斎藤環( @ pantaxxx )氏による黒子のバスケ脅迫事件といじめ被害に関する連続TW

2
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx

黒子のバスケ脅迫事件の最終意見陳述書を読んだ。長いしまとまりが弱いから、冒頭意見陳述書よりはインパクトが少ないかも知れない。でも内容は重要。とくに「無敵の人」から「浮遊霊」へと認識が深まるあたり。詳細は雑誌「創」インタビューをお読みください。

2014-07-29 14:12:10
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx

単なる非リア充は不戦敗を繰り返して「無敵の人」の自覚を持つが、彼の場合はそれだけではない。いじめ被害と両親からの精神的虐待が加わっている。佐世保の事件についてもそうだけど、やはり「行動に至るかどうか」においては「家族の絆」が決定的なのかも。

2014-07-29 14:12:31
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx

渡辺被告について言えば、いじめ被害の影響は到底無視できない。この重大な影響を抜きにして彼の行動をあれこれ論評することはできれば避けたい。

2014-07-29 14:12:51
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx

この分野においては、ちょっと前に画期的な研究報告があった。イギリスのキングスカレッジの研究者が、いじめ被害の五〇年間にわたる長期的な影響をコホート研究としてまとめたもの

2014-07-29 14:13:19
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx

筆頭著者は精神科医の滝沢龍氏で、この成果はAmerican Journal of Psychiatryに掲載されている。日本人が筆頭著者の論文のAJPに掲載って、けっこう快挙なんだけど、僕の知る限り意外なほど話題になっていない。

2014-07-29 14:15:32
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx

概要をかいつまんでおくと…イギリスには遺伝学分野ではつとに名高い1958年出生コホートという均質な集団があり、本研究はこのコホートのうち、7歳から11歳までの間にいじめ被害を経験した(と両親から申告のあった)事例7771名(!)について調査したもの。

2014-07-29 14:16:16
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx

子ども時代に頻回にいじめ被害にあうと、その後40年あまりを経ても、社会的、経済的、あるいは健康面に置いても高いリスクを抱えることがわかった。被害を受けなかった群に比べ、うつ病のオッズ比が1.95、不安障害のオッズ比が1.65、自殺傾向が2.21という結果。

2014-07-29 14:16:49
東畑開人×斎藤環 対談集『臨床のフリコラージュ——心の支援の現在地』青土社 @pentaxxx

本研究の成果は、その規模と信頼性という点でフラミンガムスタディに匹敵する。つまり「高コレステロール値は狭心症のリスクを高める」と同程度の確実さで、「小学生で経験したいじめ被害は、成人のメンタルヘルスにおいても重大なリスクファクターである」ことが実証されたのだ。

2014-07-29 14:17:22