扇状地・沖積錐・崖錐・・・土石流災害と関連して

ちょっとマニアックな地形区分のお話。 ですが、今年は南木曽や広島などで土石流災害が多発しました。 土石流堆積物がたまって出来た谷口の緩斜面(扇形をしている)地形を「沖積錘」と呼ぶのですが、扇状地とか崖錐と若干の混乱があり、私も整理仕切れずにいました。 今回、Twittarで諸先生方から詳しく解説頂き、スッキリする事が出来たのでまとめさせて頂きました。
自然
40
「沖積錘」土石流などの土砂災害をもたらす現象で出来た地形
こびわ⚒ @kobiwa_net
秋田県の「深層崩壊」、発電所があるので地形図で場所がすぐにわかった。等高線を見ると緩やかな南傾斜で沖積錐という地形だとわかる。沖積錐は土石流の堆積物がたまって出来た地形で、繰り返し土石流に襲われて来た事がわかる。(続く) pic.twitter.com/ycZuMRXOWc
拡大
こびわ⚒ @kobiwa_net
南木曽での土石流。被害を受けた集落は、山から木曽川に向かってなだらかに下る緩斜面に立地している。この緩斜面は過去の土石流が繰り返し土砂を堆積して形成された沖積錐と考えられます。 twitter.com/nied_inok/stat… pic.twitter.com/DdItRVEPQO
拡大
こびわ⚒ @kobiwa_net
マスコミではマサ土が大きく取り上げられているけど、この場所は山地斜面から続く緩やかな緩斜面で「沖積錐」という土石流の堆積物でできた地形。南木曽と似ている。 7/10のTweet↓ twitter.com/kobiwa_net/sta… pic.twitter.com/d3Hp7BzxLE
拡大
分野(?)によって呼び方が違う?ずっと昔からの謎でした
こびわ⚒ @kobiwa_net
(そーいえば,地質(堆積)の人が言う扇状地地理(地形)の人がいう扇状地って何となく違うような気がする.地理では網状流平原を扇状地と言い,地質では土石流扇状地(沖積錘)を扇状地というような.私の勘違いかなぁ.)
kuri-m @kuri_kitchen
それなら私は地質派か RT @kobiwa_net (そーいえば,地質(堆積)の人が言う扇状地と地理(地形)の人がいう扇状地って何となく違うような気がする.地理では網状流平原を扇状地と言い,地質では土石流扇状地(沖積錘)を扇状地というような.私の勘違いかなぁ.)
こびわ⚒ @kobiwa_net
扇状地性堆積物を作った扇状地(fan)と、○○川扇状地(例:黒部川扇状地・木曽川の犬山扇状地)と、ちょっと考えてみるとイメージが違いますよね。 RT @kuri_kitchen それなら私は地質派か
Takayuki Ogata @s15taka
@kobiwa_net そのイメージなら、地質・地形・地理に3分できそう。プロセス寄りの地形学の発想は「なぜその地形ができたか(なぜその形になったか)」という理由。なんとか川とかはほとんど考えてない。地理学で人間活動との関連を考えるとき初めて出てくる。@kuri_kitchen
こびわ⚒ @kobiwa_net
←扇状地について調べたアニヲタの一人 (扇状地は土石流:堆積物重力流よって作られてものと言う人がいたりして、黒部川扇状地や犬山扇状地etcは「網状流平原だ」と言われたりしたのを思い出して。)
そして懲りずにまた投げかけてみたところ・・・
こびわ⚒ @kobiwa_net
ところで、扇状地と沖積錐って明確な区分けってありましたっけ?
諸先生方から丁寧な解説を頂きました
Takayuki Ogata @s15taka
地形学ではプロセスが違うから明確に分けます。地形(傾斜)と堆積物をみればかなり明瞭にわかる。"@kobiwa_net: ところで、扇状地と沖積錐って明確な区分けってありましたっけ?"
こびわ⚒ @kobiwa_net
この辺りは一度勉強し直さないといけないと思っているところです。あと、分野によって定義が違うと感じたことがあるところです。(以前も似た話をしたかもしれません) RT @s15taka: 地形学ではプロセスが違うから明確に分けます。地形(傾斜)と堆積物をみればかなり明瞭
Takayuki Ogata @s15taka
沖積錐を崖錐としてるものをたまにみかけましたが、最近はあまりみないような。もし違うのがあるなら、地形については地形学に習ってほしい。落石によるもの、土石流によるもの、河川によるもので、地形も堆積物もまったく異なります。これを理解しなければ斜面災害は語れない。@kobiwa_net
Takayuki Ogata @s15taka
「地形については」というのは、ここでは主に「地形の名称については」という意味。地形の名称を、地形そのものを研究対象にする地形学を無視して他分野に勝手に名付けられると困るんですね。地形プロセス(地形の成因)を解明して、それをもとに名付けるのが地形学のスタンス。@kobiwa_net
Takayuki Ogata @s15taka
一方で、岩石や地層をわかってない地形学者が、岩石名や地層名を誤用するケースもみられる。あまり連携がとれてなくて、それはあまり改善されてこなかったのは間違いないと思う。専門家どうしで名称が食い違っては一般の人にわかりっこない。
こびわ⚒ @kobiwa_net
私自身は、掃流によって堆積物が運搬堆積した扇状の地形を扇状地、重力流(土石流)によるものを沖積錐、落石によるものを崖錐と整理しています。土石流扇状地、扇状地性堆積物(重力流によるもの?)など、私の整理と合わないものもあります。@disaster_i @s15taka

大ざっぱに
掃流:水が堆積物を運ぶ
重力流:堆積物が水を運ぶ(ちょっと言い過ぎか)。土砂で混濁した水に石が浮かんでくるような流れ。土石流etc

と思ったらちずらぼさんがTweetしてくださいました。

ちずらぼ @chizulabo
掃流→土砂礫が流水の力により河床を滑動・転動・跳躍しながら運ばれる現象。重力流→堆積物または堆積物と流体の混合物が重力によって流れること…となっている。
Takayuki Ogata @s15taka
その解釈は地形学の理解と一致しています。扇状地の語があれですが、広義には掃流によるものと土石流によるものを包含すると考えればいいでしょう(狭義の扇状地は掃流)。誤解を防ぐには、土石流扇状地より沖積錐を使用した方がいいかもしれませんね。@kobiwa_net @disaster_i
Oguchi T/小口 高 @ogugeo
@kobiwa_net 小型で勾配が急な扇状地を沖積錐と呼ぶこともあるという程度の違いです。境の数値は確立されていません。沖積錐は小扇状地と言い換えても問題なく、その方が一般人にはわかりやすい面も。なお崖錐は別物で、こちらは水流ではなく主に重力性のプロセスで形成されるものです。
こびわ⚒ @kobiwa_net
解説、ありがとうございます。@s15taka 先生の解説と合わせて、10年来のモヤモヤがスッキリしました。 @ogugeo
問題はスッキリしましたが教科書(テキスト・辞書)は・・・
残りを読む(23)

コメント

コメントがまだありません。感想を最初に伝えてみませんか?

ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする