茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1299回【夏休みの宿題は要らない】連続ツイート

2014.8/8 茂木健一郎氏 【子どもにとって夏はぼんやりすべき季節】連続ツイート …夏休みの本質は、ぼんやりすること、ほうけることだと思う。ふだんとは違うことをやって、ぼーっとする。そのことが夏休みの価値であって、学期と同じようなことをやるのは、夏休みの趣旨に反している。夏の間は、みーんみーん、ジリジリとぼんやりしていて、新学期とともに「はっ」とするのが良い…
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート1299回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、夏の朝に思うこと。

2014-08-08 07:54:07
茂木健一郎 @kenichiromogi

今は、夏だね。休みだね。子どもの頃、お盆前の今くらいは、夏休み感がピークに達している時だった。宿題もまだそんなに切迫感がないし、夏休みが、まだまだ無限に広がっているような気がしている。これが、お盆を過ぎると、「ああ、もう休みも終わりか〜」みたいな緊張感が戻ってくる。

2014-08-08 07:55:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

そして、夏休みも終わりの頃になると、みんな、宿題や工作をやるので案外忙しくなってしまう。そして迎える新学期。今でも覚えているのは、新学期の始まる朝、友だちの家にいったら、友だちがカーテンにくるまって隠れていて、「宿題やって徹夜したんだよ〜」と情けない声で言っていたこと。

2014-08-08 07:57:17
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぼくは、そこまで追い詰められていなかったけれども、やっぱり、夏休み最後の日に、午後11時30分くらいまで宿題や工作をやっていて、それから眠っていた。「お前、徹夜だったんか〜」とあきれながら同情しながら、学校に向かう道を一緒に歩いていったあの新学期のメモリアル。

2014-08-08 07:58:18
茂木健一郎 @kenichiromogi

さて、ここで考えてみたいのだが、よい子のみなさんは、夏休みの宿題というものは、やはり計画的に遂行していくべきであって、要領のよい子は、お盆前、たとえば今くらいの時に「オレ、もう終わっちゃった」と涼しい顔をしていて、みんなから「お前マジか〜」と言われていた。しかしね、

2014-08-08 07:59:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

子ども心にも、そのような、宿題計画遂行みたいのは、どこかよくないな、と思っていたのである。今考えれば、そんな風に宿題を着々とこなすというのは、「夏休み」というスイカが似合う季節の本質と、ずれているところがあった、ということなのだと思う。

2014-08-08 08:00:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

夏休みの本質は、ぼんやりすること、ほうけることだと思う。ふだんとは違うことをやって、ぼーっとする。そのことが夏休みの価値であって、学期と同じようなことをやるのは、夏休みの趣旨に反している。夏の間は、みーんみーん、ジリジリとぼんやりしていて、新学期とともに「はっ」とするのが良い。

2014-08-08 08:01:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

そう考えると、夏休みの宿題というのは実に邪魔なものであって、そんなものは要らないと思うのである。思うに、あれは、子どもが遊んでいると不安だという保護者の気持ちと、学校の事なかれ主義が結託した、中途半端で意味のない悪弊であろう。夏休みの宿題を全廃することを主張するものである。

2014-08-08 08:03:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

『赤毛のアン』の主人公のアン・シャーリーは、ギルバート・ブライスと張り合って実によく勉強するが、夏休みは遊んでぼんやりしている。『赤毛のアン』には、新学期到来とともに、「はっ」と気付いて、勉強に励むアンの姿が見事に描かれている。子どもにとって、夏はぼんやりすべき季節だろう。

2014-08-08 08:04:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1299回「子どもにとって夏はぼんやりすべき季節」をテーマに、8つのツイートをお届けしました。

2014-08-08 08:05:21