高校生向けに差別・偏見セミナーをやってほしいと頼まれたら前日に…

キャシー @torontogay69

先日、高校生向けに差別・偏見セミナーをやってほしいと頼まれたのね。そしたらセミナーの前の日になって、担当者の方から「ゲイやホモフォビアの話と、人種差別の話はしないでください」と電話があって口ポカーン。理由は彼らの伝統文化と衝突するからとか。しかも、セミナーの時間まで半分にカット。

キャシー @torontogay69

せっかくの差別・偏見セミナーをキャンセルされるのも嫌なので、しかたなく「ゲイ、ホモフォビア、人種差別の話はなし」というリクエストを承諾したわ。当日、高校生たちの前に立ってセミナーの内容は何も説明せずに、１人ずつにコインを１枚から３枚ランダムにあげることにした。予想通りみんな混乱。

キャシー @torontogay69

「コイン２枚でチョコレートと交換」というルールを提示すると、もちろんチョコレートがもらえる人ともらえない人が出て来る。もらえない人たちは「かっもーん！」と騒いで、もらった人は他の人に半分あげたり、自分だけで食べたりしていた。そこでやっと説明。「私たちの社会の仕組みと似てるでしょ」

キャシー @torontogay69

高校生たちに「どうして社会にはこんな不平等があるの？」と聞いたところ、チョコレートの恨みが効いたのか、性差別、人種差別、障がい者差別、ホモフォビア、トランスフォビア、エイズに対する偏見など、みんな元気に様々な差別や偏見を提示してくれた。あたしは補足やフォローしかしなかったわ。

キャシー @torontogay69

「ゲイ、ホモフォビア、人種差別の話はなし」とリクエストした担当者もセミナーにいて、終始微妙な顔して座ってたわ。セミナーが終わった後、「高校生たちの方から言い出したんだからしょうがないですね」と何も知らなかったフリして謝っておいたわ。またセミナーに招待してくれるかしら。

キャシー @torontogay69

青少年に差別や偏見の話をすると、過保護すぎるオトナが様々な理由を持ち出して来る。過激なので彼らには早いとか。悪影響になるとか。知らない方がいいとか。自分の経験上、中学生や高校生はもう十分身に染みるほど差別や偏見を体験している。説明をするのは知識を与えるということ。知識は人を守る。

キャシー @torontogay69

コインとチョコのゲームは、この実験を見て思いついたわ。同じ境遇にいる猿ふたりは、石を渡すとキュウリをもらえる。しかし、片方の猿にキュウリの代わりにブドウを渡し始めると、とたんにキュウリをもらった猿は激怒。差別は猿も感じるのね。#英語よ youtu.be/meiU6TxysCg

拡大