ベスビオ噴火 (79年)
西暦 79年、それまで ベスビオは 活動も なく、麓まで 5キロという 広大な 山肌は、溶岩と スコリアで 覆われ 植物が 茂っていた。(ベスビオ噴火)
2014-09-13 11:06:55野ブドウが 一面に 生い茂る 巨大な 火口には、かつて スパルタクスによって、反乱奴隷による 野営地が 設けられた。(ベスビオ噴火)
2014-09-13 11:10:40西暦 79年 8月 24日、ローマ時刻 第7時、現在の 午後 1時に、ベスビオは 突如 活動を 始め、大量の 火山ガスによって、旧火山丘の 南側山頂を 吹き飛ばした。(ベスビオ噴火)
2014-09-13 11:14:05ベスビオの 南西 10キロにある ポンペイは、卓越風が 運ぶ 多量の 火山灰と スコリアによって、一瞬にして 埋没する。(ベスビオ噴火)
2014-09-13 11:16:48ベスビオの 山麓、北西 9キロにある 小都市 ヘルクラヌム (ヘルクラネウム) も、厚さ 20メートルに 及ぶ 火砕流に 襲われ、埋没している。(ベスビオ噴火)
2014-09-13 22:32:27このとき 噴火により 吹き飛ばされた、旧山頂の 北端が 現在の モンテ・ソンマ (外輪山) で、その 差し渡しは 約 3キロメートルある。(ベスビオ噴火)
2014-09-13 11:22:34"Pompeii - The Last Day" (2003) 小山さんが 日本語版を 監修した BBC の 番組ですね。 youtube.com/watch?v=PlZ-SG…
2015-05-29 11:30:31それでは カルデラ噴火より ずっと 規模の 小さかった 西暦 79年の ベスビオ噴火を 小プリニウスの 手紙から 引用してみましょう。
2014-11-06 20:39:05(大プリニウスは) ミセネムで 艦隊の 指揮を とっていました。 9月朔日前9日の 第7時、私の 母が 彼のところに「とてつもなく 巨大で 異様な 格好をした 雲が 見える」と知らせに やってきました。 彼は 日光浴のあと、冷水に とび込み、昼食を すませてから、
2014-11-06 20:43:30書物を 開いて 仕事を していました。 そこで 彼は サンダルを 持ってくるように 命じ、この 注目すべき 現象が いちばん よく 眺められるように 高い所に のぼりました。(小プリニウス 第1書簡)
2014-11-06 20:46:45私たちのように 遠い 所から 眺めている 者には、それが どの山から 立ち昇っているのか わかりませんでしたが、あとで それは ベスビオ山の 煙と わかったのでした。 それは 外見といい 形といい 樹木に 似ていました。
2014-11-06 20:53:50ちょうど 傘松のようだったと いったなら よく おわかりになるでしょう。 それは 巨木の 幹のように 天に つき出し、枝のように 広がっているのです。 私は、煙が ものすごい 噴火によって 吹き上げられたので、その 噴火が 弱まって 宙に 残ったものと、
2014-11-06 20:58:01自重に 負けてしまって 広い 範囲に 散ったものだと 思います。 それは、火山灰を 含んでいるか 石片を 含んでいるかによって、あるときは 白く、また あるときは 黒い 斑が 入っていました。(小プリニウス 第1書簡)
2014-11-06 21:04:31そこに 火山灰が 降ってきましたが、初めのうちは まばらでした。 私は 周囲を 見渡しました。 後方には 不吉な 厚い 雲が 地表に 洪水のように 広がり、私たちに 迫ってきます。「野原に 出て、まだ 道の 見えるところに 行こう」と 私は 母に 申しました。
2014-11-06 21:09:03私たちが そうしようと 思ったとたん、私達は 暗闇のなかに 閉じこめられてしまいました。 それも、月のない 夜や 曇った 夜の 暗さなどと いうようなものでなく、燈火のない 密室のなかに 閉じこめられたような 漆黒の 闇だったのです。
2014-11-06 21:12:35聞こえるものは ただ、かん高い 女の 泣き声、子供の 泣き叫ぶ 声、男たちの どなり合う 声だけでした。(小プリニウス 第2書簡)
2014-11-06 21:14:22日の光ではなくて、迫りくる 火によって 奇妙に 明るくなりました。 しかし、火は われわれから いくらか 離れたところで 止まりました。 いま一度、あたりが 暗くなり、厚く、重々しい 灰が 降りました。
2014-11-06 21:17:14だが 闇は 晴れ、煙か 雲のように 消え失せました。 とうとう 本当に 日の光が 射し始め、太陽が 照りましたが、それは まるで 日食のときのように 青白かったのです。
2014-11-06 21:19:51それから、私たちの 恐怖に とりつかれた 眼には、まるで あらゆるものが 変わってしまったように 見えました。 大雪が 降ったように 厚い 火山灰を かぶっていたのです。(小プリニウス 第2書簡)
2014-11-06 21:23:34ミセヌムは それでも、大量の 火山灰と スコリアで 埋没した ポンペイや、火砕流に 襲われた ヘルクラヌムのような 惨禍には、幸いにも 遭うことは なかった。
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