本信光理さんによる“MdNサカナクション特集”についてのまとめ

本信光理 @gosaro_hikari

【01】でも折角なので、なぜ次号でサカナクション特集をやるのか、皆様と山口さんにご説明を。サカナクション特集をやりたいと言い出したのは部員でした。正直言うと、僕自身はサカナクションの存在は知っていたけど、きちんと聴くということはしたことがなかった。

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【02】で、部員から特集のプレゼンを受けたのですが、最初はそいつの思いだけが強くて、独りよがりな感じもあって、ゴーサインを出せなかったんですよね。興味のない他者でさえも納得させられる言葉をそいつ自身が持ってないととても記事にはならないので。

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【03】で何回かプレゼンされて、クリエイションの裏方の人たちのことを「チームサカナクション」と呼び大切にしていること、MVが個人的にはトーキング・ヘッズを思わせるようなアート性／演劇性がありながら、エンターテインしているのがかっこいなと思えたこと、

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【04】それに比べ、CDジャケットはストイックな感じでバランスが不思議だと思えたこと、あと好きな人は本当に好き、というコアなファンがいそうと思えたこと（ゆるく広く、というものはMdNには向いてないと思ってます）、

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【05】あと山口さんがIllustratorで歌詞を書いている情報など（意外とこれが決め手でした）、いまは記事の編集ももうほぼ終わりに近づいているので明確に言語化出来てますが、これらが彼のプレゼンで予感のように襲ってきて

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【06】「よし、やるか！」と思えたのでした。で、ビクターに企画書を持っていったのですが、その時に対応して下さったビクター山上さんを一発で好きになってしまって！ 僕は業界ノリみたいのがとにかく苦手なのですが、

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【07】山上さんのピシっとした感じ、慣れ合いのない感じ、そしてサカナクションのことを話す時だけちょっと嬉しそうな感じなどでもう一発で信頼してしまって。だってその場で「記事、やりましょう」って言ってくれたんですよ。

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【08】この人がいるなら絶対いい記事になるから、やれるだけやろうよ、となって結果、62ページのサカナクションのビジュアル・アーカイヴ大特集が形になりました（まだ入稿してないけど……）。

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【09】この記事を作る上でとにかく気を付けたのが「実直に」ということでした。だって、取材したサカナクションに関わっているクリエイターのインタビューの内容がどれも実直なんですよ。泥臭いと言ってもいいくらい。

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【10】で、その実直さに向かう理由は、「山口一郎」という人がいるからなんですよね。もうみんな言うことが一緒で、「一郎君が、サカナクションが好きだから」と口をそろえて言う。だから、みんなその実直さを裏切らず、

本信光理 @gosaro_hikari

【11】実直にクリエイトしようとする。それはもう、今度のMdNを読めば痛いほど伝わってくるはず。だから、編集担当と僕とで取材はしたのですが、制作中、何度も何度も言ったのが「これは俺らも裏切れんぞ」ということでした。

本信光理 @gosaro_hikari

【12】MdNは1490円もする本で、今月は、いつもよりも若い子たちが買うかもしれない。それは、もう胃が痛くなるくらい裏切れないですよ。山上さんがもうちょっと軽いスタンスの人だったら、最初の所で軽く作ったんだけど（冗談です！）。

本信光理 @gosaro_hikari

【13】今度の特集はサカナクションのファンだけでなく、多くのクリエイターやそういう仕事を目指す人に読んでもらいたい。みんなこれだけアイデアと情熱を振り絞っているし、そういうクリエイティブなチームがいまだに作れるんだという

本信光理 @gosaro_hikari

【14】組織論にもなっていると思う。コアなファンとその外側にいる両方の人に読んでもらいたい、という意味では、そのあり方も含めてサカナクションそのものの号が出来たのではないかと。夜中ながら、連続ツイート、失礼いたしました！

本信光理 @gosaro_hikari

【15】って、こういうの、普通は発売直前にツイートするのか……。MdN9月号の「サカナクション ビジュアル・アーカイヴ 2008-2014」特集は、8月6日発売です。俺はなんて商売が下手なんだ……。まだAmazonのページも出来てないぞい……。

本信光理 @gosaro_hikari

あと、サカナクションは去年出た『sakanaction』、その後の「グッドバイ／ユリイカ」がとにかく好きです。詞や音楽に嘘がないというか。そう思っていることしか表現しないというか。僕は日本のバンドってフィッシュマンズが大好きだったのですが、

本信光理 @gosaro_hikari

彼らも本当に嘘がなくて、佐藤伸治は大学を卒業する頃まで世の中にまったく馴染めなかった自分の拠り所でした。こういう風に嘘がなく生きていけるのなら、俺も出来る限りそうでありたいな、と。

本信光理 @gosaro_hikari

そういう地獄みたいな青春をくぐり抜けた自分は、もうそこはくぐり抜けてしまったんだけれども、サカナクションが誰かをそういう風に救っていることは容易に想像がつく。彼ら、彼女らにだからやっぱり読んでもらいたいな。価格を下げられなくて、本当にごめん。