坂本龍一「エナジーフロー」を分析する(その4)

なんで4なのかというと、過去に何度か取り上げて論じてるからです。もっとも4という数字はてきとーです。
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It happens sometimes @ElementaryGard

youtu.be/Pgv16uankbs 坂本龍一が「リゲイン」のCM用に作った曲のフルバージョン。1999年。こんな地味な曲がヒットチャート一位になってしまった。なぜなのか作曲者本人も「わからない」と発言。答えはですね(続く)

2014-08-17 12:50:10
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この「エナジーフロー」(と後に命名された)には、心臓の鼓動のリズムと、呼吸のリズムが仕込まれているからなのです。

2014-08-17 13:00:03
It happens sometimes @ElementaryGard

リゲインのCMは面白いですね。最近のだとこんなのがあるしyoutu.be/VzJ5a5LDESw

2014-08-17 13:14:09
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日本経済がイケイケだった、いわゆるバブル時代だとこんなの。 youtu.be/746v_877dzI

2014-08-17 13:15:30
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「エナジーフロー」(と後に命名される曲)がリゲインのCMに登場したのは、♪24時間戦えますか♪のCMのちょうど10年後。日本経済が停滞を続けた時期のCMです。youtu.be/i6qcNmJdFx4 「癒し」ということばが広まったのもこの頃。

2014-08-17 13:18:55
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1999年。ちなみにほとんど同じ頃(前日か翌日)に映画『鉄道員(ぽっぱや)』の主題歌も作曲しています。だから聞き比べると同じ匂いがします。youtu.be/oALpmw1K5tQ そういえばどっちもCメジャー調です。ピアノの白鍵で(ほぼ)弾ける。そしてともに「ミ」から始まる。

2014-08-17 13:24:18
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ただ「ぽっぽや」のリズムの基本は♪ウン、タン、タン、タン♪。「エナフロ」は♪タンンタ♪。続けて歌うと♪タンンタタンンタタンンタ♪。この♪タタン♪がそのまま心臓の鼓動に響く―連動する―のです。

2014-08-17 13:28:43
It happens sometimes @ElementaryGard

試しに好きなだけ繰り返し口ずさんでください。心臓の鼓動そのものだと気が付くはずです。

2014-08-17 13:29:26
It happens sometimes @ElementaryGard

「エナフロ」がはやったとき、小さい子がこの曲を聞くと踊りだすという現象までありました。作曲者本人はそれを聞き知って「なんでだろう」と不思議がっていた。答えは心臓の鼓動にあったのです。

2014-08-17 13:30:39
It happens sometimes @ElementaryGard

「エナフロ」にはもうひとつ仕掛けがあります。呼吸のリズム。♪ミーミミドシレ・ラーララソシド♪ この♪ミーミ♪で息を吸っています。♪ミドシレ♪で息を吐く。♪ラーラ♪で吸う。♪ラソシド♪で吐く。吸う、吐く、吸う、吐くのリズムを感じませんか。

2014-08-17 13:52:37
It happens sometimes @ElementaryGard

ほぼ同時に作曲された「ぽっぽや」と聞き比べるとよくわかります。 youtu.be/oALpmw1K5tQ 「ぽっぽや」にはこういう体感的リズムは感じられない。雪がしんしんと降り積もっていくイメージ。淡々と。つまり外在的なのです。「エナフロ」は体感に訴えてくる。内在的。

2014-08-17 13:56:01
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It happens sometimes @ElementaryGard

訂正。♪ミーミミドシレ・ラーララソシド♪ この♪ミーミ♪で息を「吐いている」と解釈したほうがいいかもしれない。ミーと伸ばしているんだから。♪ミドシレ♪で息を吸う。♪ラーラ♪でまた吐く。♪ラソシド♪で吸う。どっちでもいいんだけど。

2014-08-17 14:00:26
It happens sometimes @ElementaryGard

こういう風にですね、体感に訴えかける仕掛けがなされてるんですよ「エナフロ」は。面白いのは龍一先生はそういう計算を(少なくとも意識しては)なさってなかったことです。

2014-08-17 14:02:35
It happens sometimes @ElementaryGard

私たちが喋ったりツイッターでつぶやいたりするとき、いちいち日本語文法を意識したりしないけれどそこにはやはり厳格な計算が働いているように、この曲を作るときに龍一先生も「体感」というテーマをしっかり計算に入れていたとみます。

2014-08-17 14:03:57
It happens sometimes @ElementaryGard

「エナフロ」以外にもCMに曲を提供+出演したものがあります。これは2002年のもの。youtu.be/EofLs5aU_5Y 実は「エナフロ」と同じ和声進行の曲です。「エナフロ」の柳の下のどじょうを狙った・・・と勘ぐっては失礼かな。結局この曲はそんなに評判にならなかった。

2014-08-17 14:08:17
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It happens sometimes @ElementaryGard

後に本人も「エナフロがうけてなんでこれがうけないのかわからない」と漏らしていました。理由は簡単。心臓の鼓動も呼吸のリズムもないからです。

2014-08-17 14:09:03
It happens sometimes @ElementaryGard

youtu.be/VmVEAdFvG5Q ♪たーん、たたたたーん、たーん、たたたーん♪ ね、心臓の鼓動じゃないんですよ。エナフロが四拍子だったのにたいしてこの曲は三拍子なのでどこかワルツ的ではあるんですが、心臓の鼓動ではないためハートには訴えかけてこない。

2014-08-17 21:09:32
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It happens sometimes @ElementaryGard

私の坂本龍一論、もっと読みたいですか皆さん。ちょっと休憩してまた後で続けます。

2014-08-17 14:22:49
It happens sometimes @ElementaryGard

「エナジーフロー」分析を続けます。youtu.be/i6qcNmJdFx4  ♪ミーミミドシレ ラーララソシド♪ 先ほど心臓の鼓動が仕込まれていると論じました。♪たーんたたーん♪であると。この♪たーんた♪の部分がそのまま♪ミーミ♪に対応しているって気が付くかな。

2014-08-17 15:43:45
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It happens sometimes @ElementaryGard

同時に ♪ミーミ♪=息を吐く ♪ミドシレ♪=息を吸う も表現。ミーと伸ばしているのは息を吐く表現。ミドシレと音が駆け上っていくのは息を吸う表現。

2014-08-17 15:47:38
It happens sometimes @ElementaryGard

♪ミドシレ♪のなかでも♪たーんた♪のリズムは生きています。試しにこの曲にあわせて♪たーんたたーんた♪と繰り返し口ずさんでみてください。youtu.be/Pgv16uankbs 合うのがわかると思います。

2014-08-17 15:50:37
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It happens sometimes @ElementaryGard

心臓のリズムと呼吸のリズムを同時に表現してしまう旋律…これがこの曲のチャーミングな魔力その1です。

2014-08-17 15:51:55
It happens sometimes @ElementaryGard

♪ラーラ♪=息を吐く ♪ラソシド♪=息を吸う ラソシドは駆けあがってはいないのですが、先のパートでもう「吐く/吸う」のリズム感を提示済なので、このパート(の後半)は駆けあがろうが下がろうが問題はないのです。

2014-08-17 21:06:32
It happens sometimes @ElementaryGard

繰り返します。 ♪ミーミ♪=息を吐く ♪ミドシレ♪=息を吸う ミーと伸ばしているのは息を吐く表現。ミドシレと音が駆け上っていくのは息を吸う表現。

2014-08-17 16:01:46