Sound Horizon 「Märchen」考察
・アンネリーゼ≠テレーゼ →声も違うしそもそも名前が違う。しかしテレーゼがアンネリーゼの気持ちが「痛いほどわかる」ということから、二人は似たような境遇にいる。 しかしテレーゼとアンネリーゼは違いがあり、テレーゼはアンネリーゼのしたこと(その違い)が許せない。
2014-07-14 15:32:49・メル=アンネリーゼの子 →不具の子という点でメルと共通しており、ここで全く別人だと考えるとアンネの子ってダレよ? 何しに出てきたのよ? ってなる。 また、「どうして世継と認めてくれないのです!」と訴えているのは、夫ではなく年齢的に夫の父のほうではないだろうか?
2014-07-14 15:37:40・テレーゼ=方伯の妻と息子(アンネの夫)との間の近親相姦の子。これで「メルの姉」が成立。 テレーゼが着ているどう見ても喪服なので、誰かの妾として嫁ぎ、子供を儲けたがテレーゼの濃い血筋によりその子も不具で死ぬ。そして夫も死に、ルードウィング家に出戻る。 夫と子の喪に服している。
2014-07-14 15:43:49・テレーゼ→アンネ絶許 似たような立場(妾で子供が不具)のアンネは世継として認められないメルを捨てる。 →気持ちは痛いほどわかるけど、テレーゼは子供を捨てたテレーゼを絶対許さない。そしてメルの育ての母になる。 →母にして姉が成立。
2014-07-14 15:47:11・「あなたを生んだのは罪深い≪私≫です →≪私≫とわざわざかっこつきなのは普通に「私」というより他に意味があると考えられる。これは似た境遇のアンネと自分を重ねあわせ、また「アナタ」とカタカナなのは、自分の亡くなった息子とメルを重ねて詫びているのではないか。
2014-07-14 15:53:52また、メル=アナタ=方伯家の世継として認めてもらえない子は、テレーゼが不義の子で、彼女の父であり兄であるアンネの夫が、方伯父の怒りを買って、彼の子なんぞ世継として認めるかい! という一面がある。 そういった面でもテレーゼは罪深い人になる。
2014-07-14 15:58:11・テレーゼ=断罪者にして贖罪者 自分の負った罪の理由が自分のせいではないのに罪を背負わされたことを断罪する権利がある。一方、罪は罪として、自分の負った罪の結果生まれたメルを育てることで贖罪。
2014-07-14 16:08:10【ウェッティン家】 メルとエリーゼが兄妹説があるが、テレーゼとソフィが面識がなく、テレーゼが侯妃、娘を侯女と呼び、従者がテレーゼを「賢女様」と呼び、二人は噂が千里を駆け巡った結果来ているので、この二つの家には直接的な血縁関係、もしくは親密な交際関係にないと思われる。
2014-07-14 16:17:03・侯妃=ソフィ、その娘=エリーゼ →これは確定としていいと思われる。エリーゼは侯女だし。 アンネの子と一緒で、ここで出てきたのがエリーゼでないのなら、コレはダレなのよ? ってことになるし、それは誰にもわからない。 わからない人物を登場させるのは空想の域なので考察に含めない。
2014-07-14 16:21:41・なぜエリーゼは昨日まで元気だったのに次の日に埋められてるのか? 死んだとしても葬式もせずに埋められるのは早すぎないか? →「私の娘だから美人」的な侯妃ソフィの発言から、エリーゼはソフィの実の娘。「わけありの侯女」なのでただの侯女ではない。→
2014-07-14 16:24:33→ということから、「侯女の身分だけど、本当は侯女ではない」ことが察せられる。イコール侯妃の娘だけど侯の娘ではない、つまり侯妃が浮気して出来た子だけど、侯妃はそれを黙ってその子を侯の娘として産んだ。 が、それがなんらかの理由で侯にばれ、エリーゼは棺に入れ生き埋めにされる。
2014-07-14 16:30:36生き埋めなので、早く掘り出せばなんとかなるからソフィは従者に「急げ」と言っている。 鳥籠のエリーゼ視点で 「無明の時の果てに暴かれる」→生き埋め状態から掘り出される。 「葦毛の馬の背なに揺らされる」→そのまま。 →この時点では意識がある。生きてるから侯妃は「急げ」と言っている
2014-07-14 16:36:45また、ヴァルターは侯妃よりも多少は客観的になれるだろうので、墓から掘り出した時点で息をしてなかったら「いやいや、コレは死んでるわ。蘇生とか無理だわ。侯妃諦めて」となると思われるので、やっぱり葦毛の馬に揺られている時点ではエリーゼは生きている。
2014-07-14 16:39:34んで、テレーゼが「『もう』息をしていなかった」とあるので、テレーゼのところについた時には息が絶えていた。でも侯妃は「まだ息が止まったばかり、まだ何とかなる」という認識。ヴァルターも似たようなもので「賢女様にお任せしましょう」となる。
2014-07-14 16:43:07・救われる命があれば、奪われる命がある →テレーゼが頑張った結果、エリーゼは助かる=救われる命。助かったところで侯の怒りは解けないので、ソフィは自分の命と引き替えにエリーゼの助命を嘆願する=奪われる命。 これを因果応報と斬り捨ててもいいのだろうか(いや、ダメだろう・反語)
2014-07-14 16:48:09侯妃の場面の直後に「不思議な出来事によって息子は~」とあるけど、これは歌が続いているからと言って時間的に直後とは限らない。 転調しているので、場面は変わっている可能性も考えられる。 というか、エリーゼの蘇生時=メルの開眼時だとすると、鳥籠から連れ出すより先に交流がありそう。
2014-07-14 16:54:25とりあえず話は戻って、磔刑の「父と呼べ」「いいえお兄様」というやりとりから、実際のところ殿下はエリーゼの兄であるが、外聞的には父と言うことになっている、と考えられる。
2014-07-14 16:59:09殿下が「お前と母上が『身分を偽ってまで』守ろうとしたものの結果がこれだ」 と言っているので、ソフィ(殿下の母上)が夫に助命を嘆願した結果、エリーゼの命は助かったけど、夫は自分の娘とは認めたくなかった。 そこで、やや年の離れた殿下の子、という体裁をとろうとした。
2014-07-14 17:02:20もしくは一回殺しちゃったから娘には戻せなかったのかも。この時代、政略結婚であれこれするのに、家に娘がいることはマイナスではない。ただ、年の離れた兄とはいうものの、殿下の子、という体裁をとるにはエリーゼと殿下は年が近すぎるため、ごまかせる年齢になるまでエリーゼは幽閉して育てられた。
2014-07-14 17:06:46愛を偽って生きるくらいなら→これはメルを愛している意味の他に、実際は侯女ではないのに侯女として嫁ぎ、そこで夫を騙して生きるという意味もあるんじゃないかなあ? よって、真実と共に死ぬ→「メルへの愛を貫いて死ぬ」と「本当は侯女じゃないことを黙って死ぬ」とこれも二重の意味。
2014-07-14 17:12:11これで「身分を偽ってまで守ろうとした結果がこれだよ! このバカ娘!」という意味にもとれるのではないか。 《門閥貴族の令嬢》でも《七選帝侯の息女》でもないわ、というのは「そんな身分なんて関係ないわ」という比喩と共にそのまま「マジでその血筋じゃない」とこれも二重の意味にとれる。
2014-07-14 17:17:42「私はエリーザベト」「唯のエリーザベト」は、そのまま「ウェッティンでもザクセンでもないけど私はあなたを愛した」「あなたも身分なんて関係なく愛してくれた」(メルはエリーゼをただ「友達」と言っているので、身分の高いお嬢さんとは思ってないと思われる)。
2014-07-14 17:24:41