上田晋也『ニュースの巨人』での仙谷由人・元官房長官との遣り取りから見る、仙谷氏の「強かさ」
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仙谷由人氏「民主党の大敗は国民の過剰期待とメディアの煽りのせい」 - ライブドアニュース news.livedoor.com/lite/article_d… 仙谷は強かだな
2014-07-19 20:54:42上田晋也「民主党に大きく期待した面っていうのもありますけども、結果的には大きく裏切られたなって思ってらっしゃる人(もいる)」
仙谷由人「国民の皆さん方が過剰な期待をして(いた)」「じゃなにが皆さん方の望みなんですかと、ほんとに自問自答したら、皆さん方もよくわかんないと思うんですよ。なに期待しますか?」
上田「民主党に裏切られたっていうのは、逆に言えば、民主党に期待させられたというのもあったと思うんです。マニフェストとかでね。でも結局マニフェスト違反だらけじゃないかとか、これマニフェストにないのに消費税上げるのかとかもあったじゃないですか?」
仙谷「7~8割はできてんですよ」「何があれば実感になるのか。だって、『子ども手当』なんていうのは7割ぐらいだけどもしたじゃないですか」
上田「仙谷さんは国民が期待しすぎたのが悪いというふうにお考えですか?」
仙谷「まあ、過剰期待と、過大なる失望、メディアのある種の煽りがね、あの選挙結果をもたらしたと思いますよ」
上田が「仙谷さんは、べつに民主党政権というのは決して失敗ではなかったと?」
仙谷「うん。失敗ではなかったと思いますよ」「政権運営というのは政府与党が一体となってやらなければいけないけれども、そこは絶えずギクシャクしていたというのが最大の問題だったでしょうね」
これについては少し補足しておく必要があるかな。個人的には仙谷氏はそれなりにマキャベリストの側面を持っている、と認識した上で、以下。 「じゃなにが皆さん方の望みなんですかと、ほんとに自問自答したら、皆さん方もよくわかんないと思うんですよ。なに期待しますか?」これは恐らくその通り。
2014-07-19 21:28:13「政権交代」と言ったところで「現状と違う何か」が欲しかっただけで、実際のところ「何」に期待するといった具体的要望を伴った選挙では、なかった。その意味において、仙谷氏の認識は恐らく正しくて、だからこそ、あっさり自公に戻った。「現状と違う何か」がロクでもないことがバレたから。
2014-07-19 21:30:01「結局マニフェスト違反だらけじゃないか」という問いに対しての仙谷氏の回答も「「何があれば実感になるのか。」に尽きる。ただこれは前半の「そもそもの選挙が現状と違うもの」以上の内実を持たない期待だったからこそ、「後付の批難として持ち出されるマニフェスト」の意味合いになる。
2014-07-19 21:31:45だからこそ「現状と違う何か」という選挙と民主党に求められた有権者の要望は、実際のところ「選挙終了と同時に果たされた」ことになる。それを是としない限り、あの反論にはならない。逆に言うと、マニフェストなんて御大層にそろえたものだから、政策を縛られた側面は否めない。後付の拘束具。
2014-07-19 21:34:32「まあ、過剰期待と、過大なる失望、メディアのある種の煽りがね、あの選挙結果をもたらしたと思いますよ」というのは、実際その通りで、民主党が政権与党に足る資質などロクに持ち合わせて居なかったことは、結果証明されているわけで、民主党が煽った側面もあるが、メディアの煽りもあった。
2014-07-19 21:35:36それが政権交代選挙時の「過剰期待」と称されたそれであり、野党転落に至る「過大なる失望」と称されたそれ。内実のない期待としての前者によって膨らんだ過剰期待は、結果としてそれが内実が無い分だけ反動で落ちる。「マニフェスト違反」さえロクにそれを読んでいない人が持ち出している。
2014-07-19 21:37:28権力の本質が統治であり、統治とは支持によってその基盤を持ち得ると仮定した場合、この認識は恐らく正しい。内実の無い期待によって政権を取った民主党は、その過剰期待故に潰れた。この点でさすがに「民主党も煽った」とは言い辛いだろうが、実際民主党の選挙戦は自民党とは異なっていた。
2014-07-19 21:39:20「政権」が失敗だったのではなく「政権運営」が失敗だった、と指摘したそれも正しいだろう。そもそも政権運営(これは広報も含めて、だが)がまともにできていれば、現在ほどの「マニフェスト違反」云々は「為されなかった」ろうし、「過剰期待」のいくつかに内実を与えることができただろう。
2014-07-19 21:40:57「政権」が失敗ではない、という指摘は前提として、あの選挙そのものが「現状とは異なるもの」を求めるという「選挙に求められた要望」の結果であることを指し、「政策が支持された」わけではなかった、という点とニアリーイコールであって、「政権運営」の失敗も同様の点に着地することになる。
2014-07-19 21:42:25上田晋也の問いかけ、或は疑義が、徹底して「メディア的」或は「ポピュリズム的」それであって、そもそもの課題設定から事実認識まで、「過剰な期待と過大な失望」と称された幻想の中の後付の政権「失敗」要因或は犯人捜しの域を出ていないので、どれだけ食い下がっても前提が「ズレ」ている。
2014-07-19 21:44:27仙谷氏の政治家の姿勢としての是非、或は政策選択の是非や、表現された言葉はそれとして、本質的には上田とは比にならないくらい、仙谷氏は「プロ」の政治家だよ。あの短い記事でもそれが露呈するくらいには、相当に乖離がある。そして、あの記事において上田の役回りって選挙時の有権者そのものなの。
2014-07-19 21:45:58表現は妥当かどうか微妙なところもあるが、そういった点から、自分は彼を「強か」と評価した。
2014-07-19 21:46:44平たく言うと、まぁ政権獲る前に整理してまとめておくべきだった党内ガバナンスをやらずに済ませたままよりにもよって鳩山で実現してしまった、という点に尽きるのだが、「政権運営」の失敗ってそのまんま「党運営」の失敗なのよね、この場合。
2014-07-19 21:55:36自分は仙谷氏は政策は別として「政治家の資質」としては決して無かった人では無いと思うし(問題もあるが)、権力の本質は掴んでいた人だと思うよ。あと枝野も実務家的政治家としては評価してる。これも政策是非とは別にね。今の菅官房長官を評価しているのと同様に。
2014-07-19 21:57:54まぁインタビュアーがそもそもその役回りに足る資質を持っていないのは、よくあることなので今更驚きもしないが。政治も権力もわからないけどポピュリズムだけはぼんやり掴んでる、みたいないわゆるテレビメディアタレントの抱えるそれね。古館とかとそんなに変わらん。
2014-07-19 21:59:55