フォロワーさんの好きな要素を可能な限り詰め込んだショートストーリーを書いた結果2

碌星らせん（ろくせい・らせん） @dddrill

リハビリは……継続してやるから意味がある！ というわけで第二弾でございます。 #フォロワーさんの好きな要素を可能な限り詰め込んだショートストーリーを書く

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・キーワード一覧 ボンバーヘッド 暗殺者少女 剣闘士 魔法が日常の世界観 人外とのキメラ 丸鋸付ツインテールで戦う百合少女 回想シーンが終わってパワーアップ ハードボイルド 蘊蓄系 ヒロイン石化 ＨＰが下がるほど攻撃力がＵＰ 六神合体 不死者 #タグのやつ

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ブリテンという名の島がある。 ヨーロッパ大陸の北に浮かぶ辺境の島だ。大陸の住人の中には「呪われた島」と呼ぶ者もいる。混沌の領域が数多くあるが故に。フェアリーやエルフなどの、忌まわしい生き物が数多く住むがゆえに。 1

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……そして、百万人のアーサー達が、王のUTSUWAを賭け争ってきたが故に。 2

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--20世紀半ば。西側世界が共産主義との戦いに明け暮れていた頃。大英帝国には「聖剣狩り」の嵐が吹き荒れていた。 赤き旗を掲げる主義者ではなく。赤き龍の落とし子たるアーサー達を、カムランの丘めいた迫害が襲っていたのだ。 3

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これが俗に「英国病」と呼ばれるイギリス経済の停滞を招くのだが、それは今は置こう。 兎に角。英国政府は、アーサー達を恐れていたのだ。それは、嘗て剣闘士達の反乱を恐れた元老院めいて。否、ブリテン人の遺伝子に刻まれたアーサーへの畏怖が、彼等を駆り立てたのかもしれない。 4

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今は結末だけを述べよう。80年代。英国軍は総力を挙げ、魔術師マーリンの工房を襲撃。多大な犠牲を払いながらもエクスカリバー製造工場(プラント)を破壊した。 だがそれでも尚、新たなアーサーの出現を食い止めることはできなかった。彼等は間違っていたのだ。 5

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そもそも、エクスカリバーは王の本質ではない。王のUTSUWAを持つ者と対で存在する事象が、エクスカリバーなのである。 ゆえにその形状は必ずしも剣ではなく、王ある所にエクスカリバーはある。初めから、完全な回収は不可能であったのだ。 6

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アーサーは生まれ続け、聖剣は増え続ける。だが、王の器を持つ者の多くは善良な市民であり、祖国を愛していた。 英国政府は、聖剣の回収を断念した。世界に冠たる大英帝国は、正しきブリテンの王達の前に屈したのである。……だが、彼等にも得たものはあった。 7

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それは「騎士」と呼ばれる者達。マーリンの工房で生まれた、禁断の技術。人と人、或いは人外の因子すら掛け合わせ、忠実なキメラを作り出す悍ましき古の魔法。 ……だが、彼等は躊躇わなかった。王は、女王陛下一人が在ればよい。必要なのはただ、有能な手足なのだから。 8

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マーリンの遺産を活用し、数多の因子を掛け合わせた円卓の模造品達は既に国家の裏側で蠢いている。軍の特殊部隊。MI5やMI6、SISといった諜報機関。アーサーとエクスカリバーが光ならば、彼等は影。……これは、その影達の物語である。 9

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------ ロンドン。ミルバンク11番、テムズハウス。 「ブンズーブンズー」 オフィス机の前でビートを刻む、ボンバーヘッドの男。彼のアーサーネーム(アーサーを区別するための便宜上の呼び名)はボンバーヘッド。ラジカセ型エクスカリバー有するアーサーの一人である。 10

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「またサボりですか」 そんな彼の前に立つのは、まだ年端も行かぬツインテールの少女。彼女はアーサーではない。それに従う「騎士」だ。 王たるアーサーに及ばずとも、超人的な能力を持つ彼女たち円卓の騎士の模造品は、アーサーたる上官……即ちボンバーヘッドを通じて女王陛下に忠誠を誓う。 11

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「俺たちが暇なのは良いことじゃん？」 ここは、軍情報部第5課。MI5と呼ばれる情報組織のオフィスの一角である。 「でも仕事をしないと、首を切られますよ」 かの戦争以来、伝統ある保安局も常に経費削減を迫られている。余分な人間を置くスペースは無い。アーサーの代わりは幾らでもいる。12

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「そんなこと言って……YOU俺っちに惚れてんじゃん？」ボンバーヘッドは軽口を叩く。これでもエリートの筈なのだが。「セクハラですよ」人工の存在である騎士は、大本の開発者であるマーリンによって様々な『調整』が施されている。彼女の場合、 13

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「それに私、女の子にしか興味が無いので」 ……同性にしか興味が無い、というのがその内容である。古の大魔法使いの考えることは、分からない。というのが科学者達の一致した見解だ。 工房からは、他にも碌でもない騎士の因子が山ほど見つかったそうだが、彼女は「比較的マシ」な部類らしい。14

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「そんなことより、今度こそ仕事です。A案件が発生しました」 少女は書類をボンバーヘッドに渡す。アルファベットのA。それは優先度を表すと同時に、ある人物の頭文字でもある。 「……また、聖剣に選ばれた奴が出ちまったのか」 Arthur。それは、ブリタニアの王候補を示す名前だ。 15

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◆一時休止◆

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◆これより、 #フォロワーさんの好きな要素を可能な限り詰め込んだショートストーリーを書く の続きをやります。◆

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