- shingo0627
- 13463
- 5
- 1
- 73
宮崎駿はもっと評価されるべき!
誰が言ったか、誰が書いたか、そんなことはどうでもよくて、良い映画が、ちゃんと良い映画として、観られることになればそれ以上の喜びはないんです。マジで。
2014-08-21 01:57:17先日、ジブリを追ったドキュメンタリーを見たんですが、「もう映画は撮れない」っていう宮崎駿の発言は、そんなふうに聞こえましたよ。僕らのせいじゃないんですかねぇ…ちゃんと、映画観れてますか?そんなふうに自問しちゃいますねぇ。。
2014-08-21 02:01:28批評的にもっと言及すべき描写があるのでは?例えば…
『風立ちぬ』例えば、軽井沢で食堂が初めて出てきたシーンで二郎が菜穂子に気付くとこ…このショット、めっちゃ変じゃないですか?クレソン食べてるドイツ人がでーんと映ってて、その背中越しの菜穂子に気付くショット。このショットについてちゃんと言及できてる批評って僕が読んだ限り、無いです。
2014-09-30 23:51:35宮崎駿は、わりとオーソドックスな構図でショットを構成しますよね。なのに、ここって変だと思いませんか?好き合ってる男女が見つめ合うシーンなのに。 アニメーションはわざわざ手で描かないといけないので、どう考えても意図的にそう演出してるとしか思えないんですが…
2014-10-01 00:00:42さらにもう一つ…
『風立ちぬ』例えば、二人が恋に落ちる瞬間っていうのが確実に演出されているんです。。まぁ、映画の物語上は「会った時から」となってますが、もちろん違いますよね。宮崎駿も意図的にやってると思います。というかそうとしか考えられないのですが…その箇所も全く言及されてないですよね。。
2014-10-01 00:23:26「じゃあ、恋に落ちた瞬間とは何処なのか?」という返信を幾つかいただいたので、ちゃんと論じてみることに…。
まず本当は『風立ちぬ』論としてちゃんと書かなくてはいけない所をいろいろ端折ってしまうことをお詫びしておきます…いつか何処かで纏めたいとはおもってますが。。その上で二郎と菜穂子が恋に落ちた瞬間を出来る限り説明したいと思います。
2014-10-01 02:11:38まず、二郎が菜穂子に結婚の告白をする場面見ると二郎は「僕はあなたを愛しています。帽子を受け止めてくれた時から」と言い、菜穂子は「私も。風があなたを運んできてくれた時から」となります。それで該当するシーンを見ると、確かに菜穂子はこの瞬間に二郎に恋に落ちていますが、二郎は違います。
2014-10-01 02:12:00その理由を述べ始めますが…以下は、まとめる気も無かったので少々分かりづらい話になってしまっています。。後述している
二郎は「最初から菜穂子のことが好き」というわけでは無かった?
の部分を先に読んでもらった方が分かり易いかもしれません。特に岡田さんの動画を先に見てもらった方が話は早いです。
理由はと言うと…これは映画全体の話になってしまうので詳しくはここで述べませんが、とにかくこの映画は「見ること」が主題の映画で、目が悪くて「見ること」が出来ない二郎が文字通り「見る」ようになるまでを描く作品です。 幾つかの演出によってそれは示されますが、決定的なのは瞳の描き方です。
2014-10-01 02:12:18この映画には瞳の描き方が二通りあります。人が何かを好きになったり、心酔したり、感動したり…とにかく心が動いている瞬間は瞳の光が二つになります。それ以外は一つです。これは宮崎駿のしつこいくらいの演出が施されていますが、ここでは詳しくは語りません。 冒頭のシーンを見ます。
2014-10-01 02:13:09菜穂子は二郎を見た瞬間から瞳の光が二つです。しかし、二郎はどうでしょうか。恐ろしいことに一つです。 この演出の理由もいつか語ります。 お察しのように、この後二郎が菜穂子のことを、この二つの光の瞳で見つめるのはたったの一回です。ちなみに戦闘機とかは二つの光の瞳で見ますよ。
2014-10-01 02:13:43余談ですが…例の変な構図(クレソンを食べてるドイツ人を挟んだ画)の話もこの菜穂子と二郎の恋愛を軸に考えるととてもよく分かります。宮崎駿って凄い…としか思えませんけども。。それもつまり、二郎は菜穂子のことを愛していないという演出ゆえにそうなっているんです。。またこれも機会があれば。
2014-10-01 02:18:04ここで端折ったところは後で詳しく述べております…とりあえず話を進めます。
とにかく二郎は菜穂子のことが好きじゃないまま話は進み、井戸で出会い直します。菜穂子は自己紹介をしても、あぁ、あの時の!みたいな感じで二郎は名前さえ覚えていません(お絹の名前は覚えているのに)。それで、雨が降ってきます。。
2014-10-01 02:22:43それで、そろそろ答えなんですけど…菜穂子が恋に落ちた瞬間は二人が出会った時でした。 二郎は…ふたりで虹を見た時です。 と僕は確信しているのですが、どうでしょうか。説明します。
2014-10-01 02:28:52結論から言うと…
・菜穂子が恋に落ちた瞬間は初めて会った時から
・二郎が恋に落ちた瞬間は二人で虹を見た時から
…なんです!
…何故?
虹とは何でしょうか…? それは「美しいもの」です。だからこそ、飛行の失敗に疲れていた二郎は「虹なんかすっかり忘れていました」と呟きます。二郎は「美しいもの」をそこに見たんですね。 (この「美しいもの」という描写もこの映画を語る上ではとても大事です。これもいつか!)
2014-10-01 02:47:39余談ですが、この虹を出すために宮崎駿がしたこと…それがマクガフィンとして配置した唐突に降る雨です。これがふたりの距離を縮めたりもしますね。 ちょっと唐突で変だなぁというのはその後の虹が出したかったからというわけなんです。 続けます。
2014-10-01 02:48:10