古代ファンタジーパロ兎赤

読めば何に影響をうけているかすぐわかる程度の代物です。矛盾したり、はなしが前後したりする
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古都 @KTkarainoSuki

木兎さんを首長の長子にするとさ、血を残さなければいけないという使命がのっかるとおもうのでハッピー兎赤のためにまずそこをぶっ壊すところからはじめます。木兎さんは首長の子だけど、末っ子に決定。わりと自由に甘やかされて育つ。

2014-09-13 17:24:34
古都 @KTkarainoSuki

首長の家には代々 あかのまがたま が伝わっており、それを護らなければ災いがおこり、村がほろぶとされている。護り手が亡くなると、あたらしい護り手がうまれる。そのてのひらだけで光ることにする。

2014-09-13 17:24:52
古都 @KTkarainoSuki

兄たちとはすこし年が離れて木兎光太郎誕生。同年、まがたまの護り手が亡くなり、翌年赤葦京治誕生。護り手は代々女児なので、仙台が亡くなってから村で生まれた赤子(女児)にはかならずまがたまを握らせることになっている。それをひからせることができるあたらしい護り手が誕生しないまま5年経過。

2014-09-13 17:25:02
古都 @KTkarainoSuki

赤葦家はもともと木兎に使える家系で、けれど友人のような気の置けない間柄である。武芸に学問に占、までなんでもこなす家系で育てられるあか~し。年の近い木兎とは兄弟のようにすごす。「へいへい!け~じあそびにいこうぜ」お勉強ぎらいの木兎に手を引かれて、お勉強おさぼり逃げ出すこともある。

2014-09-13 17:25:18
古都 @KTkarainoSuki

「こうたろうさん、また おやじさまにおこられますよ。おれも とばっちりです」 「およぎにいかね~の」 「いく」 おちび兎赤がたのしく過ごしている間、あたまを悩ませる首長。いつになったらまがたまの護り手があらわれるのか。赤葦父と「京治が女児であればあるいは」なんて冗談をいったりする

2014-09-13 17:25:25
古都 @KTkarainoSuki

赤葦はこどもながらにあたまの回転がはやく、物心つくころにはいずれ木兎の付き人になるよう育てられていたし、自分でもそうなるだろうとおもっていた。四六時中一緒にいても、正式な儀式のときにはきちんと「こうたろうさま」って呼ぶし後ろに控えているので、それがとってもいやな木兎さん…

2014-09-13 17:25:34
古都 @KTkarainoSuki

「こっちこいよ」 「ごじぶんの みぶんわかっていませんね」 「みぶんってなに」 「あなたは このむらのおさの こどもなんですよ」 「けいじは?」 「おれは あなたのいえに おつかえするいえの こです」 「よくわかんねえ。おわったら かわにいこーぜ」 「はい」

2014-09-13 17:25:42
古都 @KTkarainoSuki

首長はそろそろほんとうに思いつめている。千代の護り手が亡くなり6年が経つ。このようなことはかつてない。気づいていないだけで、もう生まれているのだろうか。 「おやじさま これがほんとうに ひかるのですか」と首長のお膝にだかれてその手のなかのまがたまを覗き込む赤葦。木兎さんは興味薄。

2014-09-13 17:25:51
古都 @KTkarainoSuki

「そうだ。お前がこれを光らせてくれればどんなによいか。京治よ、お前なぜ男児でうまれてきた」 って苦笑しながら赤葦の髪をぐしゃぐしゃにまぜる木兎父。おやじさま いたいですってわらう赤葦。おれもしてくれーって飛びついてくる木兎。それをやっぱり苦笑しながら傍らで書物に目を通す赤葦父。

2014-09-13 17:26:00
古都 @KTkarainoSuki

同じ敷地に赤葦家の館もあり、食事は一緒にとるから本当の兄弟のように育ったせいで、木兎父のことは「おやじさま」、自分の父のことは「とおさま」って呼ぶあか~し激萌え。寝るときは別々だけど、しょっちゅう木兎がもぐりこんでくる。

2014-09-13 17:26:08
古都 @KTkarainoSuki

ふと思いついたように「どうだ京治。さわってみるか」とまがたまを差し出す木兎父。よいのですか、と目を輝かせる赤葦。もともと、石ころのようなものがすきで、河原でよくひろってくるのも知っている。「そら」って赤葦の両のちっさなてのひろに勾玉を乗せると、中心からひかりがもれだしてきて

2014-09-13 17:26:16
古都 @KTkarainoSuki

ぶわっとあふれる。 護り手は首長の血に嫁がなければいけない。しきたりだ。現在、首長の家に未婚の子は光太郎しかいない。京治は男児である。

2014-09-13 17:26:23
古都 @KTkarainoSuki

おとなたちは何度も話し合ったが背に腹は代えられず、幼い赤葦のくびにまがたまをかけると「光太郎の妻にならねばならぬ」とはなす。「おれは おとこです」「…だがしきたりなのだ。村のためと思ってくれないか」赤葦は考えたあと「そうするのが いちばんよいのなら」って子供らしくない返答をする。

2014-09-13 17:26:32
古都 @KTkarainoSuki

護り巫女は梟谷のお社で10年お務めをしなければならない。その後、祝言をあげることになっている。本来ならば盛大な送り出しをするのだが、いらないからと拒否をして、ふたりの父母、兄同然のひとたちにあいさつをして、木兎が寝ているうちに行ってしまう。赤葦5歳。翌朝、木兎は大暴れする

2014-09-13 17:26:40
古都 @KTkarainoSuki

努めのあいだは、手紙や贈り物のやりとりはできてもあうことはできない。年を重ねるごとに赤葦からの返事がこなくなる。

2014-09-13 17:26:45
古都 @KTkarainoSuki

10年後、木兎は健やかなおのことなり、快活でだれからも好かれている。16歳。昨年成人となった。 赤葦は15の誕生日に務めを終えることになっている。風がつめたい中で、村の入り口で赤葦が返ってくるのをじっとまつ木兎。迎えにでかけてはいけないことになっている。

2014-09-13 17:26:53
古都 @KTkarainoSuki

やがてとおくのほうから、ぼんやりとした明かりがみえた。あわくひかるまがたまを首に下げた赤葦が、共もつけずにかえってくる。 「おかえり」とだきつく。鼻の奥がつんとして、目が熱い。赤葦はすらりとのびた四肢でそれをうけとめ、「はい」とだけつぶやいた。

2014-09-13 17:27:00
古都 @KTkarainoSuki

赤葦はよそよそしい。そしてつめたい。 極力、木兎とふたりになるのをさけているようにさえみえる。祝言は翌日、というところまで避けられる。 やっととっ捕まえる。なんでさけんの、って聞く。べつに避けてません。嘘つけってなる。 「明日、祝言をあげたら、翌朝には社にかえります」 「は?」

2014-09-13 17:27:07
古都 @KTkarainoSuki

「いちど契ればそれでよいのだそうです。男で申し訳ないですけど、しきたり上我慢してください」 「は?」 「光太郎さんにしかるべきひとが見つかったら、折りをみて離縁しましょう。しきたり上それで問題ないようです」 「は?」 「親父様や父様にはもうはなしてあります」 赤葦は目もあわさない

2014-09-13 17:27:15
古都 @KTkarainoSuki

「しきたりって何なんだよ」 「しきたりがなければ男同士で祝言なんてあげません」 「だから、しきたりしきたりって」 「…あんた、祝言をあげて夫婦になることがどういうことかわかって言ってんですか」 低い声で赤葦がにらむ。 「わかってる」 「わかってない。こどもの遊びじゃないんですよ」

2014-09-13 17:27:31
古都 @KTkarainoSuki

「光太郎さん、もう16でしょう。本当なら女児が護り巫女であるはずだった。今回はいろいろ狂っていたんです。子もできないのに、俺と生涯を共にしてなにか得るものがありますか。あんたにはきちんと、いいひとがいます。ちゃんと子を成し、血をつないでください」 赤葦がおこる。

2014-09-13 17:27:39
古都 @KTkarainoSuki

木兎もおこる。 「お前が勝手に行っちまってから俺がどんなきもちでいたかも知らねえくせに勝手なこと言うなよ!お前がいうそのメンドーなしきたりでお前のこと縛っておけるならむしろよかったわ。離縁はしねーし社にはかえさない。かみさまにも誰にもやんねーよ、お前は生まれた時からずっと俺んだ」

2014-09-13 17:27:44
古都 @KTkarainoSuki

がって顎掴まれて、夜の中煌々とひかる金のひとみに射抜かれる。言葉が出なくて息をのむ。 「もういいや。10年あわないうちにわからずやになったみてーだな。明日はおぼえとけ。おやすみ」って 

2014-09-13 17:27:50
古都 @KTkarainoSuki

祝言の日、ふたりはほとんど会話をしていない。必要最低限の言葉だけを交わしそれ以外は目さえ合わせない。10年も会っていなかったので、木兎のかんがえていることはすっかりわからなくなっていたが、おこっていることだけはわかる。これでいい、とそうおもう。きらってくれたほうがむしろ都合がよい

2014-09-13 20:37:17
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