秋山文野さんによる「はやぶさ2」機体公開補足
- SubaruTakeshima
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早ければ12月に宇宙へ!『はやぶさ2』フライトモデルの機体公開 - 週アスPLUS #jaxa #はやぶさ2 weekly.ascii.jp/elem/000/000/2… はい。掲載となりました。
2014-09-01 21:05:54週アス記事も掲載となりましたので。はやぶさ2 衝突装置(インパクター)で目指す成果について、取材でうかがったことを捕捉いたします。クレーターから採取した物質は、もしかしたらそれほど「フレッシュ」ではないかもしれないという。
2014-09-01 22:01:28昨日のはやぶさ2機体公開・ミッション説明会にて、プロジェクトマネージャの國中先生より「小惑星イトカワの表面には、太陽光に曝されて起きる宇宙風化と呼ばれる現象が見られ、年月を経て変質していることがはやぶさの成果からわかった」とのご説明がありました。
2014-09-01 22:06:30そこで、はやぶさ2では、2kgの銅板を2km/sで加速し、1999 JU3表面に衝突させ、人工クレーターを穿って飛び散った物質の辺りにピンポイント着陸、小惑星内部の宇宙風化が起きていない「フレッシュ」な物質を採取するというのがはや2のミッションの大きな目標のひとつですよね。
2014-09-01 22:10:13ちなみに、現在公開されているミッションのイメージ動画では、はや2は人工クレーターの中心に降りるように描かれているとのことですが、実際はその周辺、飛び散った物質の上に降りるとのことです。衝突の中心部分に降りるのはリスクが高く、また衝突体の銅を拾ってしまうかもしれませんし。
2014-09-01 22:12:27さて、私が取材で最も驚いたのは、「人工クレーターから採取した物質も(それほど)フレッシュではない可能性が」ということです。小惑星の表面とそのやや内側、長い年月の間に撹拌されて入れ替わっている可能性があるというのです。
2014-09-01 22:14:16しかも、それもはやぶさの成果からわかったことだそうです。宇宙風化により、表面の物質が変質していることはわかった。ですが、イトカワが経てきた年月を加味すると、変質の度合い、いうなれば「古さが中途半端」だというのです。
2014-09-01 22:16:43そこから考えられる可能性として、何らかの作用で、宇宙風化した小惑星表面とその内側が徐々に撹拌され、入れ替わっている可能性がある。はや2が表面とその内側、両方から物質を取ってきて比べてみれば、もう一つの小惑星でその検証が可能になります。
2014-09-01 22:18:49それはイトカワでも、1999 JU3でも起きていることなのかもしれない。イトカワに特有のことなのかもしれない。はや2は、それを確かめにいく役割も担っているというのです。
2014-09-01 22:20:19それがわかるのは、はやぶさ2が帰ってきて、数年後ですよね。私ゃもう今から楽しみでならん。小惑星ってどれだけ中に楽しさが詰まってるの....
2014-09-01 22:22:00ちなみに「小惑星に衝突装置をぶつけて穴を穿つ(環境を大きく変える)」ようなことは許されるのか、という疑問を先日お見かけしましたので、吉川真先生に確かめてまいりました。結論からいいますと「小惑星にはその妥当性を問う必要はない」です。
2014-09-01 22:24:00COSPARによる惑星検疫が必要なのは、「地球外の生物(がいた場合)を地球に持ち込んで汚染される可能性」「地球以外の生物が存在する可能性のある天体を、地球の物質で汚染しない」ということを確認するため。
2014-09-01 22:28:09火星のように生命が存在する可能性のある天体に地球の物質を持ちこむ場合、惑星権益が必要になるわけですが、1999 JU3のような小惑星に生命が存在する可能性は限りなく低いとCOSPARも確認済みなのだそうです。ゆえに、特別な措置は必要ない。安心して、衝突装置もぶつけられます。
2014-09-01 22:30:04以上です。私が取材でうかがったことを解釈、再構成したツイートですので、文責は私にあります。表現など問題がある場合はご指摘ください。
2014-09-01 22:33:05さっそくやってる...orz 惑星”検疫”と正しいツイートと、惑星”権益”としてしまった誤表記ツイートが混在しております。申し訳ありません。
2014-09-01 23:11:45そうそう! 吉川真先生に、「1999 JU3に着く段階で楽しみにされていることは?」とうかがったところ、「形がはっきりするのがたのしみですね」とのこと。イトカワの場合は、事前にレーダー観測が可能で、じゃがいも(メイクイーン)のような形という予測があり、
2014-09-01 23:49:45実際に着いてみたらそれほど大きくは違わなかった、という経緯がありました。今回はそうした事前に小惑星の形をしらべる観測の機会が少なかったため、1999 JU3が丸っこい形というのはまだ予測の部分が大きいのだそうです。
2014-09-01 23:51:38OSIRIS-REx目的地、小惑星ベヌーが同様に丸っこい形との予想もあり、形が判明するのが楽しみとのことでした。ちなみに、ライトカーブから判明している1999 JU3の自転周期は7時間ほどです。
2014-09-01 23:55:01