ペンギンの話

よし @yoshi_725

そういえば昔ペンギンのぬいぐるみが大好きだったなあ。物心ついた頃にはすでにそのペンギンのぬいぐるみは家にあった。気づけば寝るときはいつも一緒が当たり前だったし、毎日と言ってもいいぐらいに俺とそいつと他のぬいぐるみ達とで遊んでた。

よし @yoshi_725

そんな日々が小学校高学年ぐらいまで続いた。でもその日々も突然終わりを迎えた。ある日母親に部屋を片付けなさいと叱られた。でも俺にとってはそんなに部屋が散らかってるとは思っていなかったし、軽く反抗期だったのでそれを無視した。

よし @yoshi_725

それでも母親はしつこく、何度も何度も部屋を片付けなさいと叱った。だんだんイライラしてきた。叱られること５回目ぐらいでようやく「わかったよっ！片付ければいいんだろっ！！」と叫んで片付けを始めた。ゴミ袋にいらないプリントをつっこみ、見えるとこだけ適当に掃除機をかけた。

よし @yoshi_725

母親の言うとおり部屋を片付けた俺は母親に「母さん、これでいいだろっ」とイライラを隠さずに部屋の片付けを終えたことを伝えた。そんな俺の態度に母親もイラッとしたのか、意地悪なことを言った。「じゃあついでにそこの汚いぬいぐるみ達も一緒に捨てちゃいなさい」。

よし @yoshi_725

その時の俺は本当にイライラしてた。それに加えてその頃の俺は、小学校高学年にもなってぬいぐるみと一緒に寝たり遊んだりするのはおかしいかなと思い始めてもいた。だから俺は勢いでペンギンのぬいぐるみとその仲間たちをゴミ袋に入れた・・・。

よし @yoshi_725

その日の夜は本当に辛かったな。泣きそうになったのを覚えてる。短気は損気という言葉をこのときほど強く感じたことはない。その時の俺にとっては大事な大切な友人を亡くしてしまったようなもんだったし。

よし @yoshi_725

翌日の朝、悲しみに耐え切れなくて、ペンギンのぬいぐるみ達を回収しようと昨日ぬいぐるみを入れたゴミ袋を探した。でも目的のゴミ袋はもう家にはなかった。その日は可燃ゴミの回収日で、すでに母親がゴミを出してしまっていたのだ。だから前の日にあんなにしつこく片付けろと行ってきたのだ。

よし @yoshi_725

トキスデニオソシ。

よし @yoshi_725

今となってはいい思い出です。