富野アニメから、女が支配者・女が社会進出について

まとめました。
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ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

1)今朝、電波が降りてきて、「女が支配者になるべきなのだ」と言い放つZガンダムのシロッコが、監督の目から見た宮崎駿さんだと自分の中で答えが出た。そして監督の分身でもある(若者の代表とも言いますが)カミーユが、宮崎駿監督であるシロッコと相打ちになったのは意味深。

2013-02-10 08:00:00
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

2)「女が支配者」という価値観と、当時の「女性の社会進出」を重ね合わせると、ソ連が崩壊して抜け殻状態だった監督に、鈴木Pがケツを叩いて作らせた少女の社会進出ドラマの『魔女の宅急便』が出来上がるわけだが、当時の宮さんの「男がむちゃくちゃにした社会を女が再生する」と重ねると……

2013-02-10 08:01:42
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

3)問題は、女性をナウシカみたいに戦場に立たせて社会を再生しようとしたわけだけど、ところが原作やアニメの軽装のナウシカが、トルメキアの重装甲騎兵を打ち倒す場面を見ると、監督が言う女性とは男勝りでありながら、男のデッドコピーかつ、超人でないと女は戦場に立てないという理屈が成り立つ

2013-02-10 08:03:13
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

4)三巻の騎兵突撃の回では、そのナウシカの嘘臭い強さを拭い去ったように、土鬼兵に囲まれたナウシカは、アニメ版におけるトルメキア(アメリカ)兵の虐殺はできなかった(相手がソ連兵なのもあるんだが)。その代わり、チャルカが言うように、戦場をかき回す魔女の役割を果たした。

2013-02-10 08:05:13
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

5)そして私たちは、男性社会という戦場をかき回した魔女をひとり知っている。上野千鶴子さんです。彼女の言葉やフォロワーが作り出したムーブメントで、多くの女性が戦場に参加して、一部のトップエリートを除いて、死屍累々状態となっています。クロワッサン症候群、Hanako症候群。

2013-02-10 08:06:42
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

6)話を監督の持論に戻しますが、「女が再生を行う」自体は間違ってはいません。ただ、その役割は男のように男装して社会という戦場に挑むよりも、家庭のチカラで男性を戦場から引きずり戻す方がホームグラウンドの戦だったのではないかと思います。

2013-02-10 08:08:06
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7)臭い言い方ですが、「愛の力」というやつです。女子力という言葉がありますが、家庭を切り盛りする女性の力は、男を家庭に引き止める力でもあります。「あたしゃ国と寝るよか、あんたと寝たい」という映画の中の言葉がありますが、女の愛こそが社会を立て直す力なのではないかと。

2013-02-10 08:09:16
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8)というのの、軍隊的なやり方を社会に持ち帰ったことで、現在様々な弊害が出ています。軍隊的なやり方の場合、あれは下部の人間を支配しているようでいて、実のところ虐待を行う親が子供に依存する形になっています。彼らは奴隷としての一年が入学しないと自分たちが奴隷のままだからです

2013-02-10 08:10:36
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9)軍隊的なやり方の問題点は、「お前らはウジ虫だ、一銭五厘の赤紙一枚の価値もない」という価値観を叩きつけてはいますものの、ひとりの人間を作り出すための家庭や社会が払うコストを考えると、それは詭弁だと気づきます。ですがその価値観が軍隊から社会に持ち込まれると、社会がおかしくなります

2013-02-10 08:11:56
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10)その結果、社会が軍隊的なやり方を導入したことにより、社会を構成する最小単位である家庭さえもが崩壊をしているわけです。そのことに気づいた富野監督は、Vガンダム以後の欝の期間を乗り越えて、崩壊した家庭の醜さをこれでもかと描いたブレンパワードを世に送り出しました。

2013-02-10 08:13:11
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11)ブレンパワードを仔細に見ればわかりますが、女性が社会進出した代表格のアノーア艦長は、家庭を犠牲にしてリソースを船の維持に回した結果、自分の息子に裏切られた挙句、ノヴィスノア内部での立場を失います。家庭を放逐して働いた結果、家庭に誰もいなかった事で、ジョナサンが暴走したのです

2013-02-10 08:15:01
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12)家庭を放逐して、子供がグレて、親のやってきたことをグチャグチャにするという展開は、池波正太郎先生のドラマでは鉄板ものですが、それを社会進出した女性で行い、「女性が社会を再生する」という嘘を抉り出したのです。ポニョを見ると、まだ宮さんは夢から醒めてないようですが

2013-02-10 08:16:43
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13)余談ですが、辻真先先生がメインライターを務めた「デビルマン」では、ともにアモンがデーモン族の裏切り者として描かれていますが、その裏切りの背景は全く違います。原作だと不動明に乗っ取られたアモンが、デーモン族を裏切ってますが、アニメだと侵略の尖兵のアモンがデーモン族を裏切ります

2013-02-10 08:18:49
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14)その点について辻先生は「軍隊の「国や組織のために死ね」という大義に嫌気が差したから、愛する女のために組織や集団を裏切る主人公にしたかったんです」と語られました。実のところ、アニメ版の牧村美樹が、男を戦場から家庭に引きずり戻す女子力の持ち主だったのです。

2013-02-10 08:20:22
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15)もし、アモンが牧村美樹に出会わなければ、彼はデーモン族という軍隊の尖兵として戦い続け、いつかは倒れ伏したでしょう。そして情け容赦のないデーモン族という軍隊や日本企業は、冷たく彼を切り捨てたでしょう。しかし、デーモン族を裏切ったアモンは、美樹という幸せを手に入れました

2013-02-10 08:21:57
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16)その意味においては、愛する者を手に入れることなく、死ぬまで戦い続ける我々は、デーモン族に残ったアモンだと言えます。「人の世に愛がある、人の世に夢がある。この美しいものを守りたいだけ」「もうこれで帰れない、さすらいの旅路だけ、この安らぎの心、知った今では」

2013-02-10 08:23:15
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17)そうすると、家庭を放逐して働き続けた我々は、デーモン族という名の軍隊の呪いに取り憑かれた存在だといえるわけです。そして使えなくなった人間を容赦なく切り捨てる価値観が、年間自殺者三万人を生み出しているとも。こう言うと、臭いですが、「人が人を愛することこそが大事」だと思います

2013-02-10 08:25:14
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

18)なぜそこまで臭いことを言い切るかというと、「女が支配者になるべき(女が社会進出すべき)」と言っていたシロッコこと宮さんを、カミーユこと富野監督が倒したものの、相打ちになったテレビ版とは違う結末を、新訳Zで見せつけたからです。「ハハハ、ファは抱ける、抱きしめられる!」

2013-02-10 08:28:00
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

19)カミーユが取り込まれたシロッコや亡霊たちは、「思想」だと考えるといいでしょう。イデオロギーでもいいですし、「男は会社(軍隊)の為に死ぬべきだ」でも。しかしイデオロギーは、我々を抱きしめてくれません。だからカミーユは「ファは亡霊と違って抱きしめられる」と言ったのです。

2013-02-10 08:29:30
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

20)ファを抱きしめたカミーユの体勢は、ものすごく下品ですがセックスのそれでした。どのような理屈をこねようが、我々はセックスをして愛を感じながら、子供を産み育てていくしかないわけで、それを理念の亡霊にとりつかれて、家庭を破壊してしまえば、滅びしか待っていません。

2013-02-10 08:30:39
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

21)現在の社会でも高度経済成長期に生きた親の価値観や理念に縛られた我々は、結婚から遠ざかりっぱなしです。「愛する人がいたら、さっさと結婚すればいいだろう」という本能よりも「子育ての金が、生活が、そんな資格は」といった理念や理屈ばかりが先行しています。それは社会にかかった呪いです

2013-02-10 08:34:14
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

22)「女が社会を再生する」という理念のもと、生み出された作品には、退院を全員女性で固める建前上の「サイレントメビウス」や「働きマン」がありましたが、働きマンが「おもひでぽろぽろ」と同じように、結婚相手も失って、ボロボロになって、実家に帰り、父親の庇護を受けるというオチが精々です

2013-02-10 08:36:14
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

23)最終回で、患者の死に向き合うことになった「おたんこナース」でさえも、物語の途中で起きた見合い話を蹴るというオチでした。「男が無茶苦茶にした社会を女が再生する」という嘘で女性を労働市場に送り出しましたが、その結果は市場が女性を食い物にしただけでした。その代価は家庭が払いました

2013-02-10 08:38:37
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

24)女性が働くこと自体に問題はなく、ただ、家庭を放逐して働く男みたいになる必要はないと私は考えます。男性並みに働きながら、家庭との両立を図る、と言い出すと、ナウシカみたいなスーパーガールしか生き残れない結果になるだけに。ならば女性の戦場とは、家庭なのではないでしょうか

2013-02-10 08:40:21
ちょこらーたは誤チェスト @tyokorata

25)社会や会社の論理で飲み込まれようとする男を、女子(妻)力で戦場から愛の力で引きずり出す。それこそが真の再生ではないかと私は考えます。つまり、健全な家庭の構築ということです。それが行われない醜さを、富野監督はこれでもかと描いてくれました。

2013-02-10 08:41:46