甲状腺結節取り扱い診療ガイドライン(2013)より「小児の甲状腺結節・甲状腺癌」について

あくまで自分用のmemoです。読んでみたい方はお近くの図書館で借りるか、またはご購入頂ければと思います。
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甲状腺結節取扱い診療ガイドライン〈2013〉 日本甲状腺学会 amazon.co.jp/dp/4524269436/… pic.twitter.com/y9i4BTwcDj

2014-08-08 05:03:37
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甲状腺結節取扱い診療ガイドライン〈2013〉 日本甲状腺学会 p234〜「小児の甲状腺結節・甲状腺癌」について引用→@kanna07409

2014-08-08 05:09:14
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→【ポイント】*小児の甲状腺癌はまれではあるが、成人に比べて小児では甲状腺結節の中で癌の占める割合が高い。*小児の甲状腺癌は頸部リンパ節転移、遠隔転移の頻度が高く、治療後の再発率も高いが、生命予後はよい例が多い。→@kanna07409

2014-08-08 05:14:19
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→【ステートメント】①小児甲状腺癌の頻度は低いが、小児の甲状腺結節の中で癌の占める割合は成人のそれよりも高い。EL3 ②小児の甲状腺癌では頸部リンパ節転移や遠隔転移の頻度が高い EL3 ③小児の甲状腺癌は治療後に頸部リンパ節に再発する率が高い EL3 → @kanna07409

2014-08-08 05:21:06
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→【ステートメント】④小児の甲状腺癌は一般に生命予後はよい。EL3 → @kanna07409

2014-08-08 05:27:52
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→【ステートメント】⑤小児の甲状腺結節の良性悪性鑑別には超音波検査、穿刺吸引細胞診が有効である。小児において甲状腺結節を発見した場合には、頸部リンパ節について超音波検査で入念に観察すべきである。EL3、グレードB →@kanna07409

2014-08-08 05:28:42
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→(注)*EL(エビデンスレベル)…EL3(low quality)症例対照研究やEL2に達しない後ろ向きコホート研究がある。症例報告や臨床観察がある。 *推奨グレード…グレードB 臨床的に推奨してよいものと判断される場合。→@kanna07409

2014-08-08 05:38:30
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→【ステートメントの根拠】①ドイツでのTumor Registry Wurzburgによると成人の甲状腺癌の発症率は6.9/10万人/年であるが、10歳未満の小児では0.02、10〜14歳では0.04、15〜19歳では0.14で、→@kanna07409

2014-08-08 08:52:17
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→20歳未満の甲状腺癌は全体の2.8%を占めるに過ぎない。米国からの報告では5歳未満で0.01/10万人/年、5〜9歳で0.09、10〜14歳で0.44、15〜19歳で1.60である。→@kanna07409

2014-08-08 08:58:44
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→小児に甲状腺結節を認めた場合に結節の中で癌の占める割合は26.4%と報告されている。分化癌のうち乳頭癌(濾胞型乳頭癌を含む)が78.1〜91.0%を占める。→@kanna07409

2014-08-08 09:02:41
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→【ステートメントの根拠】②Zimmermamらは1946〜1975年にメイヨークリニックで治療された17歳未満の乳頭癌58例と成人の乳頭癌981例の診療録を調査し、→@kanna07409

2014-08-08 09:12:03
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→診断時の頸部リンパ節転移が成人の35%と比較して小児では90%と有意に高頻度であることを報告した。→@kanna07409

2014-08-08 09:13:24
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→また診断時の遠隔転移も小児に有意(7%vs2%)に高頻度であった。欧米からの他の報告でも小児甲状腺癌の診断時に頸部リンパ節転移は39〜78%、遠隔転移は6〜25%に見られている。→@kanna07409

2014-08-08 09:16:59
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→【ステートメントの根拠】③Grigsbyらは20歳以下の乳頭癌37例、濾胞型乳頭癌16例、濾胞癌3例について、48例に甲状腺全摘、4例に亜全摘、4例に葉切除を施行し、甲状腺全摘の46例には131Iによるアブレーションを行った。→@kanna07409

2014-08-08 09:44:26
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→その後8〜178ヶ月で19例(34%)に再発を認めたと報告している。再発がみられた症例は全例診断時にリンパ節転移あるいは肺転移を認めていた症例で、再発の有無と術式や術後のアブレーションの有無とは関係がないと報告している。→@kanna07409

2014-08-08 09:48:35
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→Dinauerらは21歳以下の乳頭癌137例について、84例に全摘、29例に亜全摘、21例に葉切以下の手術を行い、うち80例に131Iによるアブレーションを行ったあとの5〜168ヶ月(中央値16ヶ月)で21例(15%)に頸部リンパ節再発を、→@kanna07409

2014-08-08 09:53:34
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→6〜168ヶ月(中央値26ヶ月)で6例(4%)に遠隔転移をきたしたと報告している。Hayらによると術後10年、20年、30年の各累積再発率は22%、27%、30%であった。→@kanna07409

2014-08-08 09:57:54
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→Zimmermamらの報告では30年での頸部リンパ節再発は小児で31%であり、成人の8%に比べて有意に多かった。しかし、術後の遠隔転移の頻度は小児、成人間に差がなかった。→@kanna07409

2014-08-08 10:05:54
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→→多発結節例、診断時に頸部リンパ節転移または遠隔転移のある例、腫大した頸部リンパ節を触知する例、腫瘍径が2cmを超える例では再発のリスクが高いことも報告されている。→@kanna07409

2014-08-08 10:07:44
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→【ステートメントの根拠】④小児乳頭癌の疾患特異的生存率は5年、15年、30年でそれぞれ98%、97%、91%との報告がある。Hayらは20年までは100%生存しているが、30年を過ぎると甲状腺以外の悪性腫瘍による死亡例が増加してくることを指摘し、→@kanna07409

2014-08-08 10:13:10
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→術後の131I内用療法との関連を示唆している。男性、原発腫瘍の周辺組織への湿潤が高度な例、乳頭癌以外の組織型、診断時に遠隔転移のある例、非手術例では生命予後が悪いことが報告されている。→@kanna07409

2014-08-08 10:16:20
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→【ステートメントの根拠】⑤小児の甲状腺結節に対する超音波検査では結節の形状不整、内部低エコー、微細石灰化、結節内部の血流信号増加、甲状腺被膜下の結節、頸部リンパ節の腫大と内部構造の変化が癌に有意に高頻度にみられる所見であると報告されている→@kanna07409

2014-08-08 10:21:34
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→これらの超音波検査所見は成人において悪性を示唆する所見と同じである。小児ではリンパ節転移の頻度が高いので、特にリンパ節腫大の有無について入念に観察すべきである。→@kanna07409

2014-08-08 10:24:11
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→小児における穿刺吸引細胞診による良性悪性鑑別についてのメタ解析の結果では、良性悪性鑑別の感度は94%(信頼区間86〜100%)、特異度81%(信頼区間72〜91%)であった。→@kanna07409

2014-08-08 10:28:50
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→また、正診率、陽性的中率、陰性的中率はそれぞれ、83.6%、55.3%、98.2%であった。@kanna07409

2014-08-08 10:30:32