美しい魂

1
al (⃔ *`꒳´ * )⃕↝ sinceK @alsinceke

ヘーゲルの解説にも、思わずほろりと感動できるところがあった。『精神現象学』に出てくる、「美しい魂」と「行動する意識」との対話。「美しい魂」は、「行動する意識」を批判する。「行動する意識」は、自分の信念にしたがって行動してるつもりが、その信念とは裏腹に「悪」を犯すことがある。

2014-09-23 21:06:24
al (⃔ *`꒳´ * )⃕↝ sinceK @alsinceke

というか、必ず犯す。言ってることと、やってることがちがうではないか、と「美しい魂」は良心のやましさを感じ、ひるがえっては「行動する意識」の偽善性を非難するのである。しかしヘーゲルによれば「美しい魂」はずるいところがある。「美しい魂」が純粋なのは、行動する必要がないからだ。

2014-09-23 21:08:09
al (⃔ *`꒳´ * )⃕↝ sinceK @alsinceke

行動しないという特性をもつ「美しい魂」は、悪を犯し、内心忸怩たる思いをかかえざるをえない「行動する意識」の偽善性を批判し、裁くことができる。「ことば」と「行動」が一致しない。しかし「美しい魂」が裁けるのは、行動する必要がないからでしかない。そこに「美しい魂」の偽善性がある。

2014-09-23 21:10:51
al (⃔ *`꒳´ * )⃕↝ sinceK @alsinceke

わたしは、青年時代に、ヘーゲルもこういう罪の意識や「美しい魂」のことで悩んだことがあるんだろうなー、と想像した。想像していると、ちょっと泣きそうになった。わたしの日常でもあるからだ。酸いも甘いもかみわけた「大人」のヘーゲルは、「美しい魂」の偽善性を指摘することができた。

2014-09-23 21:13:58
al (⃔ *`꒳´ * )⃕↝ sinceK @alsinceke

いつか「ゆるし」が必要になる、とヘーゲルはいう。「美しい魂」と「行動する意識」のあいだには葛藤がある。悪や罪について、その信念と行動の不一致について、つねに裁き、裁かれる関係にある。しかしどこかで罪の告白があり、罪のゆるしが必要になる。両者は、和解する必要がある。

2014-09-23 21:15:23