【詩のレシピ５】ツイッター連詩　#pwGT組　始まりました

川澄萌野 @acchonbrico

魚の黒ずんだハラワタを割り箸の先でほじくってチロチロ舐めては、安い酒を呷る夜だ。 あの女の汚らわしい内蔵をぼくは刻んで焼いて、醤油をかけて食べた。骨は森の中に棄ててきた。 さようなら、ぼくの過去。 さようなら、ぼくの肉体。 （詩のレシピ4）#pwGT組

宮尾節子＊新刊『明日戦争がはじまる 対話篇』好評発売中です。 @sechanco

☆「詩のレシピ４」から「つながれました」（佐藤選）は川澄萌野@acchonbrico さんです！ぱちぱち♪　#pwGT組

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☆５日目にはいりました。佐藤さん@a8ca　の詩につないでくださいませ。たくさんのご参加感謝です！本日もよろしくお願い致します♪→自由参加です！（詩のレシピ５）#pwGT組

SATO A @a8ca

手押し屋台のバッテリーが少なくなっています、のれんの臙脂が至極まっとうにひらめき、さきほど皆さんを遠まきに数えていたうちのひとりが大将と呼ばれる、どこまでを持ち場とするかは歯を磨きながら考えるとして、バッテリーの問題は目の離れた女に置き換えられない (詩のレシピ5) #pwGT組

花夜 @kayanokaya

夜冷めする橙が薄らいだ道端 疚しいこともないから 緩やかに雨が来るのを待っている 餌を撒くように沸騰させて コートも出さないうちから 肘を抱えてやってくる 赤い花を閉じたまま その灯りが消えるまで 賑わう箱の片隅で 誰とも知らぬきみに うたを、 (詩のレシピ5) #pwGT組

sample @kaibutsu_head

俺の女だから、お前の母親じゃない （お前の目元がそっくりだとしても） 俺の女だから、お前の娘じゃない （お前の口癖がそっくりだとしても） 俺の女だから、お前の愛人じゃない （お前が買ったマンション住まいでも） だから、俺の女はポエムになった (詩のレシピ5)#pwGT組

ハァモニィベル @ymnoch

ガラスのトンカチになれる女がきて襲いかかる。勝手に砕け散り、その細かな破片でつき刺さるのだ。だが、翌朝は何事も無ク修復され、美しく輝かる。 　 (詩のレシピ5) #pwGT組

十三 @_Xiii13

身をもがいて身をもがえて 振り返る 時の過去 身をもがいて身をもがいて 夢を見る 時の未来 身をもがいて身をもがいて 生きている 今この時  (詩のレシピ5) #pwGT組

藤 一紀 @mazurow

「毎月おなじ場所にいたらひと月の稼ぎに波はないものです」小太りの男がビールを注ぎ、端っこのおばさんが赤ら顔で「若いね」、初めての顔がなじみ、左はロンドン、右はパリ。齷齪しないが怠けない。「いざとなれば地べたにすわります」と、つかのまの座ができる（ 詩のレシピ5） #pwGT組

sample @kaibutsu_head

小さな離島で営まれる屋台には旅行者や海賊たちが集います。旅行者は酒に酔い家族写真を自慢気に見せたり海賊は人々を襲うための刃物をお箸に変えて皿をつつきます。喧嘩も起こりますが口角泡を飛ばすだけのちっぽけな痴話喧嘩。ほんとうのたたかいは海の上にあるのです。（詩のレシピ５）#pwGT組

ましん @tubewayarmy00

2038年に発表されるiPhone18は眉間に埋め込むタイプ。第六のチャクラと呼ばれ、以後人類の肉体から切り離せない電子デバイスとなった。初期型バッテリーの駆動は約12時間。 （ 詩のレシピ5） #pwGT組

西原真奈美／来春詩集を上梓します @m_a31354363

猫の乗った樽のワインはおいしくて それは特別のワインになる 船乗りは猫をお守りにするけど 猫はワインも大将も船長も好きじゃない 魚の脂で滑るデッキで その切っ先で見ているのは 風が運ぶ魚の匂い 低空飛行の鳥を動かしているのは 一匹の猫だ （詩のレシピ５）#pwGT組

なぎさひふみ @hifumi_nagisa

手押し屋台のバッテリーはまだまだ丈夫です。のれんの臙脂が普通に夜をさざめき、丁度皆さんを等倍の夢に数えていたうちのひとりが不肖と名付けた、いつ迄を持ち分とするかは夢を見ながら祈るとして、バッテリーの元気は目を伏した男に置き換えられない (詩のレシピ5) #pwGT組

タムラアスカ @asuka_tamura

ひぃふぅみぃよ、数えうたの合間にリーダーが爪を研いで待機しているよ、横の世界をたくさん見られる女に価値を見出すには、あれこれ策を講じて常に7割は蓄えていたいものよ、ふとした荷車、リラクゼーション、息を飲むほど綺麗な手指、彼女 （詩のレシピ５）#pwGT組

藤 一紀 @mazurow

些細なことのひとつふたつが、ようやくすすむための支えになるから、秘密にして、鍵をかける。難解なパスワードをつけて。迷路をつくり、トラップも仕掛ける。たやすくは渡したりしない。たどりつこうとする誰かにだけ贈り物として、まぶしく光る。そこに矛盾はない（詩のレシピ5） #pwGT組

末松 努 @dejodajo

人の集いが電気を放ち、中洲の灯はいつまでも輝度を保つ。 ー 男の料理にレシピとかないったい。 ー レシピ通りに作る女はおらん。 歩道のご馳走に、舌鼓と言葉が乱舞する。女将が吐く。 ー よかよか、なんもかんも、交わるようにできとうと。 (詩のレシピ5) #pwGT組

akutsu ayumu ꪔ̤̮" @ayusuke_

光源がない。息子の臍がぼんやりしらみ、誤飲の可能性が音もなく灯った。眉の上でお行儀よく切り揃えられたのれんを6：4で割っても誰もいない。抜けたままのコンセントのような夜、この闇に慣れていこうと決意する。 （詩のレシピ５） #pwGT組

akutsu ayumu ꪔ̤̮" @ayusuke_

否定形を敷き詰めたくて書くのかもしれない。徐々に間延びしてゆく点滅はさながら父の脈動のようであった。父などいない。開き切った刷子の上に一摘みのみ積もる初雪は、陳列された顔面どもを拭うだろうか。真珠の乳歯よ、願わくばおまえの庭が永遠の菊であるように （詩のレシピ５） #pwGT組

べつのしかたで【民主主義は終わらない】 @be2no4katade

天つゆか数式か 悩んでいるうちに 流星も葬列も物干し竿 それと水蜜桃も 僕らを残して 去ってった 置いてけぼりのワルツ 分電盤のスキマから しろい蜻蛉が みているよ （詩のレシピ５） #pwGT組

happiness @favorite__h

音を立てて過ぎていくそれを追い掛けて辿り着くのはいつも行き止まりもがき続けて差し伸べる手を探してもそこに待ち受けるのは新たな扉繰り返しているうちそれは自らの内なる迷宮 （詩のレシピ５）#pwGT組

加藤生物 加藤明日花 @katouseibu

更新の帰る場所へ移動してくださいねとののしるの文字がの。 私のキスが移動する。 ぱふぅぱふぅと呼び鳴らし ピンポンダッシュの宗教家を 私の家に招いたら 暗黙乗車 ののじるしがののしるの。 私の信条が移動する。 (詩のレシピ5)#pwGT組

加藤生物 加藤明日花 @katouseibu

ののじるしが壊れるまで 私はあなたのお店に行きます のじるしがののしるまで 私はあなたと飲み明かす のを知るあなたのしるしの 中で 一番のあなたを知っているから (詩のレシピ5)#pwGT組

加藤生物 加藤明日花 @katouseibu

かたかたくなにかたをください あげますみみを みみじゃねぇ その鍋に漬かっている 小指をくれ 70ぼっちか。 アンタいい仕事するねぇ。 (詩のレシピ5)#pwGT組

春森しゆう @junju_usako

屋台に並ぶ真っ赤なりんご飴。 舌まで赤くしていた妹。 ブルーハワイで青くなった姉。 中まで洗われていないキャベツの入ったお好み焼き。 身体にはちょっと悪かったかもしれないものも 連れていってくれたから憶えている光景。 甘いだけの綿菓子が食べたい、よ。 （詩のレシピ５）#pwGT組