psychosisという分類がどうして今も残っているのか:moe_zou先生メモ
日本の精神科医と欧米の精神科医の統合失調症診断に関する違いを比較すると、schizoaffective disorderの診断についてずいぶんと違うようである。
2010-11-17 17:55:29DSMーVのドラフトを見てみるとわかるのだが、Vではどうも統合失調症の分類が大きく変わることになりそう。タイプ別に分類されるのではなく、症状を多元的に見ていくことになるらしい。臨床記述はより詳しくなるが、直感的にイメージしにくくなる(それこそがねらいかもしれない)。
2010-11-17 18:06:51@moe_zou そういやschizoaffectiveの診断補助でロールシャッハとる機会がやたら多かった時期があったな。え?こんなにいるもんなの?というくらい。特に夢幻状態が顕著に認められる場合には「非定型」にする、でも正直ようわからんとかDr.が言ってたなあ。記憶オボロゲ。
2010-11-17 18:11:03Dr.がある診断名に敏感な時期があって、それでってこともあるのかもしれませんね。その一時期過ぎたらschizoaffectiveの診断はあまり見なくなったかも。あれを疑ってこれは疑わないんかい、って思ったことも。
2010-11-17 18:13:12さて、近年の欧米の統合失調症の研究(遺伝子、脳機能、認知機能など)を見てみると、統合失調症と統合失調感情障害とが同じ群として取り扱われていることが多い。これは、両者が同じ遺伝負因を持っているというエビデンスができあがってきていることが大きいようだが、やはり批判もあるよう。
2010-11-17 18:13:22@muramasa_psyche 2004年あたりはわりと「積極的に診断を!」って言われていたらしいですわ。でも、症状が多様すぎて診断の精度に問題があったり、「統合失調症じゃだめなの?」っていう批判が出て下火になったみたい。薬物治療としてはそれほど大きな差はないそうで・・・・・。
2010-11-17 18:15:45そこで論文上では、幻覚・妄想体験や激しい解体症状を認める病態を「psychosis」とまとめて記述することが多くなり出した。「背景には統合失調症だろうが、妄想性障害だろうが、統合失調感情障害だろうが、同じ症状的には、同じと見て良い。」という考えがあるのかもしれない。
2010-11-17 18:24:54@moe_zou あれは確か2006、7年頃。下火になりつつある中でだったのかもしれません。でもあの多様さは本当に興味深いもんがあった。SchizoとMDDが同じでないとしても類縁関係にある、ぼんやりわかるようなわからないような感覚を覚えた。そっか、診断の精度か。
2010-11-17 18:26:46逆に、不安障害や解離性障害、身体表現性障害などの「神経症圏」については、スペクトラムの考え方が上がってきたことが「神経症圏」という分類の必要性を著しく低下させたのかもしれない。一方で不安障害やうつ病を「SSRI症候群」と言っていいんじゃないという人もいる。
2010-11-17 18:28:37@muramasa_psyche 症例として見たら、その多様性はとても面白いと思いますよ!僕も摂食障害みたいな方でお会いしたことがあります。あれも「非定型」と言われてましたが、なかなかすごかったです。
2010-11-17 18:29:42@1hc0m 論文上でpsychosisって分類されている時って、あんまりDepressionは入っていない印象があったんですが(MDIは入ってる)、欧米でまだ精神病圏って分類が使われているのはそういうことなのでは?と思った次第です。
2010-11-17 18:32:25@moe_zou あの症状の多彩さに、一時は誰もが目を奪われたのでしょうね。まだあの輝きは失われてないはず…だといいな。うし、いい機会だし数ケース振り返ってみようかな。
2010-11-17 18:32:42@1hc0m 入ってないっす。だから、正確にpsychosisってわけではないと思います。ほんと便宜上の使い方っぽいです。神経症については、やっぱり一致した遺伝子があまり見つかっていない。SSRIもうつ病では割と安定して見つかりだしてるみたいですが。
2010-11-17 18:40:23@psypub SSRI症候群っていうのは、学会で議論されてはいないっすよ(笑)臨床医の中でよく話にあがってくる。神経症圏をもう一度考え直そうという文脈で(笑)。書き殴りなのにトゥギャッてくれるんですかw
2010-11-17 18:46:29