『SHIROBAKO』2話は「ものづくり」が生起する瞬間を描いている
まず監督がはるぴんに対して再考するシーン。最初は音楽に対する些細な違和感から気づきを得るんだけど、最終的にその気づきがどこにあたるものか収拾がつかなくなる。キャラなのか、演技なのか、設定なのか…そこに至るまでが本当に誰かの体験談をそのまま描いたのではないかとさえ思える程にリアル。
2014-10-19 22:03:24これはもともとのアニメ制作という題材の持ち味を十分に生かしていると言える。僕ら普通のサラリーマンが同僚と飲み屋で話す愚痴なんかと同じ。
2014-10-19 22:04:29さらにそのあとのえくそだす!のブレーンストーミングは完全に監督を焚きつけるために用意された舞台で、これもまた、ドーナツ派がどうこうという些細な気づきを元に話が展開していくのだけれど、ここで面白いのが「僕は演説は苦手だ…」という監督が熱を帯び、どんどん饒舌になっていくこと。
2014-10-19 22:06:12加えて、はるぴんの半生とともに監督の生い立ちにまで話が及ぶ点にある。自分たちの生活ベースでキャラクターを見ることがそもそもキャラクターをイメージするうえで大事であると気づいた面々の前にキャラクターの図像が現れる。これ、超感動したんですよね。
2014-10-19 22:07:52まさかあの1話を見たあとで、こんなに「アニメ作りたい」と思わされるとは思いもしなかった。突き放すようで誘っている、暗いようで明るくいる、そんなすごい危い位置に立ちながら非常に具体的な内容とともにものづくりを見せている。すごいよこれ。
2014-10-19 22:10:10SHIROBAKOは本当にそう。アニメ制作は大変、仕事は辛い、不条理は多いし、戻るの深夜とかマジでほんと...みたいな、そういうネガティブなあれを拾い集めた上で尚、「でも、アニメって凄いんだ」って反語を語り掛けてくれるのに強く心を打たれる。
2014-10-19 22:19:16あの演説のシーンで、ああいう浜口さんの劇伴挟んできたのだって、つまりはそういうことなんだと思う。あれは完全にガールズ&パンツァー『戦車道アンテムです!』の系譜。あの演説シーンはまさに、水島努監督の考えるアニメ道賛歌だったのだと思う。
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