「虫歯も慢性疾患」~ウクライナ政府報告書について~
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【「放射能汚染地図」の今 ・木村 真三(著) 】amazon.co.jp/%E3%80%8C%E6%9… p175~ 「ウクライナ政府報告書の中身」について引用 pic.twitter.com/Q0ueBsD3Tv
2014-07-18 00:57:15引用:福島で起こりうる健康影響に関心の高い人々の中で話題となっているのが、チェルノブイリ原発事故から25周年の際に作成されたウクライナ国家政府報告書である。→@kanna07409
2014-07-18 01:05:28→この第3章に、「チェルノブイリ原発事故の放射線学的・医学的影響」として、健康影響に関する記述がまとめられている。→@kanna07409
2014-07-18 01:07:17→例えば、「チェルノブイリ原発事故後、早期の段階(約6ヶ月以内)に立入禁止区域から避難した子ども達は、口中に金属味がするという喉の感覚による刺激(55.7%)、→@kanna07409
2014-07-18 01:10:44→頻発な空咳(31.1%)、疲労(50.1%)、頭痛(39.3%)、めまい感(27.8%)、睡眠障害(18.0%)、失神(9.8%)、吐き気と嘔吐(8.0%)、排便障害(6.9%)を訴えた」→@kanna07409
2014-07-18 01:15:32→「原発から30キロ圏内の地域から、8〜12歳で避難した子ども達の血管障害の有病率が高くなっている」→@kanna07409
2014-07-18 01:19:21→「放射性ヨウ素など好ましくない要因にさらされた子どもの多くは甲状腺、免疫、呼吸器、消化器の疾患が進行するリスクを抱え、特に1989年から1990年にかけて顕著になった」などという、研究成果がまとめられている。→@kanna07409
2014-07-18 01:21:14→日本人にとっては、非常に気になる記述が多く、インターネットなどでも頻繁に取り上げられた。→@kanna07409
2014-07-18 01:22:37→一方、この報告書は、さまざまな研究者が自分の研究分野を担当して執筆し、それを寄せ集めたような形式で成り立っている。そのため、内容には統一性がなく、また、研究としての根拠が十分でないものも紛れている。→@kanna07409
2014-07-18 01:26:21→当時のウクライナでの医学研究は疫学的視点が確立されておらず、事故後の混乱の中でデータを取り続けることは極めて難しかった。→@kanna07409
2014-07-18 01:29:17→そのため、被曝量と疾患の関係についての研究でも、被曝量を見積もる人と疾患のデータを取る人が別々の組織に属し、分析する人はまた別の人で、お互いに情報共有が薄いまま発表を行っている場合もある。→@kanna07409
2014-07-18 01:32:42→こうした研究結果を見る時に、注意しなければならないのは、「どこまで信頼性があるのか」を慎重に判断することである。限られた重要な証拠であるゆえにすべてを否定することはできないし、かといって、研究全体が十分に納得いくものかというとそうでもない。→@kanna07409
2014-07-18 01:37:10→私はこの報告書を部分的に担当した多くの研究者に直接会い、データ収集の目的や手法、分析方法についてできる限り話を聞いた。その中で、一部の日本人がよくウクライナの状況として頻繁に用いてるデータに、おそらく謝って解釈されているであろうものがある。→@kanna07409
2014-07-18 01:42:08→それはこの図11のグラフだ。ウクライナ放射線医学研究センターが発表しているもので、チェルノブイリ原発事故で被曝した親から生まれた子どものうち、健康な子どもと慢性疾患のある子どもの割合を経年的推移として示したものである。→@kanna07409
2014-07-18 01:47:52→慢性疾患のある子どもの割合が増加し、2008年では80%ほどが、「慢性疾患あり」となっている。一見驚くべき数字になっているが、よく見ると健康な子どもと慢性疾患のある子どもの割合を足しても100%にはならない。→@kanna07409
2014-07-18 01:53:36→この分析を担当した研究者に直接話を聞いた。それによると、これはウクライナ国立統計局と国立登録局からのデータをもとに分析されたもので、健康な子どもと慢性疾患の子どもの割合を足しても100%にならない理由としては、以下の通りであった。→@kanna07409
2014-07-18 01:57:39→旧ソ連時代、医療検査を実施した際に、子ども達は結果によって5つのグループに分けられていた。すべて、専門家が血液検査や尿検査も参考にしながら、次のような基準でグループ分けをしたという。→@kanna07409
2014-07-18 02:01:28→①第1グループ:何も異常がない子ども ②第2グループ:疾病には至らないが、体重がやや重いとか、姿勢が悪いなど若干の異常を持つ子ども。健康状態に問題はないが100%健康とは言えない子ども。→@kanna07409
2014-07-18 02:08:54→③第3グループ:慢性的な疾患がある子ども。胃炎、膵炎、気管支炎等の呼吸器系疾患などに罹患してる子ども。医療検査の際には問題がなくても、慢性疾患とカルテに記載されていると、第3グループに区分される。→@kanna07409
2014-07-18 02:13:28→④第4グループ:医療機関を受診した際に上記のような慢性疾患が悪化した子ども。⑤第5グループ:上記のような慢性疾患に罹患してるため、不具合がある子ども。→@kanna07409
2014-07-18 02:16:41→グラフで表された「健康な子ども」とは、第1グループの人数を集計したものであった。また「慢性疾患のある子ども」とは、第3、第4、第5グループの子どもの数を合計したものであった。したがって図には第2グループの子どもは集計されておらず100%にはならなかった。→@kanna07409
2014-07-18 02:21:30→言い換えると、この第2グループを加えると100%になるそうだ。事故直後は第2グループが多かったが、年々、第2グループの割合がかなり減少していることを示している。→@kanna07409
2014-07-18 02:25:08→そして第3グループの「慢性疾患」とは、あらゆる疾患、たとえば虫歯などでも病気としてカウントされる。一度でも病気の診断がつけられた記録があると、第1グループに戻ることはできないそうだ。→@kanna07409
2014-07-18 02:28:03→つまり、第1グループはおのずと経年的に減少するしかなく、第3、第4、第5グループは必ず増加する仕組みになっているのである。→@kanna07409
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