翼に与えて、新たな事件が起こっちゃ大変だと大変意識が働いて、すぐに幹部会ということに。幹部会は営業局長、総務局長、編集局長が中心になって、すぐにこれは発行を中止しましょうという結論が出ちゃった」 Eテレ戦後史 「思想の科学」

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『思想の科学』では対応を協議するために、緊急の評議会を開いた。20人。オブザーバーで参加していた渡辺さん「鶴見さんが中央公論社とケンカしないで別れたいと。嶋中鵬二さんとは幼馴染で（学校のクラス写真）。ずっと赤字だったので申し訳ないという気持ちが」Eテレ戦後史 「思想の科学」

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渡辺さん「鶴見さんの意向に沿った」。11時間かけて討論。声明「同社に好意に感謝する」／佐藤忠男さん「義理人情。思想家たちはすぐケンカする。ケンカになるとくそみそになる。そういうふうには持っていきたくなかったということははっきりしていて、私は納得した」Eテレ戦後史 「思想の科学」

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会員でもあった思想史研究者 藤田省三さんは批判「私信と社会的ビジネスを混同しているのではないか。問題は天皇制批判の自由という市民的自由の根幹を崩落させたことの社会的責任をはっきりさせることではないか」。臨時総会へ。Eテレ戦後史 「思想の科学」 （面白いやりとり再現）

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総会の翌月、銀座のビルに移った鶴見さん達は自分たちで『思想の科学』の出版を始めた。第一号は廃棄されたものと全く同じ。佐藤忠男さん「誤字一つ直していない。表紙は違うけど廃棄されたものと同じ。手を加えたらびくびくしてるんじゃないかといわれないように」 Eテレ戦後史 「思想の科学」

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その後、ベトナム戦争。べ平連小田実さんに電話を掛けた鶴見俊輔さん。3分で「一緒にやりましょう」となった話など。べ平連関連のおもしろ＆ガチエピソードてんこ盛り。そして花岡事件の連載紹介。 Eテレ戦後史 「思想の科学」 （再放送は来週金曜日の夜中）

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来週は「丸山眞男と政治学者たち」 2014年7月19日（土）午後11時 nhk.or.jp/postwar/progra… Eテレ戦後史 知の巨人たち