「シオンの議定書」日本伝来の経緯と大正デモクラシー・猶存社、そしてその影響

史上最大の偽書にして反ユダヤ主義の聖典(?)の一つ『シオン賢者の議定書(シオンの議定書)』。その日本伝来への経緯と、『議定書』への吉野作造と満川亀太郎(=猶存社)の批判・そしてそれを軽んじたが故の悪影響に関するnoiehoie氏(@noiehoie)の連続ツイート。
政治 吉野作造 反ユダヤ主義 noiehoie シベリア出兵 シオンの議定書 大正デモクラシー 大正時代 ユダヤ 陰謀論 猶存社
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菅野完 @noiehoie
世界史上最大の偽書と呼ばれる例の「シオンの議定書」が日本に持ち込まれたのは、シベリア出兵がきっかけだった。帝政ロシアは、「共産主義はユダヤ人の陰謀」と兵士たちに刷り込むため、白軍の兵士全員にあれを配ってた。白軍救援のためシベリアに行った皇軍がそれを日本に持ちこんだ。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie 白軍兵士に配られていた「シオンの議定書」を日本に持ち帰り翻訳させたのは、シベリア出兵時のウラジオ司令部付士官だった、四王天延孝。この人物は太平洋戦争の前に中将で予備役になり、翼賛選挙で衆議院議員になった。その後、戦後も確か昭和40年近くまで生きながらえたはず
Eugen⊿ @GruessGott2018
@noiehoie ハマスは今でも「シオン議定書」を真に受けてますよね。ハマス憲章第三十二条にシオン議定書について言及・・・。avalon.law.yale.edu/20th_century/h…
菅野完 @noiehoie
@noiehoie シオン議定書は、白軍兵士全員に配られていたから、四王天延孝だけでなく、安江仙弘など、大連特務機関周辺の陸軍軍人も持ち帰り、独自翻訳して、次々と日本で紹介された。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie 因みに、四王天はシオン議定書を信じ続け、戦後も「反ユダヤ連盟」とかの会長になってる。安江仙弘は、その後、陸軍の命でパレスチナを視察し、シオン議定書が偽書と気づき、反ユダヤどころか、日猶同祖論めいたユダヤ人保護論者になる。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie 安江仙弘の名誉のために言っておくと、彼は、ユダヤ人だけでなく、極東各地にいる中東系マイノリティの保護を志向してた。この安江の路線が後年、陸軍の「河豚作戦」とかの下敷きになる。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie 閑話休題。ともかく、シベリア出兵の後に各方面から翻訳され出版されたシオン議定書は、日本でブームになる。当然の帰結として、日本にも根拠のない反ユダヤ主義が蔓延し、当時、神戸にあったユダヤ人コミュニティなどは、たいそう差別の被害に喘いだという
菅野完 @noiehoie
@noiehoie しかし時代は所謂「大正デモクラシー」の時代。あの当時でも、ユダヤ人に対するレイシズムが人権侵害であること、民主主義にもとること…という対抗言論を展開する人々がいた。その先頭に立ったのが、大正デモクラシーの旗手、吉野作造だ。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie 吉野作造は主に中央公論を舞台に、反ユダヤ主義批判を繰り返し、シオン議定書が偽書であることなどを主張して行く。しかし、ロシア革命後の世界的な反ユダヤブームに抗しきれない。そんな中、猶存社を中心とするアジア主義者たちが、反ユダヤ批判に立ちあがっあ。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie 代表は、満川亀太郎。満川亀太郎は、大川や北と一緒に、猶存社を作るなどから後年、「戦前の右翼」と呼ばれるグループに属する人だが、反ユダヤ批判の舌鋒は鋭かった
菅野完 @noiehoie
@noiehoie 満川亀太郎は、「根拠のある差別と世人はいう。あの書をもてユダヤ人を排斥すべきと。ならば我が大和民族を記紀の基準もて原始的なり神話的なりと排斥するものに理をみとむるや」と彼方此方に論戦を挑んだ。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie しかし、吉野作造や満川亀太郎の反ユダヤ批判にもかかわらず、日本の反ユダヤブームは収まることはなかった。論壇は当初、吉野作造がそうであったように、舌鋒するどく反ユダヤ主義を批判し続けたが、次第にそのトーンを緩めてゆく
菅野完 @noiehoie
@noiehoie リスペクタブルな論壇が反ユダヤ主義批判からとおざかった最大の理由は、官憲の弾圧でもなんでもなく、「反ユダヤを唱える連中が馬鹿に見えた」からだ。「しょせんオカルト。しょせん子供の議論」と、次第に取り合わなくなった。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie この「しょせんオカルト。しょせん子供の議論」というニヒルな態度こそが、反ユダヤ主義の日本での蔓延を許してしまった。反ユダヤ主義はその後蔓延しつづけ、なんと司法省主催の検事向け研修に、「ユダヤ人問題について」なる科目が採用されてしまうほどになる。
菅野完 @noiehoie
@noiehoie 我々は、吉野作造や満川亀太郎のように、ニヒルになってはいかんのだ。「しょせんオカルト。しょせん子供の議論」と相手にせず「大人」を演じる事になんの価値もない。その都度都度現れるヘイトモンガーたちに、きっちりとNOを叩きつけなきゃいけない。
菅野完 @noiehoie
大正昭和の「大人たち」の真似は絶対しちゃいかんのだ。諦めちゃいかんのだ。馬鹿は猖獗を極めるのだ。世の中は残念ながら、「実務能力ないのに小理屈と血気だけ盛んな馬鹿」がのさばるように出来ている。でも諦めちゃならんのだ。そういう馬鹿をきっちりと叱る「ほんまの大人」が必要なんだ

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