命を賭すべき『国家』と『テロ組織』の境界

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ネガティブ思考の名言集 @n_siko

「少年よ大志を抱け」と言ったクラーク博士は、その後破産している。高望みはしないことだな。

2014-10-02 18:31:25
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

クラークの「大志を抱け」の言には後段がある。「それは金や栄達、また名誉といった虚しいもののためではなく。知識、正義、また国民の向上といった、人としてなさねばならぬことのために大志を抱け」と。そして彼は貧しい人々への教育事業に大金をつぎ込み破産した。名言通りの気高い生だったと思う。

2014-10-06 13:48:19
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

北海道大学の学生がイスラム国に参加しようとして警察に事情聴取というニュースにつき「クラーク博士が泣いている」みたいな批判を見たが、クラークという人は母国アメリカで南北戦争が起こるや、何の軍隊経験もないのに大学教員の職をなげうって北軍に志願し、最前線で激闘したような人だったんだが。

2014-10-06 21:48:26
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

ああ、ちなみにクラーク博士の「Boys, be ambitious」の「boys」は「少年、青年」という意味ではなくて、南北戦争時代の将校が兵士に語りかける言葉として使われてたものとしての「boys」なので、まさに「兵士たちよ、大志を抱け!」が正しい訳なのである。

2014-10-06 22:11:03
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

「北大生がイスラム国に参加しようとしたそうだが、思えばクラーク博士も南北戦争の義勇兵だった」と書いたら、「国家のため戦うのとテロ組織のために戦うのは違う」という反応をいくつかいただいた。これに反論するということではなくて、非常に面白い示唆を与えてくれるお言葉だなあと思った。

2014-10-07 11:09:27
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

そもアメリカはどのようにできたのかというと、イギリス植民地から独立するんだということでジョージ・ワシントン以下が起した独立戦争の結果できたわけである。18世紀当時の時代に、王制に反旗を翻して民主共和制の国家をつくろうなんて、これは確実に一種の「テロ組織の主張」みたいなものだった。

2014-10-07 11:11:37
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

当時のアメリカにまともな軍隊は存在せず、「民兵」という名の、何の訓練も受けたことがない、制服も着ない農夫たちが、狩猟用の火縄銃まで持ち出して、ぞろぞろと「大陸軍」と呼ばれる軍隊に参集し、そして大変な苦戦の末に、イギリスから独立を勝ち取った。これがアメリカという国家の建国史である。

2014-10-07 11:13:38
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

クラークとイスラム国に行こうとした北大生の差異を「母国のための戦に行くのか否か」で判断する声もあったが、これもアメリカ独立戦争において、2大陸の英雄ラファイエット、若き日のサン=シモン、ポーランドの軍人コシューシコなど、多彩な義勇兵が海外からやってきて、ワシントンを支えたわけだ。

2014-10-07 11:18:14
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

「クラークは奴隷解放の大義のために戦争に行ったがテロ組織に大義はない」という意見もあったが、それはイスラム国にも彼らなりの考えはあろうし、また南北戦争中、奴隷解放論は北部の一部市民からさえ社会を破壊する危険思想とされ、またジョン・ブラウンなる「奴隷解放テロリスト」の存在もあった。

2014-10-07 11:27:37
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

ただこうしたことも、当方が南北野郎として少々米国の歴史なんかにオタク的関心があるから出てくるコジツケ的なゴネであり、「母国の大義のため戦争に行くのと、海外のテロ組織に行くのとは違うだろ」という意見に一定の説得力があるのは事実だと思う。ここが本当に面白いなと思うんですよ。

2014-10-07 11:32:27
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

アイルランドなんかに目を向けると、ここは本当にアメリカ以上で、ウソ掛け値なく、後のIRAにつながる正真正銘の「テロ組織」が、イギリスの要人を暗殺テロの標的にしながらイギリス政府を脅し上げ、独立を承認させた末にできた「大義の国家」ですからね。

2014-10-07 11:36:41
OGAWA Kandai @grossherzigkeit

これは揶揄してるのでも何でもなく、「国家のため戦うのとテロ組織のために戦うのは違う」という論者は、その「テロ組織」がどこまでの勝利と承認を得れば、手のひらを返し「国家の大義万歳!」と叫ぶようになるのか。この「境界」がどこにあるのかということについて、当方などは非常に関心がある。

2014-10-07 11:40:22