ソ連の航空用注出装置
ミサイル妨害用のフレアか何かでしょうか? いいえ、VAP(航空用注出装置くらいの意)です。これは焼夷・発煙剤をダイレクトに高度数十メートルの超低空から散布し、「炎の雨」と煙幕を敵部隊に浴びせかけるというもの pic.twitter.com/h3LTnPPbob
2014-09-24 21:48:02VAPには幾つかの種類があったけども、重さ50kg程度の小型の物でも幅20m、長さ100mの範囲に炎を浴びせることができた。これは実験の結果、開けた場所あるいは天井のない塹壕にいる兵士に対してはとても効果があると判断された
2014-09-24 22:02:13またVAP草原・麦畑等も非常に効率的に燃やすことができた。その一方で建物や橋に対してはほとんど効果がなかった。木造物にさえ着火できることは稀で、また濡れた布はVAPに対して高い防御効果があった
2014-09-24 22:07:13つまりVAPは使い所がイマイチ限られるものであったわけですが、最大の問題はその投下高度の低さ。数十メートルの高度から投下するという事は、あらゆる小火器から射撃に晒されるという事を意味するのです。さりとて、投下高度を上げれば「炎の雨」は地上に降り注ぐ前に燃え尽きてしまう
2014-09-24 22:09:59先の写真にもありましたがVAPはTB爆撃機でも試験されていたようで aviadejavu.ru/Images6/AK/AK2… aviadejavu.ru/Images6/AK/AK2… aviadejavu.ru/Images6/AK/AK2… この巨体が超低空で炎を振り撒いて飛び来るのは、ちょっと想像したくない
2014-09-24 22:12:56かと思いきや、TB-3では高度500mまでの投下ができたなんて話もあり。こいつはVAP-500とか1000とかデカいのが積めるので、用量が大きければ高度上げても大丈夫なのかしら……?
2014-09-24 22:20:44DB-3爆撃機にVAP-500を3基搭載して3000mから投下すると5ヘクタールほどを焼くとかいう話も。ほんまかいな
2014-09-24 22:23:23いや待った。どうもVAPベースに、より焼夷に特化したZAPってのがあったみたいで。同違ったのかイマイチわからんですが、投下高度500mだの3000mだなんて言う以上、液体の噴射や小粒ではなく大きな塊の投下のような気がする
2014-09-24 22:25:37ZAPはVAPに黄燐と塩化カルシウムを混合した(?)粒だが塊だかを入れたものだそうで。塩化カルシウムは吸湿剤として黄燐の自然発火を防ぐものかしらね
2014-09-24 22:31:47VAPはもともと化学戦も考えてた散布装置だったという面があって、一方でZAPは焼夷のためのものという位置付けみたい。考えてみりゃZって赤軍じゃ焼夷弾に使う頭文字ですね
2014-09-24 22:34:46しかして火炎放射戦車と化学戦車が半ば兼用だったりするのとか、VAPとZAPの関連を見るに、両者に必要な機材って似通ってるのかしらね
2014-09-24 22:40:10一方ドイツは
ドイツ空軍は1939-1940年に「航空機用火炎放射器『Gero 11』」を開発している。これは航空機の下部に火炎放射器を取り付けるもので低高度で飛び回ることで地上の敵を燃やし尽くすことを目的としていた。
2014-10-19 00:33:00実際の運用では装甲が強化されたFw190が低強度の的に対して超低空飛行でGero 11を用いて攻撃したという。敵の対空砲火に非常に脆弱なため、低強度のパルチザンなどに対してしか攻撃できなかった模様。おそらくあまり戦果は上げていないと思われる
2014-10-19 00:34:51これと似て赤軍もVAP(航空用注出装置)なる対地攻撃用の航空火炎放射、というか焼夷剤噴射装置めいたものを実験してた、って話は以前しましたっけね。あっちもこっちも考える事は似てます
2014-10-19 01:01:10あと独軍は他に、He111やJu88で防御用の火炎放射器を検討した事もあるようで weaponsman.com/wp-content/upl… pic.twitter.com/inoNz5wMx0
2014-10-19 01:02:25