熱くなりすぎた場所に、適切なタイミングで水を注せると理性的な空気が復活する

「水」というのは本筋の議論とは敵でも味方でもない、そのくせ議論で対立する両者から笑いを引き出せるような何かで。こういうのがぱっと出せる人はすごいよなと思う。未だに難しい。
4
medtoolz @medtoolz

医学生だった大昔、そういえばいろんな大学が参加する合宿形式のイベントに参加したことがあった。講堂に泊まり込み、学園祭みたいなのを準備しながら夜は全国交流みたいなやつ。主管大学の先輩が「君たちいい医師になりたいよね。医師ならば病気やけがは嫌いだよね」と水を向けた

2014-07-12 13:21:48
medtoolz @medtoolz

病気がけがが嫌いならば、そういうのが減る平和な状態は好きだよね。平和が乱れる戦争は嫌いだよね、と「イエス」と返答する質問が続き、最終的には「明日平和イベントの行動があるんだけれど参加するよね」まで来た。遠くから来ているし寝泊まりしているのはその人の大学だし、困った

2014-07-12 13:23:17
medtoolz @medtoolz

普段の生活とは少しだけ離れ、知らない大学の医学生や看護学生と様々な作業をやり、自分が案外使えなかったりするのに自信を無くしたり、逆に主管大学の人たちから励まされてすごくうれしかったりする。そういう中で「イエス」が重なると、そこで「ノー」を発するのが何となくためらわれる。

2014-07-12 13:25:11
medtoolz @medtoolz

「戦争嫌いだよね」あたりまで来たときに、「いや、俺は戦争は大事だと思います」なんて反対しても、たぶん主催者の人たちは歓迎するんだと思う。だいたいがそういう議論なんて何度もやって手馴れているのだろうし。

2014-07-12 13:26:29
medtoolz @medtoolz

何となく追い詰められちゃったかな、なんて思っていたその時は、「先輩、このイベントは全国から集まった看護学生と交流したり交尾したりできると聞いて僕はここに来ました」と発言した他大学の学生さんがいて、場には笑いが戻り、平和活動の話は遠のいた。水を注すのって、すごい勢いで理性が戻る

2014-07-12 13:29:38
medtoolz @medtoolz

熱くなりすぎた場所に、適切なタイミングで水を注せると理性的な空気が復活する。「水」というのは本筋の議論とは敵でも味方でもない、そのくせ議論で対立する両者から笑いを引き出せるような何かで。こういうのがぱっと出せる人はすごいよなと思う。未だに難しい。

2014-07-12 13:31:42
medtoolz @medtoolz

もちろんたとえば旧軍で同じことをやろうものなら鉄拳制裁だろうし、「非国民」みたいな万能フレーズが飛び交う中だと水を注すのも命がけになる。山本七平の何かの文章にも、水は難しいんだ、なんて書かれていたはずだし

2014-07-12 13:33:22
medtoolz @medtoolz

自己啓発セミナーなんかで、主催者の冒頭あいさつで「こういうセミナーには100%の力で参加しないと意味がありません」みたいに前置きが入るのは、せっかく暖めた空気に水を注されると、商売にならなくなるからなんだろう

2014-07-12 13:39:04
medtoolz @medtoolz

でも「イエス」を重ねて誰かを説得するときには、それを積む土台の選択は大事なんだろうと思う。医学生に「君はいい医師になりたいんだよね」は鉄板だろうし、企業だったらたとえば「職員の安全を守るのは企業の義務です」あたりを土台に、たとえば勤務の縛りを厳しくする提案を目指したりとか

2014-07-12 13:47:45
金平 恵介 @KKanehira

@medtoolz 返し技として水を注すやり方は相手の考えもしない「常識」を引き合いにださないとダメなんでしょうね。突然四柱推命だか記した冊子を取り出し「あ、やべ俺、〇〇さん相手だとなんでも言い包められちゃう立場にあるんで退参させてもらいますね」とケムに巻いてる人見たことあります

2014-07-12 17:47:18
medtoolz @medtoolz

@KKanehira それは理想的な返しですね。。

2014-07-12 17:52:57