松井計さんmatsuikeiの「『巨人の星』で一徹の子育てが飛雄馬への虐待だという声があるけど、通して読むとそうでもない。但し、一徹には子育て上で、大変な問題があるよ。」

それは明子姉ちゃんの育て方ですよ。ネグレクトだと言いたくなるほど。飛雄馬は無理をして有名私立高に通わせるのに、明子姉ちゃんには進学もさせない。さりとて、勤めにも出させず、家のことをやらせてる。彼女に対するスキンシップなんぞ、見たこともない。あたかも自分の母親のように甘えてる。 by 松井計
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松井計 @matsuikei

『巨人の星』で一徹の子育てが飛雄馬への虐待だという声があるけど、通して読むとそうでもない。一徹がおかしくなるのは中日のヘッドコーチになってからでね。子育て中は抱きしめたりしてスキンシップも多いし、飛雄馬に対する虐待とまでは言えない。但し、一徹には子育て上で、大変な問題があるよ。⇒

2014-08-10 17:46:50
松井計 @matsuikei

⇒それは明子姉ちゃんの育て方ですよ。ネグレクトだと言いたくなるほど。飛雄馬は無理をして有名私立高に通わせるのに、明子姉ちゃんには進学もさせない。さりとて、勤めにも出させず、家のことをやらせてる。彼女に対するスキンシップなんぞ、見たこともない。あたかも自分の母親のように甘えてる。⇒

2014-08-10 17:49:44
松井計 @matsuikei

⇒明子姉ちゃんて人は詩を暗唱したり、エリザベスサンダーズホームがモデルの沢田女史を尊敬してたりして、向学心も社会的関心も高い人。それなのに学ばせるつもりすらない。飛雄馬を甲子園常連校に入れるつもりはない、てんだから、都立に行かせればいい。それなら明子姉ちゃんも進学できたはず。⇒

2014-08-10 17:54:23
松井計 @matsuikei

⇒一徹にはそんなつもりも全くない。しかも、男の世界に口を出すな、とまで言う。これはね、明らかに明子姉ちゃんに対するネグレクトですよ。だから彼女は花形と結婚した後、その反動が出ちゃって、値段こそ高そうだけど趣味の悪い衣服に身を包み、泣いたり叫んだりする感情的な女性になってしまう。⇒

2014-08-10 17:56:39
松井計 @matsuikei

⇒ま、と言うことでね、一徹父ちゃんには子育てに問題アリ。それは飛雄馬についてではなく、明子姉ちゃんについて、ということになると思いますよ。

2014-08-10 17:57:40
松井計 @matsuikei

梶原一騎作品に登場する女性で、一番、血の通った人間らしいのは『あしたのジョー』に出てくる乾物屋の紀ちゃんでしょうね。この人物は画を担当したちばさんの造形かも知れないけど。下町で直向きに生きて人間らしいよね。最初は丈にひかれてたけど、こりゃついていけんわ、となったら西に乗り換える⇒

2014-08-10 18:11:24
松井計 @matsuikei

⇒そんな所は計算高くもあるんだけど、人間ならそれが当たり前なんでね。もし丈と一緒になったら、それは自分の人生を生きるというより、丈に捧げる人生になってしまう。だから、紀ちゃんの選択は、血の通った人間として正しい。その意味で、梶原作品の中では最もきちんと描かれた女性だと思いますね。

2014-08-10 18:15:05
松井計 @matsuikei

でね、今の若い人が、梶原作品を見て、『あー、当時はこんな時代だったんだなあ』と感じるとしたら、それは間違いですよ。当時としても、梶原作品の世界は、大時代でアナクロなんですよ。反時代と言いたいほど。逆に言えば、だからこそ、当時、あれだけのブームになったんでしょうね。

2014-08-10 18:19:44