開核・閉包が部分空間で「単純に切り取れる」ための条件

@y_bonten@tenapyon先生に教わりながら位相のお勉強をしています。
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ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

位相空間Yの部分集合Aと、Yの部分空間X、およびp∈X∩Aを考える。pが空間YにおいてAの内点であるとき、pは空間Xにおいては依然としてX∩Aの内点となる。しかし空間YにおいてpがAの境界点であった場合、空間XにおいてはX∩Aの内点に変わる可能性がある。

2014-08-21 16:10:52
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

つまり、Aの開核を単にXで切り取って部分空間に持ち込めるわけではない。閉包についても同様。開核は「単に切り取ったもの」より広くなることが、閉包は狭くなることがある。

2014-08-21 16:12:51
ゼルプスト殿下 @tenapyon

@y_bonten 閉包は単に切りとったものと同じではないかな?

2014-08-21 16:32:15
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

.@tenapyon あああ、開核と閉包で違うのですね!ありがとうございます。ちょうどその証明を見つけて悩んでました。 m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q101154…

2014-08-21 16:39:00
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

切り取るときにちょうど閉包のノリシロ(集合に属さない境界点)だけ生かしておいたら、境界点から外点に変わるんじゃないかなぁ。

2014-08-21 16:44:21
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

反例だと思ったものを証明に具体的に当てはめて勘違いを正す、これやがな

2014-08-21 17:23:02
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

ああ、やっと分かった。設定が異なるのだ。この知恵袋の証明や、藤田先生が書いてくださった証明は、A⊂X⊂Yの場合だった。私が「閉包は単純に切り取ったものより狭くなりうる」と書いたのは、A⊂Xではない場合も含めた話。

2014-08-21 20:44:09
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

例えば、Rの標準位相においてA={x| 1<|x|}を考えると、Cl_R(A)={x| 1≦|x|}。ところがX={x| -1≦x}として部分空間Xを考えると、点-1∈X∩Cl_R(A)はもはや境界点ではなくなり、Cl_X(A)={x| 1≦x}となる。

2014-08-21 20:44:44
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

位相空間Yの部分空間Xと、Yの部分集合Aがある(A⊂Xとは限らない)。一般に Cl_X(X∩A)⊂X∩Cl_Y(A) Int_X(X∩A)⊃X∩Int_Y(A) が成り立つ。閉包に関してはA⊂Xであれば反対向きの包含関係も成り立ち、イコールになる。

2014-08-22 14:20:56
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

で、そうなると「なんで閉包だけそんなことが起こるのか、不平等じゃないか!」という疑問を解決せざるを得ない。延々と考えるハメに陥ったが、開核に関してはY-A⊂Xならば成り立つようだ。あんまり便利じゃないね。

2014-08-22 14:21:40
ゼルプスト殿下 @tenapyon

@y_bonten XがYの開部分空間だったらどうでしょう?

2014-08-22 14:29:27
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

もともと境界点だったものが、部分空間で切り取ったときに外点に変わってしまうケースというのは、対岸にAの要素を残したまま、非要素の境界点だけをこっちに切り取ってしまったとき。だからA⊂Xならその心配はない。

2014-08-22 14:29:59
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

同様に、境界点が内点に変わってしまうケースというのは、対岸にAの非要素を残したまま、Aに属す境界点だけをこっちに切り取ってしまったとき。だから、A^c⊂Xならその心配はない……んだけど、そんな場合だけ保証されてもねぇ、という感じ。

2014-08-22 14:30:11
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

.@tenapyon なるほど、成り立ちそうですね。いま書いていたのはいずれも十分条件だったので、他にもイコールになる場合がないか気になってました。

2014-08-22 14:32:16
ゼルプスト殿下 @tenapyon

@y_bonten 十分条件なんざいくらでもあるでしょう。じゃあ演習問題。 位相空間 X の部分空間 X について、次の(a)と(b)は同値か: (a) すべての A ⊆ Y について Int_X (X ∩ A) = X ∩ Int_Y(A) (b) X は Y の開部分空間

2014-08-22 14:36:51
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

.@tenapyon (b)ならば(a)は示せました。XがYにおいて開かどうかに関わらず、Int_X(X∩A)⊃X∩Int_Y(A)は証明済み。反対のInt_X(X∩A)⊂X∩Int_Y(A)を示す。

2014-08-22 16:12:31
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

.@tenapyon Int_X(X∩A)はXの開集合なので、Yの開集合Vを用いてX∩Vと表せるが、いまXはYの開集合なのでX∩VもYの開集合(これが効く)。

2014-08-22 16:13:12
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

.@tenapyon Int_X(X∩A)⊂X∩AからInt_X(X∩A)⊂XかつInt_X(X∩A)⊂A。後者の両辺のYにおける開核を取ると、先ほど示したことから左辺は変わらず、Int_X(X∩A)⊂Int_Y(A)。これと前者からInt_X(X∩A)⊂X∩Int_Y(A)。

2014-08-22 16:14:31
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

.@tenapyon あ、裏も示せました。XがYの開集合でないときは、AとしてXを選べばいいですね。

2014-08-22 16:58:36
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

同値性を示すときに、短い方の証明が先に完成したためしがない

2014-08-22 17:32:14
ゼルプスト殿下 @tenapyon

@y_bonten 任意の E⊂Y について Int_Y(E)⊂E であることと(a)から, A=X とすればX=Int_X(X∩X)=X∩Int_Y(X)=Int_Y(X) なので, 一発ですね。

2014-08-22 20:15:05
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

@tenapyon 理解しました!ありがとうございます。同値ということでいいんですね。しかしそうなると「閉包が単純切り取りでOK」⇔「XはYの閉部分空間」なのかと思いきや違うんですよねぇ。

2014-08-22 20:42:18