医学のアドホックな部分、あるいは医学のバッドノウハウについて

@medicalcloud

うん。僕も学生のころ、医学のそういうところ、アドホックな知識の集まりとしか見えないところが嫌いだった。もっと、数学や物理ほどまでいかなくても、ある程度論理的に説明がつかないものかと思っていたよ。

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人間の体ってのは複雑で、だから、現在の科学では論理的にスッキリ説明できない部分が多いんだって言われて不承々々納得していたけれど、僕は、ストーリー性のない知識を覚えるのが苦手だから医学の勉強は苦労したよ。

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でもね。実は、今では、本音では、医学の、雑多でアドホックでトリビアルな知識の部分は、そんなに細かく覚えなくてもよかったんじゃないかと思っている。

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なんでかっていうと、医学の教科書って、絶えず変わってるから。しかも、当時、論理的じゃないと思った部分ほど、この１０年ほどの間に大きく変わっている。論理的で、学生時代に苦労なく覚えられたページほど、この１０年ほどで、大きく変化していない気がする。

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医学が、アドホックな知識を含む体系だというのは正しい。その中には論理的なセオリーから、場当たり的なバッドノウハウまで、ごちゃまぜに入っている。バッドノウハウは、簡単に風化する知識なのに、覚えるのに苦労する。

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学生の間に覚えられることは限られている。別に、教科書にある全部の知識を覚える必要はないし、そもそも不可能だ。だったら、バッドノウハウを覚える時間を節約して、代わりにセオリーを覚えたらいい。

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ツイートを読むと、医学の勉強がつまらないと嘆いている君は、まさに、その、バッドノウハウを見分ける知性を持っているのだと思う。自分のカンを信じて、不勉強な名医になってほしい。

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ただし、医学の中で、何がバッドノウハウに相当するのかは、自分で判断すること。人の意見を妄信してはいけない。