物理学から(無理矢理)スケールを導出してみる

海に行けなかった音響物理学たんががんばって物理学からスケールを導出してみました。
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音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

題しまして「倍音列からスケールを導出してみよう」だよ。 スケールとはいわゆる「ドレミファソラシド」の音の列のことね。 これを、昨日説明した「倍音」から導いてみようと言うことね。

2014-07-21 19:04:33
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

まずは倍音のおさらい。 倍音とは、基準となる音の周波数の倍数倍の音、だったよね。

2014-07-21 19:05:42
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

これをまずは20個ぐらい並べてみるよ。 440Hzを基準にとって並べると…。 1:440 2:880 3:1320 4:1760 5:2200 6:2640 7:3080 8:3520 9:3960 10:4400 …

2014-07-21 19:07:44
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

11:4840 12:5280 13:5720 14:6160 15:6600 16:7040 17:7480 18:7920 19:8360 20:8800 ちなみに、左が何番目の倍音かで右側が周波数ね。

2014-07-21 19:08:38
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

ここで、1:2の周波数比の性質について述べておくと、1:2の場合はオクターブになるよ。つまり、音楽的には同じ音としてみなしてよい。

2014-07-21 19:10:26
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

そうすると、440HzをA(=ラ)としたので第2倍音はオクターブ上のラと言うことが決まる。同様に第4倍音、第8倍音、第16倍音も同様。

2014-07-21 19:12:33
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

そうすると、第2倍音~第4倍音、第4倍音~第8倍音、第8倍音~第16倍音までの間の音をどうするかで音楽的な振る舞いが決まってくるわけだ。

2014-07-21 19:15:27
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

そして、ここから先がこじつけ」になるよ…。。。やや、無理やりになるからそのつもりで…。。。

2014-07-21 19:16:14
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

まず、第2倍音と第3倍音はそのまま見た目どおり、2:3の関係性になる。音の相対的な高さは周波数の比で決まるから2:3を「オクターブの中間的な音の幅」と仮定する。

2014-07-21 19:18:10
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

オクターブの中間の音、5度音程と(A[ラ]に対するE[ミ])にあたるとするわけね。そうするとこの5度音程に対して次の第4倍音は3:4の関係。オクターブと5度は決まっているので必然的にこれは4度となる。

2014-07-21 19:21:01
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

次に第4倍音を中心に見ると、第4倍音と第6倍音は4:6で約分すると2:3。つまり、第6倍音は第3倍音のオクターブ上と同じとなる。きちんと第3倍音と第6倍音は1:2の関係になっていることからも裏付けられる。

2014-07-21 19:23:20
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

従って、その中間に当たる第5倍音は第4倍音との関係で行くと3度の和音に相当することがわかる。長3度か短3度か悩むところだけど、第5倍音と第6倍音のほうが比が小さく音の開きは狭くなるので4:5を長3度5:6を短3度と置くとちょうど2:3の5度音程の中にきれいに収まるね。

2014-07-21 19:28:19
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

…とここまで一気にまくしてたけどすっごいわかりにくいね…。。。と言うのも、こういうオクターブの分割について倍音列の中から拾って組み立てていく…と言うのが実態だからなんだ。

2014-07-21 19:29:50
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

今のを「オクターブ分割法」と名づけるなら、別のアプローチもあるよ。倍音列を最初から和音として見立ててしまう方法。こちらはどちらかと言うと帰納的になるんだけど、倍音列がトニックの音を含んでいることを利用するのよ。

2014-07-21 19:32:41
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

トニックとはいわゆるⅠのコードのことで判りやすく言えば「ドミソ」の和音のことね。実際にはほかの音も倍音列には含まれるんだけど、特にこの3音に注目する。

2014-07-21 19:34:25
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

純正律に従うトニック(ドミソ)は周波数比が4:5:6の関係になるの。すると、ドミソからG[ソ]の周波数が得られるのでこの音からさらにトニックを組み立てて「ソシレ」。これは楽理だと「ドミナント」と呼ばれるコードにあたるわね。

2014-07-21 19:37:12
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

そして、オクターブ分割法で出てきた4度音程の3:4からドファラ(3:4:5)の音が導出できるんだけど…こじつけどころかこうなるとご都合主義ね…。。。

2014-07-21 19:38:49
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

現実解としては倍音列から選択的に音を拾ってスケールを組み立てている…と言うのが物理的な意味よ。ただ、選択的に拾っていると言っても、でたらめに拾っているわけではなくて音の関係性から見て「音楽的な妥当性を判断した上で先人が拾ったもの」と言えるわね。

2014-07-21 19:40:44
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

実際に純正律に落とし込むと整数比になるのででたらめではないことが判ると思うわ。と言っても、今日はここまで整理した形では示せていないのでピンときにくいと思うわ。 そこで資料を用意したよ。

2014-07-21 19:42:28
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

dropbox.com/s/tb8qfndyxtb9… ↑ここに、平均律と純正律に基づいて周波数を計算したものを上げておいたわ。(PDF注意) EXCELが開ける人はこちらをどうぞ↓ dropbox.com/s/hm5anslwt8uq…

2014-07-21 19:44:18
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

この資料をじっくり見てもらうと、倍音列と純正律が相互補完的に決定されていることがわかると思うわ。どちらが先…とは言いづらいわね。

2014-07-21 19:45:46
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

ここから先はカレンさん( @kalen_kirche )の領域になってしまうのだけど、西洋音楽の創成期にはキリスト教神学の考え方が強くて、天文学や幾何学と並んで音楽も神の与えた真理を追究する学問と言う性格が強かったの。音の選択にもそういった考えが含まれているわ。

2014-07-21 19:48:23
教会暦たん†カレン・キルヒェ🇺🇦🕊️🇮🇪☘️ @kalen_kirche

むじかさんがいらっしゃる少し前にお話したこれですね♪twitter.com/kalen_kirche/s… RT @soundofphysics 西洋音楽の創成期にはキリスト教神学の考え方が強くて、天文学や幾何学と並んで音楽も神の与えた真理を追究する学問と言う性格が強かったの。

2014-07-21 19:57:06
教会暦たん†カレン・キルヒェ🇺🇦🕊️🇮🇪☘️ @kalen_kirche

その通りですね♪ 音楽理論を学ぶと、神さまの予定調和みたいな自然界の構造美を垣間見ることができます♪ @281028 @zhongwen_tan @yamatokoyomi @APbot_ @volcano_tan

2014-07-08 09:57:53
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

なので、結果論としては「倍音・和音・調律」の3点からスケールが決定されたと言って過言ではないわ。ただし、当時は「倍音」の考え方はないのでまたアプローチが若干異なるのだけど、原理の本質的には同じものよ。

2014-07-21 19:50:34
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

これはどういうことかというと、ルネサンスからさらにさかのぼるピタゴラスの時代の話になるんだけれど、「モノコード」と呼ばれる楽器を使って音楽の研究がなされていた時代があるの。

2014-07-21 19:51:32