アニメーターはなぜ消費税の話題を四半世紀嫌がってきたか

It happens sometimes @ElementaryGard

ある中堅（年齢的にはもうベテランかな）アニメーター（♂）の方がツイッターで先日嘆いてらした。消費税の内税、外税の問題は今に始まったことではないのに、今まで同僚に話しても嫌がられてきた、と。

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なぜ嫌がるのかというと、想像ですがアニメのひとたちはクリエイターとか職人とか表現者とか素晴らしい作品とか、そういう華麗なイメージで自分を支えているところに、税金という、生きていくうえで一番身もふたもない話題を振られると、貧弱な自分の体を鏡で直視させられるみたいで耐えられないから。

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映画『ラストエンペラー』で、日本の敗戦後、ソ連から中国共産党に引き渡された元皇帝が、監獄で次第に嫌われていく過程を思い出す。

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撫順の監獄。ラストエンペラー溥儀も他の者たちと同じ服を着させられます。 pic.twitter.com/pW2iJzXDYv

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歯ブラシに歯磨き粉をのせることも自分でできず、召使にやらせる。もと召使ですが。 pic.twitter.com/iKo9EvIxcM

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これ、のぞき穴から監獄の所長がのぞいてるんですよ。溥儀が房内でずっと皇帝様であることにようやく気がついた所長、彼を召使それに実弟といっしょの部屋から、よその大部屋に移すことにします。 pic.twitter.com/i3bNdDXJjn

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階段をあがる溥儀。所長が「止まれ」と命ずる。 pic.twitter.com/74NDv04nqJ

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腕を伸ばし、溥儀の靴紐をほどいてしまう。 pic.twitter.com/RtFNyErRYv

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「靴紐がほどけている。結べ」 pic.twitter.com/QhZYBe4IvO

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なぜこんな意地悪をするかわかるでしょうか。所長は気が付いたのです。溥儀が自分で身の回りのことができないことに。歯ブラシに歯磨き粉をのせることも、靴紐を自分で結ぶこともできないと。

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それで性根を叩き直すために、弟と元召使のもとから引き離し、大部屋暮らしに切り替える決断をした。

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所長の懸念は大当たり。大部屋暮らしになってからの溥儀は、自分で服もきちんと着れない。ボタンすら掛け違える。 pic.twitter.com/tQ3TN6UBgd

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「夜中に小便の音で部屋の者たちを起こしてはいかん。するならバケツの側面にしろ。真ん中にはするな！」

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あはは、小公女セーラみたいにはいかない。そういうものです。

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思うに消費税の話題をここ四半世紀嫌がってきたアニメーターさんの心理って、この映画の溥儀と重なる。「何が一万年王朝の天子様だ。小便ひとつまともにできないうすのろ野郎じゃないか！」と心の中で監獄の所長が鋭いツッコミをしてくるのに耐えられない。

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eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/p…　『ミッキーマウスの～』の邦訳作業中、一番繰り返し聴いていたのが映画『ラストエンペラー』のテーマ曲でした。坂本龍一の名曲。大好きです。youtu.be/6N6nvUZO42o

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